経済・政治・国際

リメイクの映画「私の頭の中の消しゴム(A Moment to Remember) 」、日本→韓国→ハリウッド、韓国版のロケ地はソウル、ルネッサンスホテル近くのコンビニなど。

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映画「私の頭の中の消しゴム(A Moment to Remember)」(監督・脚本は、イ・ジェハン)

出演は、チョン・ウソン、ソン・イェジンほか。

原案・原作は、日本(読売テレビ)のテレビドラマ「Pure Soul ~君が僕を忘れても~」。

韓国リメイク版のこの映画は、日本で4週連続興収一位を記録。

製作はサイダス代表のチャ・スンジェ、プロデューサーはキム・サンミン。

韓国版映画タイトルの「私の頭の中の消しゴム」は、日本版ドラマの中のセリフ「私の頭の中には消しゴムがあるの」がタイトルとして採用されたそうだが、このタイトル、女学生が思いつきそうな可愛らしさがあり詩的な響きもあって、それだけで見たくなるような気になるタイトル。

映画はお洒落な映像が多い純愛ドラマでメロドラマ風だが、若年性アルツハイマーという重いテーマが扱われている。

日本のトレンディードラマと韓国ドラマを組み合わせた感じで、日本のテレビ局が製作した映画のようでもある。「ローマの休日」のオマージュも感じさせる。

(いかにも、日本のテレビドラマのリメイクらしい。)

ロケ地はソウル。ルネッサンスホテル近くのコンビニなど。

こちらのサイトに詳しく掲載されている。

この映画のストーリーは国境を何度も越えてリメイクされるほど魅力的。

韓国の次はハリウッドでのリメイクが決まっている。

当事者の話によると、ハリウッド側がリメイク権を獲得するのに18ヶ月もかかったそうで、リメイクは通常の買い付けよりも権利をクリアするのが実に大変だ。

ちなみに、ハリウッド版は、メジャーのCBS FilmsとインディペンデントのSobini Films(マーク・アミン代表)の共同製作となっている。

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映画「トルパン(TULPAN)」のカザフスタン共和国

Tulpan

映画「トルパン(TULPAN)」(セルゲイ・ドヴオルツェボイ(Sergey Dvortsevoy)監督)

ドイツ・スイス・カザフスタン・ロシア・ポーランドの共同製作作品。

出演は、アスハット・クチンチレコフ、サマル・エスリャーモヴァ、オンダスン・ベシクバーソフほか。

広大なカザフスタンのステップ草原地帯で暮らす遊牧民の生活。

情報源といえばラジオが唯一で、その生活は太古の昔からほとんど変わっていないのだろうと思えるほど神秘的だ。

一人前になるために嫁をもらいたい青年。

異文化を実感しながらも、家族が生活の礎であることは万国共通。

撮影スタッフや役者さんたちは、映画に真実味を与える手目、地元の羊飼いと一緒に住んで遊牧民の家族のように暮らしたという。

ロケ地はカザフスタン共和国(Kazakhstan)南部のステップ草原地帯。

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映画「ビューティフルカントリー(BIUTIFUL CAUNTRI)」、イタリアのカンパニア州

映画「ビューティフルカントリー(BIUTIFUL CAUNTRI)」(監督は、エズメラルダ・カラブリア、アンドレア・ダンブロジオ、ペッペ・ルッジエロ)

イタリアのカンパニア州で起きているゴミの不法投棄問題を取り上げたドキュメンタリーで、NHKスペシャルのような作品。

「カモッラ」と呼ばれるマフィアのような犯罪組織がゴミ処理事業に乗り出し、不法投棄を繰り返して莫大なマネーを得ているそうで、イタリアも大変だ。

ダイオキシン中毒で次々と羊が倒れ、その飼い主の生活も崩壊。

畑の野菜は育たず、その農園主は困窮。

被害者達は、カメラに向かって、ただひたすら怒りをぶつけているが、まだ解決のめどは立っていないという。

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ハリウッドスタジオが日本ロケした映画「THE JUON/呪怨(THE GRUDGE)」、京王線、銀座、代々木の商店街、新宿大ガード西交差点、浅草橋のマンションなど。

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映画「THE JUON/呪怨(THE GRUDGE)」(清水崇監督)

プロデューサーは、サム・ライミ、ロブ・タパ-ト、一瀬隆重。

出演は、サラ・ミシェル・ゲラー 、ジェイソン・ベア 、ビル・プルマン、ケイディ・ストリックランド、クレア・デュバル、石橋凌、真木よう子ほか。

全米の興収で2週連続で一位になった作品。(日本人の監督では初めて)

日本版「呪怨 劇場版」をサム・ライミ氏が見たことが、ハリウッド版リメイクのきっかけ。

ハリウッドといえば、20世紀フォクス、コロンビアなどのマークが思い浮かぶが、清水監督は冒頭のコロンビアマークのシーンで何か仕掛けをしたかったようだ。だが残念ながらNGに。(ちなみに、「メンインブラック」では仕掛けをしている。)

これまでも、いくつかの日本映画がリメイクされているが、リメイクの理由の一つに言葉の問題がある。アメリカ人は字幕入りの映画を見たがらないのだ。

メインロケ地は日本。

日本の異国感が映画の登場人物に疎外感をあたえて、恐怖感を増幅させている。

ちなみに、「呪われた家」は、東宝スタジオ(Toho Studios)に造られたセット。 (日本版の「呪怨」はロケだった)

東宝スタジオといえば、「七人の侍」が撮影された場所。

日本のロケ地は、代々木の商店街(ロケをしているときに警察が来て大変だったという。)、新宿大ガード西交差点、浅草橋のマンション(大学教授が住んでいたマンション)、代々木の正春寺(高層ビルと古い建物の混在しているお墓参りのシーン)、浴風会本館(大学という設定)、京王線の電車の中、新宿のビル屋上(屋上のシーン)、新宿のお店(カフェ)、銀座(日本の繁華街を映して欲しいというハリウッドの要望があったため。タクシーの車内から銀座が映っている。)など。

ちなみに、日本ロケのエピソードはたくさんあって、例えば

「アメリカでは、車の流れを全て止めて、全員がエキストラで撮影、テイクの間には皆が静止して撮影している。ところが、日本はそのまま撮影している。例えば、ラッシュアワーの撮影では、一般の人々が駅に向かって歩いている。その中、いろんなところにカメラを隠してハリウッドスターがその中に入っていく。」

それが”信じられない体験”だったようだ。

「あんな経験は初めてだった。」と語っている。

それから、ラストシーンの死体安置所はロサンゼルス。

この映画の制作によって、日米のキャストやスタッフたちは、お互いに異文化体験をしたよう。

・日本では、「ヨーイ」のあとすぐに「アクション」で撮影が始まるが、アメリカでは「ヨーイ」とアクションの間に間があるため、ハリウッドの俳優たちは他のことをしていておこられた。

・日本のキャストやスタッフが15~18時間/日も働くのに驚いた。(アメリカは組合が強いのでそういうことはない。)

・ホラー映画の撮影前に日本では御祓いがある。(海外の役者さんたちには珍しかったよう)

・マンハッタン育ちなので敷布を干したことがない。(敷布を干すシーン)

・アメリカ人はエキストラで映りたがるのに日本人はそうではない。

・アメリカ人は映画のストーリーにルールが無いと納得しない。(日本のあいまいさがダメらしい。)

・ハリウッドの役者さんたちにからは、「日本は、CGを使わずにできるだけ実際にこだわっているように」感じたようだ。(この作品の場合)

・アメリカの役者さんたちは自分で演技を考えるが、日本では監督の指示に従うのも驚いた。

など、色々な感想を話している。

それから、蛇足だが、

・カップラーメンは映画のためにつくった映画だけのブランド(スーパーで穴を空けて確かめてから買うため。)

・クモの巣の造作はアメリカのスプレー。

・ADR(エーディーアール:Automated dialogue replacement、Additional dialogue recording )はアフレコのこと。アフレコは和製英語。

など、リメイクならではのエピソードには事欠かないよう。

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イスラエルが舞台の映画「迷子の警察音楽隊」、イスラエルのネゲブ砂漠ほか。

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映画「迷子の警察音楽隊The Band's Visit)(エラン・コリリン監督)

出演は、サッソン・ガーベイ、カリファ・ナトゥール、ロニ・エルカベッツほか。

カンヌ国際映画祭で3部門受賞、第20回東京国際映画祭でグランプリを受賞。

イスラエル=フランス合作。

宗教、言葉、生活習慣などが違う異国で迷子になるという、誰にでも起こりそうな、一見ありふれた出来事。

アラビア語やヘブライ語に異文化を実感しながらも、国境を超えたところで自然に感情移入できる作品。

アラブとイスラエルの事情に明るければ、もっと深いところで色々と感じることができそう。

映画を見る前にイスラエルとエジプトの文化や政治などの予備知識をもったほうがいいだろう。

エジプトの警察音楽隊を演じたのは、アラブ系イスラエル人(イスラエルの約15%)の俳優。

ロケ地は、イスラエルのネゲブ砂漠(Negev Desert)、Yeruham、ほか。

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映画「パンズ・ラビリンス」、スペインのサラゴサ、マドリッド、セゴビア、グアダラマ山脈など。

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映画「パンズ・ラビリンス(Pan's Labyrinth)」(脚本・監督はギレルモ・デル・トロ)

出演は、イバナ・バケロ、セルジ・ロペス、マリベル・ベルドゥ、ダグ・ジョーンズほか。

アカデミー賞で3部門(撮影・美術・メイクアップ)を受賞。

スペイン、メキシコ、アメリカの合作。

日本での配給は、CKエンタテインメント

現実の世界(1944年は内戦のスペイン)は寒色系でブルー。

魔法の世界は暖色系で金色。

中間の世界はグリーン。

魔法に近い世界には花粉が飛んでいる。

だんだんと、寒色系と暖色系が混在し、現実の世界と魔法の世界、どちらがどちらだか、見分けがつかなくなる。

CGと特殊メイクが駆使された、すごい映像の世界が体験できる。(300以上のカットをデジタル処理しているそうだ。)

いくつものおとぎ話を見ているようで深い。

おとぎ話に出てくるような悪人である大尉。体制にべったり、虚栄心が強く、傲慢で、支配することがすべて。自尊心が強い、プライドが高すぎるので、自分が見えない。逆に言えば、自分で判断できないほど、もろい存在。現実に、体制に近い組織に、こういうタイプの人はいる。(そうでない人も沢山いるが。)

服従と抵抗、生の実感は抵抗の中で芽生えている。西欧に根付く個人主義、宗教に基づく深い価値観が感じられ、何度も見たくなる作品。

「製作費は1350万ユーロ(約20億5000万円)だが、5000万ドル(約55億円)の映画に見せられたと思う。」と監督がコメントしている。

ロケ地は、スペイン。

アラゴン州(Aragón)はサラゴサ(Zaragoza)のBelchite。

カスティーリャ・イ・レオン州(Castilla y León)のセゴビア(Segovia)

セゴビア(Segovia)はEl Espinar。

マドリッド(Madrid)のグアダラマ山脈(Sierra de Guadarrama mountain range)。

スペインの山々は乾燥していて火薬が使えず、鉄砲の火花などはCG。

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カナダのブリティシュコロンビア州で映画化、ロケ撮影された「死ぬまでにしたい10のこと」

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映画「死ぬまでにしたい10のこと(My life without me)」(イザベル・コヘット監督)

出演は、サラ・ポーリー、マーク・ラファロ、スコット・スピードマン、レオノール・ワトリング、 デボラ・ハリーほか。

カナダとスペイン(サイト)の合作映画。

「この世の中に絶対ということは無い。」とよくいわれるが、現実を見ると絶対ということはある。

人はいつか、誰もが必ず死ぬ。

これは絶対。確かな現実だ。

だからかどうか、映画の中、主人公は自分(ME)のことを「あなた、あなたたち(YOU)」といっている。(字幕では「YOU」を「私」と意訳しているが。)

こんなふうに、この映画のテーマは、誰もが自然に、自分と置き換えて考えてしまうもの。

それもあってか、映画の関連サイトには数多くの感想が書き込まれている。

死についていえば、どこかでは「YOU=ME」、運命は一緒なのだ。

この映画の場合、「死ぬまでにしたい10のこと」は、あくまでも、家族のこと、自分のこと、言い換えれば私的なこと。

(○娘たちに毎日「愛してる」と言う。○娘たちの気に入る新しいママを見つける。 ○娘たちが18歳になるまで毎年贈る誕生日のメッセージを録音する。 ○家族でビーチに行く。○好きなだけお酒とタバコを楽しむ。○思っていることを話す。○夫以外の人とつきあってみる。 ○誰かが私と恋に落ちるよう誘惑する。○刑務所にいるパパに会いに行く。 ○爪とヘアスタイルを変える。)

まだ23歳なのに、「自分がこの世からいなくなった後のこの世の様子」をちゃんと想像できている。また、夫以外の人とつきあうことで、自分の死後、夫の自由を自ら認める心を養っている。(これには、色々な解釈があると思うが。)

そして、Filmed on Location in British Colubia,Canada。

映画化し、ロケ撮影されたのは、カナダのブリティシュコロンビア州(British Columbia)。

エンドロールにSpecial Thands to とあり、

サリー(City of Surrey)、ノースパンクーバー(City of North Vancouver)、

バンクーバー(City of Vancouver)、コキットラム(City of Coquitlam)

バーナビィー(City of Burnaby)、

ニューウエストミンスター(City of New Westminster)はウエストミンスター埠頭(Westminster Quay)など。

それから、Lion's Gate Studiosなどが並んでいる。

バーナビィ(Burnaby)にある大学はSimon Fraser University,

ロケ地の写真付きのサイトもある。

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庄内映画村の石倉オープンセットと松ヶ岡オープンセット等で撮影された英語の日本映画「SUKIYAKI WESTERN ジャンゴ」

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映画「SUKIYAKI WESTERN ジャンゴ」(三池崇史監督)

出演は、桃井かおり、クエンティン・タランティーノ(「キル・ビル」の監督)、伊藤英明、佐藤浩市、伊勢谷友介、木村佳乃、香川照之 安藤政信、堺雅人、田中要次、石橋蓮司、塩見三省 石橋貴明、小栗旬、松重豊、庄内映画村エキストラのみなさん他。

オールスターキャスト。

英語の日本映画。

ウエスタンといえばハリウッド。

マカロニウエスタンといえばイタリア。

そして、本作品、スキヤキウエスタンは日本。

企画は中沢敏明、エグゼクティブプロデューサーは遠谷信幸。

プロデューサーは吉田浩二、山口敏功。

脚本は、NAKA雅MURA、三池崇史。

ダイアログコーチは、ナディア・ヴェネッセ。

キャスティングディレクターは、富田敏家。

製作委員会は、セディックインターナショナル、ジェネオン・エンタテインメント、ソニー ・ピクチャーズ・エンタテインメント、電通、テレビ朝日、小学館、エー・チーム、メ~テレ、東急レクリエーション。

制作プロダクションは、セディックインターナショナル。

主題歌は「ジャンゴ~さすらい~」で歌は北島三郎。

前編、セリフが英語(台本は左開き、日本語の反対側のページが英語)の日本映画。

それだけで斬新な作品。内容もハチャメチャで独創的。

主なロケ撮影は、山形県鶴岡市にある庄内映画村の石倉オープンセット。(88ヘクタールの広大な敷地。山々の稜線が重なるロケ地。)

撮影協力は、庄内映画村、鶴岡市、荒川建設、乃木坂リース、出羽三山神社、谷口銀山保存会、山形県、宮城県、せんだい宮城フィルムコミッション、宮城県蔵王町観光協会、山形森林管理所、東京第一ホテル鶴岡、鶴岡ワシントンホテル、大進坊、大聖坊、国土交通省月山ダム管理所、(有)増田ファーム、米の粉の滝ドライブイン、(株)白糸の滝、月山ビジターセンター、庄内ロケボランティアの皆さん他。

ちなみに、庄内映画村の映画村資料館には、本作品「ジャンゴ」や「蝉しぐれ」などの資料が展示されている。また、「ジャンゴ」の撮影で使用されたセット(平家のアジト「赤の宿坊」)がある。

なお、この映画のワンシーンでも使用された「松ヶ岡オープンセット」(「蝉しぐれ」のセット)は、平成20年8月に一般公開終了とのこと。

松ヶ岡オープンセット終了記念イベント」として、8月16日から劇団「いでは」他の出演で寸劇が、8月30日には映画スタッフ仕様のロケ弁付きで「侍コンサート最終第5楽章」(2,000円)される。

それから、公式サイトを読むと、蔵王のロケはトイレがない場所で苦労があったよう。

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邦題に都市名がついた映画「ONCEダブリンの街角で」、ダブリン空港、グラフトン通り、セント・スティーブンス・グリーン公園、ダブリンバスなど。

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映画「ONCEダブリンの街角で」(脚本・監督は、ジョン・カーニー)

出演は、グレン・ハンサード(アイリッシュロックグループ「ザ・フレイムス」)、マルケタ・イルグロヴァ(プラハ在住のシンガーソングライター)ほか。

2007年サンダンス映画祭ワールドシネマ部門観客賞受賞、2007年ダブリン国際映画祭観客賞受賞、そして2008年アカデミー賞歌曲賞受賞ほか。

音楽がセリフを代弁している作品。

ストーリーは背伸びをせず等身大で、役者さんの表現力はまるでドキュメンタリーのよう。

(映画はもちろん、つくられたシナリオなのだが、撮影がハンディカメラだからか、まるでストリートミュージシャンのドキュメンタリーのようにみえる。)

アイルランドは音楽と詩情の国。

あのビートルズもアイルランド系だし、アイルランドは、U2やエンヤなど、世界的なミュージシャンの産地だ。

撮影は数週間。製作費は日本のインディペンデント映画の小作品程度だという。(2000万円程度?)

当初、全米でわずか2館で公開されていたが、口コミで約140館まで上映館を増やし、一館あたりの観客動員数は、ハリウッドの大作を上回ったという。

主人公のストリートミュージシャンが歌っている街角はアイルランドのダブリン。

ダブリンの印象的なカットが多く、ダブリンに行ってみたくなる映画。

ロケ地は、

ダブリン空港(Dublin Airport)、グラフトン通り(Grafton Street)、セント・スティーブンス・グリーン公園(St. Stephen's Green)、ダブリンバス(Dublin Bus)など。

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ニューヨークと映画「再会の街で」

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映画「再会の街で(REIGN OVER ME)」(脚本・監督は、マイク・バインダー)

出演は、アダム・サンドラー、ドン・チードル、リヴ・タイラー、ジェイダ・ピンケット=スミスほか。

9.11の同時多発テロ。

その数年後、主人公チャーリーは、ゴーペッドという原付スクーターを改造した乗り物でニューヨークのマンハッタンを彷徨っている。

その改造したゴーペッドのからみるニューヨークは、何度も訪れている等身大のニューヨーク。

そして、音楽は、ブルーススプリングスティーンの「ザ・リバー」、

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ザ・フーの「四重人格」など、

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70年代から80年代に繰り返し聞いたロック。

子供とか友人とか、かけがえのない人と突然に引き離された喪失感。

主人公チャーリーほどではないとしても、大なり小なり、似たようなもの。

そういう人のための映画。

殻に閉じこもり、逃避しているのかもしれない。なぜか、生きている実感がわいてこない。

ただ、時間だけが過ぎていく。とりとめのない焦燥感。

例えば、知らず知らずのうちに、道行く人に会えない人を重ねて見てしまったり。

映画の英文タイトルは「Reign Over Me」。

そのタイトルの元になったザーフーの「Love, Reign O’er Me」(映画はパールジャムによるカバー)がその喪失感を代弁してくれる。

ロケ地は、ニューヨークとロサンゼルス。

ニューヨーク(New York City)は、普段着のニューヨーク。

歯科クリニックの建物は、アッパーイーストサイドのパークアベニューにあり、アランのアパートは、コロンバスアベニューにある。

グランドセントラル駅の構内にあるレストラン。

ルーズベルト島のゴールドウォーター病院など。

ロサンゼルスは、

ボイルハイツ(Boyle Heights)、ダウンタウン(Downtown)、ハリウッドブルーバード(Hollywood Boulevard)、 コリアタウン(Koreatown)、ウエストアダムス(West Adams)、ロスフェイズ(Los Feliz)など。

カリフォルニア州のアーバイン市(Irvine

スタジオは、ロサンゼルス郊外のカルバーシティ(Culver City)にあるSony Pictures Studios。

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映画「蛇イチゴ」、横浜の親縁寺ほか。

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映画「蛇イチゴ」(脚本・監督は西川美和)

出演:は、宮迫博之、つみきみほ、平泉成、大谷直子、絵沢萌子、笑福亭松之助ほか。

プロデューサーは是枝裕和。

音楽は「カリフラワーズ」

制作はテレビマンユニオン、宣伝・配給はザナドゥー。

詐欺、リストラ、高利貸し、痴呆、介護など、社会問題が縮図のように起こっている家族の物語。

平和だったはずが一転して滅茶苦茶な家族に。

親子は他人の始まりというが、家族は個人の集まり。

起こりうる話だから疲れる。

現在は法律が改正され是正されたが、2002年当時の借金取り立て屋のようすなども描かれている。

ラストシーンの蛇イチゴがせめてもの救い。

撮影協力は、三菱自動車工業(株)、親縁寺、レストラン フジヤ、横浜フィルムコミッション

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映画「それでも生きる子供たちへ」、サンパウロ、ニューヨークのブルックリン、中国など。

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映画「それでも生きる子供たちへ

オニムバス形式の映画。

どれも、子供の目線にたった作品で、映画を見ていると、心の奥に仕舞い込んでいた子供の頃の感覚がよみがえってくる。

そういえば、子供の頃、案外と大人と同じような感覚をもって暮らしていた。

子供らしさを感じるのは大人であって、子供は大人と同じようなプライドをもって気高く暮らしているのだ。

そして、子供達も大人達と同様、世界の社会・経済の仕組みと繋がっているのだが、子供達はそれを大人達ほど意識することはない。

子供達の行動範囲は狭く、ある限られた地域で、そこに暮らす身近な人々に囲まれ、自らに与えられた環境の中で必死に生きている。

ただ、この映画の場合、子供達がおかれた環境は、まさに本物の地獄のようである。

しかし、そのような過酷な環境の中でも、子供達は、ひたむきに今日を生きぬいている。

豊かな想像力で夢を見ている。遊んでいる。

子供たちは、自ら勇気を奮い立たせて、生きる力を見つけ出している。

相対的に立場は弱くても、絶対的にどこかでちゃんとすべてを見透かしている。

それらが自然に備わっているから不思議だ。

短編は7つ。

一つめは、マシンガンを持つ少年兵の「タンザ」(メディ・カレフ監督)はルワンダが舞台。

二つめは、窃盗団の家に生まれた子供の逃げ場は少年院の「ブルー・ジプシー」(エミール・クストリッツァ監督)

三つめは、エイズ・ベイビーとして生まれてきた「アメリカのイエスの子ら」(スパイク・リー監督)の舞台はニューヨークのブルックリン。(ロケ地もブルックリン)

四つめは、廃品を拾ってサンパウロの貧民街(ファベーラ)で生活する兄と妹の「ブルーとジョアン」(カティア・ルンド監督)。そのラストシーンは、サンパウロの風景。貧民街の後ろに近代的な高層ビル群が映っているのが印象的。

五つめは、フォトジャーナリストのジョナサンと戦火の中で遊ぶ子供達の「ジョナサン」(ジョーダン・スコット、リドリー・スコット監督)

六つめは、移動遊園地を運営する窃盗団と渡り合う「チロ」(ステファノ・ヴィネルッソ監督)

七つめは、路上で暮らす孤児と裕福だが不仲の両親がいる少女の物語で「桑桑(ソンソン)と子猫(シャオマオ)」(ジョン・ウー監督)。ジョン・ウー監督は、「我々は世界の子供たちを救う話をしているが、本当は子供たちは我々を救っているのだ。彼らの強さと愛が世界を変えていくだろう」(プロダクションノートより抜粋)と話している。ロケ地は中国。

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映画「愛は霧のかなたに」で約20%観光客が増えたルワンダ

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映画「愛は霧のかなたに」(マイケル・アプテッド監督)

出演は、シガニー・ウィーバー、ブライアン・ブラウン、ジュリー・ハリスほか。

シガニー・ウィーバーは、第46回ゴールデングローブ賞の女優賞を受賞。

撮影はジョンシール、特殊メイクはリック・ベイカー。(ゴリラのボスは、特殊メイク。)

中央アフリカのマウンテンゴリラの研究と保護に尽力したダイアン・フォッシーの実話を映画化。

密猟の実態などが描かれている。

ロケ地は、ルワンダ(Rwanda)とケニア(Kenya) 。

約650頭のマウンテンゴリラのいる場所でロケ撮影されている。

ルワンダは、ボルカノエス国立公園(Volcanoes National Park)

ヴィルンガ保護区(Virunga Conservation Area)はルワンダ、コンゴ、ウガンダの境界にあり、その保護区の中にダイアン・フォッシーのカリソケ研究所(Karisoke Research Centre)がある。

それからヴイルンガ保護区に近いルヘンゲ(Ruhengeri)。

スタジオは、イギリスのShepperton Studios

映画が公開されてから、内乱が起こる前まで、ルワンダの観光客は約20%増えている。

ダイアン・フォッシーの活動は、ゴリラ基金などで受け継がれている。(ゴリラ基金のサイトはこちら)。

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日本とイランで共同製作した映画「風の絨毯」、日本の飛騨高山とイランのイスファハン

 風の絨毯 風の絨毯
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映画「風の絨毯」(カマル・タブリーズィー監督)

出演は、柳生美結、榎木孝明、レザ・キアニアン、工藤夕貴、三國連太郎ほか。

プロデューサーは、益田祐美子さん。

日本とイランの合作映画で、映画の舞台は日本の飛騨高山とイランのイスファハン。

イランの風景、イランの人たちのものの考え方、イランの暮らしなどが、片意地張らずに描かれている。

ペルシャ絨毯づくりを巡る日本人とイラン人のやり取りと行き違いが、いかにも現実に起こりそうで可笑しい。

これまでに、いろんな異国の映画を見て、画面の中の人たちの行動がどうしてもわからないことが少なからずあった。

だが、この映画では、日本とイランの文化の違いが、双方のやり取りによって浮き彫りになっていて、微笑ましく、よく理解できる。

客観的で俯瞰的な目線で、日本とイラン、それぞれの人々を暖かく包み込む作品。

飛騨高山やイスファハンの映像も美しい。

この映画のプロデューサーは、主婦でもある益田祐美子さん。

その著書「私、映画のために1億5千万円集めました。」は、映画製作を巡る波瀾万丈の物語。

私、映画のために1億5千万円集めました。―右手にロマン、左手にソロバン!主婦の映画製作物語 Book 私、映画のために1億5千万円集めました。―右手にロマン、左手にソロバン!主婦の映画製作物語

著者:益田 祐美子
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この映画製作のメイキング本で、こちらもおすすめ。

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海外共同製作の映画「シルク」、ロケ地は日本の松本市、酒田市、一関市、大船渡市、イタリアのセモナータ、ローマ、ビエモンテ、それからフランス、エジプト、カナダ、ロシアなど。

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映画「シルク」(フランソワ・ジラール監督)

出演は、マイケル・ピット、キーラ・ナイトレイ、役所広司、芦名星、 中谷美紀、アルフレッド・モリーナ、國村隼ほか。

音楽は坂本龍一。

原作はアレッサンドロ・バリッコ。

プロデューサーは酒井園子ほか。

衣装は黒澤和子ほか。

独特な世界観のある詩的で美しい映画。

日本・カナダ・イタリアの共同制作。

映画の中で日本のことを、「The end of the world」(世界の果て)と言っている。

(19世紀半ばのフランスからみたら日本はそれほど遠かった。)

日本のシーンは、水墨画のよう。だから、どこか中国風。

ロケ地は、日本の長野県松本市、山形県酒田市、岩手県一関市、大船渡市、猊鼻渓など。

また、イタリアのセモナータ、ローマ、ビエモンテ。

それから、カナダのトロント、フランス、エジプト、ロシアなど。

19世紀の日本の村は、長野県松本市近く、入山辺地区につくられたオープンセット。

(約60人の日本の職人が2ヶ月かけてつくった。村の戸数は12。)

宴会のシーンは、松本市の馬場家住宅

山形県酒田市は山居倉庫

第32回トロント国際映画祭に正式出品され、第20回東京国際映画祭の特別招待クロージング作品。

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映画「LOVERS」、ウクライナの草原、中国は永川県の茶山竹海など。

LOVERS DVD LOVERS

販売元:レントラックジャパン
発売日:2005/01/28
Amazon.co.jpで詳細を確認する

映画「LOVERS(Shi mian mai fu)」(チャン・イーモウ監督)

出演は、チャン・ツィイー、金城武、アンディ・ラウ他。(中国、台湾、香港のトップスターが共演。)

アクション監督は、トニー・チン・シウトン。
衣装デザイナーは、ワダエミ。
音楽は、梅林茂。

「HERO」のように映像が美しい。

ロケ地は、中国とウクライナ。

中国は、四川省(Sichun Province)、重慶(Chongqing)、永川県(Yongchuan.)など。

竹林のシーンは、永川県(Yongchuan.)の茶山竹海(Tea Mountain Bamboo Sea Scenery Park)。

ウクライナ(Ukraine)は、(Kossiv National Park)と(Lviv)などで、

急に雪景色になるクライマックスシーン(花の草原で撮影する予定が、10月なのに大雪になり、急遽、雪のシーンに変更)や、

一面に白い花咲く草原のシーンなどを撮影。

なお、牡丹楼や牢獄のシーンなどは、北京のスタジオセット。

音響は、北京(Beijing)の北京フィルムスタジオ(Beijing film studio)。

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山口県のグローカルな映画「長州ファイブ」、萩市、下関市、長崎市、イギリス、ルーマニアなど。

長州ファイブ DVD 長州ファイブ

販売元:ケンメディア
発売日:2007/09/28
Amazon.co.jpで詳細を確認する

映画「長州ファイブ」(脚本・監督は五十嵐匠)

出演は、松田龍平、榎木孝明、寺島進、泉谷しげる、山下徹大、北村有起哉、三浦アキフミ、前田倫良、原田大二郎、 劇団桜組(萩市)ほか。

2007年、第40回ヒューストン国際映画祭でグランプリを受賞。

尊皇攘夷の機運が高まる幕末。

生麦事件や下関戦争(馬関戦争)などが起こった時代に、5人の長州藩士は英国へ密航(長州藩主は黙認)した。

伊藤博文(俊輔、初代内閣総理大臣)、井上馨(聞多、初代外務大臣)、井上勝(弥吉、鉄道局長官)、遠藤謹助(大阪造幣局長)、山尾庸三(東大工学部、日本初の盲聾唖学校を設立)の5人である。(この5人が「長州ファイブ」)

エンドロールの最後には、「この映画は事実に基づき製作された。しかし、一部史実と異なる箇所がある。」とあり、史実にこだわりつつも、一部はフィクションの人間ドラマ。

製作には、長州藩(現在の山口県)の行政・企業・団体・個人などが関わっている。

ロケ撮影は4ヶ月にも及んでいて、萩市、下関市、イギリス、ルーマニアなどで国内外で行われている。

映画に出てくる言葉も、英語、長州弁、薩摩弁、京都弁、さらには手話など、まさにグローカルな感覚に満ちている作品。(そのせいかどうかはわからないが、言葉(セリフ)が多く、ワンシーンも長い印象。)

ロケ撮影は、本物にこだわり、

芸妓楼の場面は、長州藩の豪商が暮らした邸宅(熊谷家住宅)。

剣道のシーンは、明倫館と有備館。

毛利藩主の出るシーンは、長府の毛利邸。

マセソン商会のシーンは、下関旧英国領事館など。

ちなみに、19世紀のロンドンの街は、ルーマニアにあるメディアプロ・スタジオ(MediaPro Studios)につくったスタジオセット。

協力は、

全日空、JTB、BRITISH AIRWAYS、国際観光旅館(萩本陣)、萩グランドホテル天空、

山口県萩市、萩市教育委員会、萩ロケ支援隊(フィルムコミッション)、陸上自衛隊山口駐屯地、山口県漁協越ヶ浜地区女性部、古萩町大名行列、萩市立の萩東中学校・萩西中学校・明倫小学校・越ヶ浜小学校、大照院、(社)萩市観光協会、萩商工会議所、萩温泉旅館協同組合、

山口県下関市、下関教育委員会、下関フィルムコミッション、旧下関英国領事館、長府毛利邸、ホテル38下関、下関東急イン、防府倶楽部、(社)萩青年会議所、(社)下関青年会議所、

長崎県長崎市、ながさき観光地映像化支援センター、川棚町観光協会、長崎I・Kホテル、浜崎海運(株)、ハウステンボス、

萩市の皆さん、下関市の皆さん、長崎市の皆さんほか。

協賛には、

長州産業(株)、(株)山口銀行、下関信用金庫、KAY山口放送(株)、「ふくの関」火の山店・長府観光会館店など、山口県にある多くの企業が名を連ねている。

後援は、

山口県、山口県教育委員会、(財)山口県ひとづくり財団、第21回国民文化祭山口県実行委員会、萩市、下関市、山口市、光市、長門市、宇部市、防府市、美祢市、柳井市、下松市、岩国市、周南市、山陽小野田市、各市教育委員会、山口大学、萩市医師会、山口日英協会、山口県商工会議所連合会、(社)日本青年会議所山口ブロック協議会、駐日英国大使館ほか。

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「忍ーSHINOBIファンド匿名組合」と映画「SHINOBI」、撮影協力は、名勝げいび渓舟下り、銚子ヶ淵、えさし藤原の郷など。

SHINOBI DVD SHINOBI

販売元:松竹
発売日:2006/02/18
Amazon.co.jpで詳細を確認する

映画「SHINOBI」(下山天監督)

出演は、仲間由紀恵、オダギリジョー、黒谷友香、沢尻エリカ、椎名桔平、北村和夫、岩手県東山町の皆さん、神奈川県小田原市の皆さん、栃木県岩舟町の皆さん、神奈川県朝比奈の皆さん、足利工業大学弓道部の皆さん他。

原作は、山田風太郎「甲賀忍法帖」。

CGを駆使した映像と自然の美しい風景が融合したアクション映画。

忍者といえば伊賀と甲賀だが、彼らを滅亡させようとする徳川幕府はあたかも中国の皇帝のように振る舞っている。

この映画のストーリーの中に、なぜか中国の中華思想の臭いを感じてしまう。(逆に言えば、日本らしさはあまり感じられない。)

そういう意味でも、映画「HERO」(チャン・イーモウ監督)と似たところの多い作品だ。

また、この映画はメジャーが個人の投資家の出資を募った劇場用映画として知られている。

「忍ーSHINOBI」パートナーズは、松竹、日本テレビ放送網、衛生劇場、読売テレビ放送、読売新聞。

ファンドコーディネーターは、アイザワ証券(株)、日本協栄証券(株)、楽天証券(株)、みずほ証券(株)、(株)みずほコーポレート銀行。

個人投資家の元本割れのリスクに配慮して、、「元本60%タイプ(積極投資型)」と「元本90%タイプ(安定運用型)」の2種類が用意された。

一口10万円。

松竹の発表によれば、申込者は約1,300人で、申込総額は5億220万円だ。

(エンドクレジットには、「忍ーSHINOBIファンド匿名組合」に投資した多数の個人名がある。)

アイザワ証券(株)のサイトに、映画ファンド「忍-SHINOBIファンド匿名組合」 の募集内容が詳しく掲載されている。

撮影協力は、名勝げいび渓舟下り、銚子ヶ淵、えさし藤原の郷、NPO岩舟山クリフステージ、いばらぎフィルムコミッション、小山町フィルムコミッション、佐野市、静岡市、浜名湖えんためロケ応援団、西さがみ連邦共和国フィルムコミッション、那須フィルムコミッション、湘南藤沢フィルムコミッション、江刺市ロケ支援隊、せんだい・宮城フィルムコミッション、岩舟町文化会館、こゆるぎ座、横浜フィルムコミッション、横須賀ロケサービス、法政大学山根ゼミ、江刺エキストラの会、伊奈町エキストラの会、栃木エキストラ座、宇都宮アート&スポーツ専門学校、岩舟町商工会青年部など。

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映画「ユリイカ」、撮影協力は西鉄バス、NKハウジングほか。

EUREKA ユリイカ DVD EUREKA ユリイカ

販売元:ジェネオン エンタテインメント
発売日:2008/02/27
Amazon.co.jpで詳細を確認する

映画「ユリイカ(EUREKA)」(脚本・編集・音楽・監督は青山真治)

出演は、役所広司、宮崎あおい、宮崎将、斉藤陽一郎、利重剛、真行寺君枝、尾野真千子、国生さゆり、光石研ほか。

プロデューサーは、仙頭武則。

製作は、電通、イマジカ、サンセントシネマワークス、東京テアトル。

ユリイカ(EUREKA)は、ギリシャ語で「発見」の意。(I have found it.)

2000年の第53回カンヌ国際映画祭で、国際批評家連盟賞とエキュメニック賞を受賞。

その他にも、ベルギー国立フィルムアーカイブのグランプリ(2000年)、第14回シンガポール国際映画祭で最優秀アジア映画賞(2001年)を受賞。

217分(3時間37分)という非常に長い作品だが、長いようで短く、短いようで長い。

映画を包み込む社会はぼんやりと非現実的で、いわゆる社会派と呼べる映画ではない。

だが、ちょうど、大晦日の”年越し蕎麦”のように、人生への思いがぎゅっと詰まっている感じ。

画面の色は、色味のある白黒。

キャメラマンの田村正毅がその色調を、「クロマテックB&W」と名付けている。

(モノクロネガで撮影し、カラーポジにプリントすると、この映画のような独特のセピア風の色調になる。)

また、しゃべらない映画で、言葉のない映画。兄妹は自閉と失語に陥っている。

この映画の画面には、それを見る者の想像をかき立てる何かが散りばめられていて、画面に制作者の強い意志を感じながらも、一方で、押しつけがましい感じはあまりしない。

あくまでも、判断は見る側にゆだねられているようだ。

予告編のキャッチフレーズ、宣伝タイトルには、「癒しと再生の一大叙事詩」とあり、そういう見方もあるのかもしれない。

だが、どちらかというと、「癒し」とは対極にある、ピンと張った糸のような緊張感が終始漲っている。

主人公はひどい咳で、それでも病院に行かない。

言葉を失って、ただコツンコツンと壁を叩くだけの壁を介した動物的なコミュニケーション。

今にも消えかかりそうなロウソクの炎のような希望の灯火は、極限まで追いつめられたことのある者にしかわからないもの。

主なロケ地は北九州。

撮影協力は、

西鉄、NKハウジング、九州ジャスコ、FUJITA、博多東急ホテル、国富 海の中道海浜公園、JR九州、阿蘇神社、IDO、さとう葬祭、毎日新聞九州印刷センター、トライワークス、九州ビジュアルアーツ、原口組、ジャパレンAVIS、久保組、プランニング秀功社、日本ポラロイド、甘木シティホテル、はくすいの宿、かねも、村田屋旅館、七福旅館、阿蘇高森ゴル倶楽部、やきとり権兵衛。

協力は、関西ロケーションサービス、マリンポストほか。

エンドロールには、海外とあり、インターナショナルコーディネーター、パブリックリレーションズの担当者、フランスのコンサルタント、さらにはワールドセールスの担当者の名前がある。

それもあってか、海外の出品映画祭に多数出品。

カンヌ、ミッドナイト・サン、ミュンヘン、エルサレム、メルンボルン、トロント、ニューヨーク、プサン、モントリーオール、ウィーン、サンパウロ、テサロニキ、ロッテルダム、ブエノスアイレス、シンガポール、モスクワ、エジンバラ、ヘルシンキ、ルブリャナと数多くの映画祭で上映されている。

ちなみに、この映画の撮影後、本当に西鉄バスでバスジャック事件があったというから、なんとも不可思議な映画だ。

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映画のイベントなのか、イベントの映画なのか、香川県総出の地域イベントのような映画「UDON」

UDON スタンダード・エディション DVD UDON スタンダード・エディション

販売元:ポニーキャニオン
発売日:2007/03/07
Amazon.co.jpで詳細を確認する

映画「UDON」(本広克行監督)

出演は、ユースケ・サンタマリア、小西真奈美、トータス松本、升毅、片桐仁ほか。

UDON(うどん)をテーマにした映画で、うどんが食べたくなる映画。

うどんといえば香川県。

香川県には約900軒も「うどん屋」さんがある。

映画の製作は、フジテレビ、ROBOT、東宝とメジャーだが、映画は香川県に密着し、香川県で実際に起こった「うどんブーム」の騒動がもとになっている。

香川県には、看板のない「うどん屋」さんが点在するほど、「うどん」が地域に根づいている。映画はそういった知られざる「うどん屋」さんを食べ歩くから香川県の人たちにとっては他人事ではない。

映画に出てくる約40軒の「うどん屋」さんのシーンには、お店の人が実際に出演。

まるでドキュメンタリーのようで楽しい。

例えば、映画の「麺通団」は実在する「ゲリラうどん通ごっこ軍団」で、「畑から葱を自分で収穫して薬味にするお店」なども実話とのこと。

そういうこともあって、香川県内での公開第一週の観客動員数がアニメを除き邦画で最高記録になっている。

特別協賛は、「マルちゃん赤いきつね」の東洋水産、日産自動車。

映画には、日産自動車のクリッパー、マーチ、エルグランド、ADバンなど何台もの日産の車が映っている。また、各地の日産ギャラリーで「NISSANクリッパー×映画UDON展」なども開催されている。

また、協賛はLAWSON。

ローソンは、映画『UDON』とタイアップし、「鶏天おろしうどん」と「ちくわ天おろしうどん」の2品を発売。

ロケ地は、香川県各地で、

宮池(松井製麺所のセットがつくられたところ。)、飯野山(さぬき富士)、宇多津駅、四国学院大学、瀬戸大橋、瀬戸大橋記念公園、高松空港、丸亀市通町商店街、丸亀市立城東小学校、香川労災病院、栗林公園、まんのう市の満濃池、琴平町の金刀比羅宮など。

丸亀のロケ地へ行ってみようというサイトでロケ地の写真を見ることができる。

また、「四国新聞社の映画「UDON」をもっと楽しむ。」というサイトには、映画に出てきた「うどん屋」さんとロケの候補になった「うどん屋」さんが紹介されている。

道久製麺所、岸井うどん 、がもううどん、三島製麺所など、映画「UDON」登場の店を巡るサイトもある。

エンドロールのロケーション協力は、

瀬戸大橋記念財団、高松空港、FM香川、あさひ川ラーメン、宮脇書店、四国学院大学、香川県西部生コンクリート協同組合、本州四国連絡高速道路、みどり書店、丸亀フェリー、栗林公園、丸亀市立城東小学校、丸亀市中央商店街振興組合連合会、JR四国、今治造船、赤坂製麺所、いきいきうどん坂出本店、がもううどん、山越うどん、日の山製麺所他、香川県内の数多くのUDON店など。

協力は、

香川県、香川フィルムコミッション、丸亀市、丸亀市観光協会、高松市、観音寺市、善通寺市、琴平町、坂出市、宇多津町、まんのう町、三重市、香川県立琴平高等学校、丸亀市立東中学校、四国学院大学吹奏楽団、丸亀市北消防署、まんのう町役場、坂出市立病院、ホテルサンルート瀬戸大橋、香川県丸亀警察署、丸亀市学校給食センター、琴平バス、高松大学、高松駅弁当(株)ほか。

と香川県の行政や団体(香川県・香川県観光協会・香川フィルムコミッションなど)、企業や個人など、多くの名前が挙がっている。

また、「松井製麺所」のロケセットは期間限定で保存され、丸亀市観光協会が休憩所を設置し、お土産コーナーもあった。

それもあってか、「松井製麺所」を掲載したブログはすごい数だ。(こちらこちらなど、数え切れない。)

映画「UDON」ロケセット映画「UDON」ロケ地ガイドマップを発行など、地域を挙げて映画を応援し楽しんでいる。

さらには、映画「UDON」に全面協力し「うどん」が屋根に乗っかったコトバスタクシーうどんタクシーなどもあり、まさに香川県総出の地域イベントのよう。

しかし、映画「UDON」が香川県にとどまらない。

カンヌ国際映画祭では、海外の映画人に讃岐うどんを振る舞っているし、ニューヨークでのロケ撮影も敢行。

エンドロールの

SPECIAL THANKSには、

City of New York,Mayor's Office

New York Comedy Club

Theater for the New City

Players Theaterとあり、さすがはメジャーが製作した映画だ。

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チャン・イーモウの映画「HERO」、映像美のロケ地は中国、甘粛省敦煌、内モンゴル、四川省九寨溝など。

英雄 ~HERO~ 通常版 DVD 英雄 ~HERO~ 通常版

販売元:レントラックジャパン
発売日:2005/01/28
Amazon.co.jpで詳細を確認する

映画「HERO」(チャン・イーモウ監督)

出演は、ジェット・リー、トニー・レオン、マギー・チャン、チャン・ツィイー、ドニー・イェンほか。

始皇帝(秦の時代)の歴史をもとにしたフィクション。

天下統一に対する中国らしさを感じる作品で、中華という思想の深淵が映像美で彩られたアクション映画。

撮影はクリストファー・ドイル。

衣装はワダ・エミで、エピソードごとに色調が変え(赤、青、緑など。赤だけで52色。)、その映像美は、桜や紅葉をしみじみと眺める感覚を思い起こさせるほど。

紅葉が舞うアクションシーンや湖面のアクションシーンなどは、色の魔法にかかって、ただただ風景にみとれてしまう。

そのロケ地は中国。

甘粛省(Gansu)の敦煌(Dunhuang),

浙江省(Zhejiang)の杭州(Hangzhou)

Heng Dian

内モンゴル(Inner Mongolia)で紅葉が舞うアクションシーン

四川省(Sichuan)の九寨溝(Jiuzhaigou) で湖面のアクションシーンなど。

スタジオは浙江省のHengdian World Studios

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映画「つぐない(ATONEMENT)」のロケはイギリス、ロンドンのセント・ジョンス・スミススクエア、シュロップシャーのストークセイ・コート、イースト・サセックスのセブンシスターズなど。

【映画ポスター】 つぐない (ATONEMENT) 【映画ポスター】 つぐない (ATONEMENT)
販売元:FAMOUS Sign and Posters
FAMOUS Sign and Postersで詳細を確認する

映画「つぐない(ATONEMENT)」(ジョー・ライト監督)

出演は、キーラ・ナイトレイ、ジェームズ・マカヴォイ、シアーシャ・ローナン、ロモーラ・ガライ、ヴァネッサ・レッドグレイヴほか。

第80回アカデミー賞の主要7部門にノミネートされ、第65回ゴールデン・グローブ賞で作品賞と作曲賞を受賞。

原作は、ブッカー賞作家イアン・マキューアンの「贖罪」。

脚本はクリストファー・ハンプトン。

(公式サイトによると原作が約13万語で脚本は約2万語。原作そのままの脚本づくりを目指した。)

音楽は、ダリオ・マリアネッリ。(第80回アカデミー賞作曲賞受賞。)

見ていけないものを見てしまった無垢な少女。

その純真さは子供らしいもの。

人は誰も、それを体験した年齢に大きく影響されるものだし、生きているその時代からのがれることはできない。

贖罪(しょくざい)を求めた少女がいとおしい。

映画には「ダンケルク(Dunkirk)の戦い」(イギリス軍など約35万人が、ダンケルクからの撤退した)のシーンもある。

ロケ地は、イギリス。

ロンドンは、オルドウイッチ(Aldwych)の地下鉄の駅、ブルームズベリー(Bloomsbury)、ウエストミンスターにあるセント・ジョンス・スミススクエア(St. John's, Smith Square)でローラの結婚式のシーン、それから、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(University College London)の外観など。

また、イギリスは各地。

ケンブリッジシャー(Cambridgeshire)のCoates

1930年代のフランスの田舎シーンはNene Washes Nature ReserveとOuse Washes Nature Reserve。

LincolnshireのGrimsby Docks(ダンケルクの通りのシーン)

ノーサンバーランド(Northumberland

シュロップシャー(Shropshire)にあるストークセイ・コート(Stokesay Court)(タリスの家)

バッキンガムシャー(Buckinghamshire)のIverにあるBlack Park。

ケント州のドーバー(Dover)

Redcar and ClevelandのRedcar(ダンケルクの戦い)

イースト・サセックス(East Sussex)のセブンシスターズ(Seven Sisters)など。

スタジオは、イギリスのシェパートンスタジオ(Shepperton Studios)

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映画「クィーン」、ロケ撮影はスコットランドにあるお城、ロンドン、パリなど。

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販売元:エイベックス・エンタテインメント
発売日:2007/10/24
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映画「クィーン(The Queen)」(スティーブン・フリアーズ監督)

世界各国で40を超える映画賞、70を超える部門で受賞した作品。

出演は、ヘレン・ミレン、マイケル・シーン、ジェイムズ・クロムウェル他。

(ヘレン・ミレンは、第79回アカデミー賞最優秀主演女優賞受賞)

プロデューサーはクリスティーン・ランガン、アンディ・ハリース。

脚本は、ピーター・モーガン。

脚本の執筆にあたっては、エリザベス女王の伝記を記したロバート・レイシーやダイアナ元皇太子妃を知るイングリッド・スワードなど、多くの関係者に取材をしたという。(公式サイトによる)

ダイアナ元皇太子妃が自動車事故で急逝した後の、エリザベス女王と英国王室、ブレア首相、マスコミ、さらには民衆の姿が、実際の映像を取り混ぜながらドキュメンタリータッチで描かれている。

エリザベス女王など英国王室の暮らしや、まるで日本のサラリーマン家庭のようなブレア首相の朝食風景など、映画に描かれていることは、結局のところご本人達しか知り得ないもの。

日本での映画予告編のキャッチコピーは、「世界中が泣いたその日、たった一人涙を見せなかった人がいた。」とあるが、あの事件の日、日本で泣き、涙まで見せていた人に出会わなかったから、同じくキャッチコピーで「今、初めて明かされる真実」とか、「もう一つの真実」など謳われても、どうもにわかには信じられないもの。

カメラは、英国王室シーンに35mm、ブレア首相のシーンに16mmを使い、公式サイトによると、「”落ち着きと威厳”、”エネルギーと質感”で、2つのことなる世界のコントラストをより大きくした」といい、もちろんドキュメンタリータッチのフィクションだ。

ただ、いずれにしても、こういった難しい題材を映画にしたことは意義深いし、エリザベス女王を演じきったヘレン・ミレンはすばらしい。興味の尽きない作品。

ロケ撮影はスコットランド、ロンドン、パリなど。

エリザベス女王のバルモラル城の屋内外のシーンの撮影は、スコットランドにあるいつくかのお城。

スコットランドは、サウス・エアーシア(South Ayrshire)のブレアクハン城(Blairquhan Castle)、アバディーン(Maybole)のクラニー城(Culzean Castle)、キンクライグ・ハイランド(Kincraig, Highland)のグレンフェシー・エステート(Glenfeshie Estate)。

外観は、フレーザー城(Castle Fraser)。

ロンドンのバッキンガム宮殿(Buckingham Palace)の室内シーンは、ロンドンのゴールドスミス・ホール(Goldsmiths Hall)。

エリザベス女王の寝室と応接間のシーンは、ハートフォードシアのブロケット・ホール(Brocket Hall

噴水庭園のシーンは、バッキンガムシャー(Buckinghamshire)にある、フェルディナンド・ロスチャイルド男爵のお屋敷(Waddesdon Manor)。

ロンドンのウエストミンスター(Westminster)

それから、ホールトン空軍基地、ノースホルト空軍基地など。

パリは、コンコルド広場(Place de la Concorde)、ホテルコンチネンタル(Hotel Intercontinental)、トンネル(Tunnel du Pont de l'Alma)。

スタジオはロンドンのEaling Studios

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映画「HERO」、日本橋の三井本館、釜山フィルムコミッションなど。

HERO 特別限定版(3枚組) DVD HERO 特別限定版(3枚組)

販売元:東宝
発売日:2008/03/08
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映画「HERO」(鈴木雅之監督)

出演は、木村拓哉、松たか子、大塚寧々、阿部 寛、小日向文世、児玉清、森田一義、中井貴一、イ・ビョンホン、国仲涼子、綾瀬はるか、香川照之、松本幸四郎ほか。

人気テレビドラマの映画版。

テレビドラマを見ていない人にはストーリーの背景がよく分からない部分があり、テレビと映画は一心同体。

撮影協力は、

三井不動産、大阪府、ホテルオークラ東京ベイ、紀尾井町ビルディング、東京都ダンススポーツ連盟、神奈川県ダンススポーツ連盟、横浜フィルムコミッション大阪ロケーションサービス協議会釜山フィルムコミッションほか。

東京地検城西支部の内部はスタジオのセット、外観は日本橋にある重要文化財「三井本館」。

釜山フィルムコミッションのホームページは日本語版も充実している。

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ハリウッドのローカルプロダクションが製作に参加した映画「ミッドナイトイーグル」、撮影協力は六日町八海山スキー場、マウンテンパーク津南、つくば国際会議場など。

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販売元:ジェネオン エンタテインメント
発売日:2008/06/04
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映画「ミッドナイトイーグル」(成島出監督)

出演は、大沢たかお、竹内結子、吉田栄作、玉木宏、藤竜也ほか。

(特殊部隊の自衛隊員の演技が印象に残る。エンドロールには吉田栄作の名前。)

戦略爆撃機(ミッドナイトイーグル)、特殊工作員、特殊部隊、特殊爆弾など、映画には特殊な事情がぎっしりと詰まっているが、それらは現実的に起こりうるもの。

(原作は科学者でもある高嶋哲夫。)

ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン(ハリウッド・メジャーのローカルプロダクションの一つ)が製作委員会に加わった作品で、それ故なのか、ハリウッド映画のようにハイテンポで展開も大胆。

(「ミッドナイトイーグル」パートナーズは、ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン、松竹、テレビ朝日、北海道テレビ放送、USENほか。)

協力は、防衛省、陸上自衛隊、航空自衛隊など。

撮影協力は、六日町八海山スキー場マウンテンパーク津南、津南町商工観光課、松本市商工観光課、安曇野市商工観光課、大町市観光課、新穂高ロープウェイつくば国際会議場、つくばフィルムコミッションほか。

豪雪地帯(津南町など)でロケ撮影が行われている。

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NHKラジオ第1放送、ラジオあさいちばん、4月20日午前6時40分から「世界の映画界に日本の魅力を」を放送

2008年4月20日(日)の午前6:40

NHKラジオ第1放送

ラジオあさいちばん

カルチャー&サイエンスのコーナーで

「世界の映画界に日本の魅力を」と題して、私(谷國大輔、このブログでは谷国大輔)がお話をします。(放送します。)

カリフォルニア州サンタモニカで開催された「ロケーショントレードショー2008」のホットな情報など。

・映画からみた日本のイメージ

・映画でまちを元気にする(地域活性化)

・ロケ地としての日本

・ハリウッドからみた日本

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・国境を軽々と越える映画

などについてお話します。

ご興味のある方は、朝早いですが、聞いてみてください。

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サンタモニカで開催されたロケーショントレードショー2008の様子。

(会場内で撮影。)

Dsc04174

ジェトロ・ロサンゼルスセンターの協力で(株)バリーオが実施した

「日本映画・日本ロケに関する海外意識調査」の調査結果は、同番組にて、また後日ご紹介することになっています。(予定)

(写真は、ジェトロ・ロサンゼルスセンターの入居している真っ白な高層ビル。)

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サンタモニカのロケーショントレードショー2008

2008年4月10日から4月12日にかけて、米国のカリフィルニア州はサンタモニカで

「ロケーショントレードショー2008(Locations Trade Show 2008)」が開催されている。

主催は、AFCI(The Association of Film Commissioners International)

世界各国からフィルムコミッションが集まりロケ誘致。

その国ならではのロケ候補地の紹介、税金還付やファンドなどの経済的なインセンティブ、美味しいロケ弁(ケータリングサービス)、プレプロダクションやポストプロダクションの紹介など、各国がロケ支援内容をPR。

Dsc04312

サンタモニカで開催中の「ロケーショントレードショー2008」の様子。

写真は会場の入り口で撮影。(まもなく開催というところ。)

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映画「ライラの冒険~黄金の羅針盤~」ロケ地は、イギリス(オックスフォード、ロンドン他)、ノルウェイ(ベルゲン、スヴァールバル)、ハンガリー(ブダペスト)、スイス(グリンデルワルト)など。

ライラの冒険 黄金の羅針盤 公式ビジュアルガイドブック Book ライラの冒険 黄金の羅針盤 公式ビジュアルガイドブック

著者:ブライアン・シブリー
販売元:ゴマブックス
Amazon.co.jpで詳細を確認する

映画「ライラの冒険 黄金の羅針盤(The Golden Compass)」

フィリップ・プルマン原作の「ライラの冒険」(クリス・ワイツ監督)

総製作費250億円のファンタジー映画。

製作は、「ロード・オブ・ザ・リング」のニューラインシネマ。

出演は、ダコタ・ブルー・リチャーズ、ニコール・キッドマン、ダニエル・クレイグ、エヴァ・グリーンなど。

映画はロケ撮影の実写とCGの境目がわからないほど。

ロケ地は、イギリス(オックスフォード、ロンドン他)、ノルウェイ(ベルゲン、スヴァールバル)、ハンガリー(ブダペスト)、スイス(グリンデルワルト)など。

ノルウェイはベルゲン(Bergen)とスヴァールバル(Svalbard

ハンガリーはブダペスト

スイスはベルン州のグリンデルワルト(Grindelwald)

イギリスはオックスフォード

ブロードストリート(Broad Street)にあるBodleian Library

パークロード(Parks Road)にあるPitt-Rivers Museum,

Radcliffe Square

Beaumont StreeにあるRandolph Hotel,

Christ Church College

Turl StreetにあるExeter College,

High StreetにあるThe Queen's College,

Worcester College

Christ Church Meadow

それからロンドン。

グリニッジのOld Royal Naval CollegeCrowley's Wharf

Piccadilly

そして、

サリー州(Surrey)のBourne Woods

ケント州(Kent)のChatham Historic Dockyard

リンカーンシャー州(Lincolnshire)のCross Keys Bridge

スタジオはイギリスのサリー州(Surrey)にあるShepperton Studios

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世界中でロケが行われた映画「バラカ」、日本のロケ地は、渋谷のスクランブル交差点、新宿駅、新宿のカプセルホテル、長野県の地獄谷野猿公園、龍安寺の石庭ほか。

DVD バラカ〜地球と人類の詩〜

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映画「バラカ(BARAKA)」(ロン・フリック監督)

世界中でロケ撮影されたドキュメンタリー映画。

人類の営みが深いところで映し出されている。

この映画を見れば、97分で世界一周旅行に行くようなもの。

ロケ地は、日本、オーストラリア、ブラジル、カンボジア、中国、エクアドル、エジプト、フランス、香港、インド、インドネシア、イラン、イスラエル、イタリア、ケニア、クエート、ネパール、ポーランド、タイ、トルコ、アラスカ、米国(ハワイ、アリゾナ州、カリフォルニア州、コロラド州、ユタ州、ニューヨーク、ニューメキシコ州)、メキシコ、ペルー、ロシア(USSR)。

ニューヨークのワールドトレードセンターなども映っている。

海外から見た日本のイメージがよくわかる作品。

満員電車、カプセルホテル、龍安寺の石庭、そしてネオン街など。

日本のロケ地・ロケ協力は、

長野県の温泉(nagano springs)

長野県の山ノ内町役場(Yamanouchi-Machi Town Office)

地獄谷野猿公園(snow monkeys。猿が温泉につかっているシーン。)

東京(渋谷のスクランブル交差点など)

JR新宿駅、明治神宮、代々木公園、増上寺(Zoujou-Ji Temple)

新宿のグリーンプラザ・カプセルホテル

日活。

神奈川県の日本ビクターはJVC横浜工場。

京都

龍安寺の石庭

Sansho-Ji Temple

奈良

法華寺

芸術団体の「友惠しづねと白桃房(Tomoe Shizune & Hakutobo)など。

Dsc01870

写真は、東京の増上寺。

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映画「善き人のためのソナタ」、ロケ地はベルリン

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映画「善き人のためのソナタ(Das Leben der Anderen)」(フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク監督)

出演は、ウルリッヒ・ミューエ、セバスチャン・コッホ、マルティナ・ゲデック、ウルリッヒ・トゥクール、トーマス・ティーメほか。

音楽は、ガブリエル・ヤレド。

2007年アカデミー賞外国語映画賞を受賞。

映画の舞台は1984年の東ベルリン。

監督は、旧東ドイツの秘密警察(シュタージ)の歴史を徹底的に調査したという。

(4年という歳月をかけて、文献を読んだり、体験者に実際に会って話を聞いたりしている。)

映画は実話に基づくフィクション。

まるで、ナチスのゲシュタポの生き写しのようなシュタージ。

背筋が凍る監視国家の実態が描かれている。

ロケ地は、ドイツのベルリン。

ノルマンネン街(Normannenstraße)にある旧シュタージ本部も使われている。

Altes Stadthaus, Klosterstraße

Hufelandstraße, Prenzlauer Berg、

Karl-Marx-Allee

Normannenstraße, Lichtenberg

Wedekindstraße, Friedrichshain。

また、旧東ドイツの雰囲気を出すために、音声はデジタル音でなくアナログ音が使われている。

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映画「バベル」の日本ロケ、渋谷スクランブル交差点、J-POP CAFEなど。

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映画「バベル」(アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督)

出演は、ブラッド・ピッド、ケイト・ブランシェット、ガエル・ガルシア・ベルナル、役所広司、菊地凛子、二階堂智、アドリアナ・バラッサほか。

また、モロッコの兄弟は現地の素人で、獣医さんも現地の本当の獣医さん。

カンヌ国際映画祭で最優秀監督賞受賞。

菊地凛子さんのアカデミー助演女優賞ノミネートでも話題になった作品。

人と人とコミュニケーションの難しさが卓越した映像と音楽で浮き彫りにされている。

一発の銃弾が、日本、モロッコ、アメリカ、メキシコを繋いでいるが、それは現実に起こりうる話。

緻密に練られた脚本だ。

各国の文化を映し出す絶妙なカメラワークと4つの物語を繋ぐ編集のうまさ。

(4つの物語の違いを表現するために、それぞれ違うレンズとフィルムを使用している。)

日本のロケーション撮影の多くは東京だが、そのほとんどはゲリラ撮影。

渋谷のスクランブル交差点など、現代の日本が映し出されている。

(ちなみに、スクランブル交差点は、日本にしかないシステム。)

クラブのシーンは、渋谷の「J-POP CAFE

その他、バレーボール大会のシーンは、石岡市運動公園の体育館。

また、各国のロケ地は、

モロッコはタゲンザルドという村。

メキシコは、ティファナとソノラ砂漠など。

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映画「オリーブの林をぬけて」、ロケ地はイランのコケール村とポシュテ村

映画「オリーブの林をぬけて」(製作・監督・脚本・編集はアッバス・キアロスタミ)

出演は、ホセイン・レザイ、モハマッド・アリ・シャバーズ、タヘレ・ラダニアンほか。

「ジグザグ道3部作」の一つ。

異文化を実感。

ラストシーンが印象的だが、

イラン文化に明るくないと、なんだかよくわからない。

ロケ地はイラン。

地震の被災地で、コケール村(Koker)とポシュテ村(Poshte)。

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映画「父親たちの星条旗」、ロケ地はアイスランド、アメリカ本土、硫黄島。

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映画「父親たちの星条旗(Flags of Our Fathers)」(クリント・イーストウッド監督)

出演は、ライアン・フィリップ、ジェイミー・ベル、アダム・ビーチ、バリー・ペッパーなど

第2次世界大戦の硫黄島の戦いを、米国の視点から描いた作品。

当時の困窮した日本に比べると、米国は相当に余裕があるが、米国民も相当に疲れ、米国民からの戦争費用の調達も厳しかった。

そこで、摺鉢山に星条旗を掲げる米兵の写真が、米政府のプロパガンダに利用されるという、知られざる一面が描かれている。

この映画の戦闘シーンは、まるで戦場にいると錯覚してしまうほどである。(戦争を知らないからそんなことはいえるはずもないのだが。)

だから、日本兵が米兵にやられる、擂鉢山に星条旗がはためくシーンなど、どうしても不愉快になってしまうが、一方、硫黄島でかけがえのない息子を亡くした米兵の母親たちの姿が胸に詰まる。

戦争のむなしさが心に沁みる作品。

ロケ地は、アイスランド、日本の硫黄島、アメリカ本土など。

アメリカ本土は、

イリノイ州

シカゴ(Chicago)のドレイクホテル(Drake Hotel)とソルジャー・フィールド(Soldier Field

グレンコー(Glencoe)のグレンコー・メトラ・ステーション(Glencoe Metra Station

ブルーアイランド(Blue Island)のKrueger Funeral Home

テキサス州のUSSテキサス(U.S.S. Texas)とワシントンDC

カリフォルニア州は、ロサンゼルスのシティホール(City Hall)、サンペドロ港(San Pedro Harbor)のS.S. Lane Victoryという船。

MojaveのAirport & Civilian Flight Test Center

硫黄島のほとんどのシーンは、アイスランド。

日本の硫黄島では、最初のシーンとラストシーン擂鉢山の全景シーンなど、ごく一部のみ。

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映画「グリーンマイル」、米国ノースカロライナ州、テネシー州立刑務所など。

グリーン・マイル Music グリーン・マイル

アーティスト:サントラ,ビリー・ホリデイ,ビー・ビー・アンド・グループ,ガイ・ロンバード・アンド・ヒズ・ロイヤル・カナディアンズ,フレッド・アステア
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映画「グリーンマイル」(フランク・ダラボン監督)

出演は、トム・ハンクス、マイケル・クラーク・ダンカン、デヴィッド・モース、ボニー・ハントほか。

原作は、スティーブン・キング。

映画の中の刑務所では、看守と死刑囚の善悪が入り乱れて、職業、地位、外見で人を判断することはとてもできない。(極悪非道の看守と神様のような死刑囚が登場することもあり。)

そういったことは、多かれ少なかれ、今日の日本だけではなく、ずっと昔から何処の国でも続く事実で、その現実がこの映画のスクリーンに大きく映し出されている。

役者さんたちは皆、だれもが「はまり役」で、空想的ともとれるストーリー展開と現実社会で起こりうる出来事の境目が、いったい何処にあるのかわからなくなるというのも、その配役の良さによるところが大きいのだろう。

ロケ地は、アメリカのノースカロライナ州とテネシー州。

ノースカロライナ州は、

ブローイング・ロック(Blowing Rock)のモーゼス・コーン国立公園(Moses Cone National Park)でジョージアパインズ老人ホームのシーン。

ブルー・リッジ・マウンテン(Blue Ridge Mountains)のブルー・リッジ・パークウェー(Blue Ridge Parkway)

テネシー州は、

バッファロー・バレー(Buffalo Valley)のキャニー・フォーク川(Caney Fork River)、カレッジ・グローブ(College Grove)、コロンビア(Columbia)、ルイスバーグ(Lewisburg)、ノレンスビル(Nolensville)、シェルビービル(Shelbyville)。

それから、刑務所のロケ撮影(外観)は、ナッシュビル(Nashville)にある旧テネシー州立刑務所(Tennessee State Penitentiary)で行われている。(原作は南ジョージアのコールド・マウンテン刑務所。ちなみに、刑務所の内部撮影はセット。)

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映画「初恋のきた道」、中国の河北省

映画「初恋のきた道(原題:「我的父親母親」、英題:「The Road Home」)」(チャン・イーモウ監督)

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出演は、チャン・ツィイー、チョン・ハオ、スン・ホンレイほか。

2000年の米中合作で、ベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞。

邦題の「初恋のきた道」に、谷内六郎の絵と詩が頭に浮かんだ。

主人公は、素直で素朴で健気で、はにかみ屋。

それでいて、積極的で、芯があり、やさしく、たくましい。

主人公(チャン・ツィイー)の他人の視線を勘定に入れない、幼子のように無邪気で、ぼてぼての走りを見ているだけで愛おしい。

チャン・イーモウ監督は、チャン・ツィイーに「走る、見る、聞く、待つ」の4つの演技をおねがいしたというが、主演がチャン・ツィイーでなければここまで素晴らしい作品にはならなかったに違いない。

情報洪水の波と、つくられたスターやアイドルの虚像に囲まれ、物質的な競争にさらされて、相対的にばかり自分を見る習性がついてしまった現代の都会人には、主人公のような心の修養がなかなか出来ないから、それだけにこの作品には深い憧憬を感じる。

物語は決して劇的ではなく、ごく普通の物語。

だが、モノクロ(現在)、カラー(過去)、オーバーラップなど、映像の技巧を操って、それがチャン・ツィイーの可憐な表情、美しいロケ地の風景などと溶け合い、珠玉の作品となっている。

そのロケ地は中国の河北省。(河北省承徳上高原など。)

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映画「桜桃の味」、イランのテヘラン

映画「桜桃の味」(アッバス・キアロスタミ監督)

出演は、ホマユン・エルシャディ、アブドルホセイン・バゲリ、アフシン・バクタリ、アリ・モラディほか。

1997年カンヌ映画祭でパルムドール受賞。

自殺を題材に、生きることをテーマにした映画。

アッバス・キアロスタミ監督が、パリに住むルーマニア人の哲学者E.M.シオランの「自殺できるという可能性がなかったら、私はとうに命を断っていただろう」という言葉にインスパイアーされて出来た作品。

主人公の目線で見るイランの風景が、いつかどこかで見たことがある自分自身の心象風景と重なる。

イランの土も自分自身の肉体の一部のようだ。

言葉のやりとり、なにげない仕草、読めない文字などに、日本とイランの文化の違いを感じるが、生きるというテーマに国境はなく、まさに映画の中の映画。

青い空に一筋の飛行機雲、謎めいた月、真っ赤な夕焼け。

きれいな星、桜桃の味。

だから生きている。

ロケ地はイランのテヘラン。

Dsc05018

写真は、石川県の能登半島で撮影。

映画の夕日はテヘラン、この写真は石川県の旧富来町。

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映画「アラビアのロレンス」、ロケ撮影のエピソード。ロケ地は、ヨルダン、スペイン、モロッコ、ロンドン、イギリス・サリー州のコバム、アメリカ・カリフォルニア州など

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映画「アラビアのロレンス(LAWRENCE OF ARABIA)」(デビッド・リーン監督)

出演は、ピーター・オトゥール、オマー・シャリフ、アレック・ギネス、アンソニー・クイン、ホセ・ファーラーほか。

実在したロレンスに似ている無名の新人(ピーター・オトゥール)を主役に起用し、そのまわりをベテランのスターたちで固めている。

(アラブの遊牧民「ベドウィン」でさえ足を踏み入れないような赤い砂漠などでのロケ撮影があったが、ピーター・オツールは、撮影前の3ヶ月をアラブの遊牧民「ベドウィン」と暮らしたそうだ。)

プロデューサーは、サム・スピーゲル。

1962年アカデミー賞で主要7部門を独占。

女性が登場しない映画。

実在したイギリス人のロレンスの半生を描いた作品で、ロレンスが書いた「7つの知恵の柱」が映画の基になっている。

20世紀映画の金字塔ともいわれ、壮大な映像と映画音楽、それに、ロレンスがマッチの火を吹き消した後に砂漠に太陽が昇る名シーンなどで広く知られる作品。

映画の中の太陽と砂の映像が神々しい。

映画を見るだけでもアラビアの自然の厳しさが実感できるが、ロケーション撮影も過酷だったようだ。

砂漠にレールを引いて、その上をカメラが動きまわる移動撮影。(ワンカットで撮影するために、600mのレールを引き、カメラを載せた移動車両が50km/時で移動するなどしたようだ。)

戦闘シーンは灼熱の砂漠にスモークがたかれたそうで、汽車の爆破シーンは、特撮班が線路の下に火薬をしかけて、撮影のチャンスは一度きりだったという。

また、各シーンの撮影の度に、ラクダや俳優たちの足跡を消す作業も必要だった。

大群衆の撮影では、ヘリコプターを飛ばし、アクション開始合図はロケット弾。

なにしろ、カメラなどの撮影機材費だけで1億8000万円(1961年当時)も掛けている。

ロケーション撮影は1961年に開始。映画会社が当初たてたスケジュールは5ヶ月だったが、実際の撮影には2年3ヶ月も要した。

ロケ地は、ヨルダン、スペイン、モロッコ、ロンドン、サリー州、カリフォルニア州など。

まずは、ヨルダン。

ヨルダンのロケ地は水の補給地まで240kmもあり、そこに600人を超す撮影スタッフが入り、毎週45トンの冷凍トラックで食料を補給。

気温は昼は摂氏50度を超す一方で、夜は凍り付く寒さ。そして、乾ききった砂漠に、突然土砂降りの雨が降る。好感度でデリケートな70㎜のカメラでの撮影は大変だった。

でも、ヨルダンのフセイン国王が全面的に撮影協力してくれている。本物の武器を無料で貸し出し、3万人の砂漠パトロール隊と1万5000人の実在のアラブ遊牧民「ベドウィン」がアラブとトルコの兵士のエキストラになっている。

ヨルダンのシーンは、

・ジャフル(Jafr)で、ラクダのシーン、ガシムを助けるシーン、干潟のシーン。

・砂漠のシーンは、ヨルダンのジョベルツバイク(Jebel Tubeiq)、ヨルダンのワディ・ルム(Wadi Rum)。

・ロレンスがアラビアたばこを吸うのは、ワディ・ルム(Wadi Rum)の赤岩の崖(red cliffs)など。

次に、モロッコ。

モロッコでは砂漠のシーンなどで、砂漠は、ワルザーザート(Ouarzazate)のアイト・ベン・ハッツダウ(Ait Benhaddou)

そしてスペイン。

映画のアカバの町はオープンセット。

スペイン南部のアルメリア(Almeria)の近く、カルボネロス(Carboneras)のプラヤ・デル・アルゴロシボ(Playa del Algorocibo)に造られた。

そのオープンセットは300を超える建物と500mの防波堤というから町を一つ造ってしまったようなもの。

また、列車の襲撃シーンは、スペイン南部のアルメリア(Almeria)のガボ・デル・ガタ(Cabo de Gata)のサンホセ(San José)にあるゴノベセ海岸(Genovese Beach)で撮影された。

そして、中東のシーンの多くは、スペインのセヴィリア(Sevilla)で撮影。

・中東のビルはAvenida de Isabel la CatolicaとParque de Maria Luisaなど。

・カイロのホテルは、セヴィリア(Sevilla)はスペイン広場(Plaza de España)のスペイン宮殿(Palacio Espanol)。

・ロレンスとアルビーが会ったのは、セヴィリア(Sevilla)はピラト広場(Plaza de Pilatos)のカサ・デ・ピラトス(Casa de Pilatos)

・カイロの士官クラブの中庭(Cairo Officer's Club courtyard)は、アンフォンソ13世ホテル(Alfonso XIII Hotel) 。

・アラブ民族会議シーンのダマスカスの庁舎は、セヴィリア(Sevilla)のカジノ(Casino)。

・エルサレムの建物(buildings of Jerusalem)は、セヴィリア(Sevilla)はアメリカ広場(Plaza of the Americas)にある。

そして、イギリス。

・サリー州のコバム(Chobham, Surrey)で、ロレンスのオートバイ事故のシーン。

・ロンドンのセント・ポール寺院(St. Paul's Cathedral)でロレンスの葬式のシーンなど。

最後にアメリカ。

カリフォルニア州のインペリアル・サンド・デューン(Imperial Sand Dunes)で砂漠のシーンが追加撮影されている。

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映画「人生は、奇跡の詩」、イラクのシーンは北アフリカはチュニジア共和国のチュニス、トゥズール、ガフサ、ネフサなど。

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映画「人生は、奇跡の詩(Tigre e la neve, La:The Tiger and The Snow)」(ロベルト・ベニーニ監督)

出演は、ロベルト・ベニーニ、ニコレッタ・ブラスキ、ジャン・レノ、トム・ウェイツ、エミリア・フォックスほか。

ベニーニ監督が「真っ白な雪のように清らかに、虎のように激しく」と形容した愛を描いた作品。

イタリアらしい自由で陽気で直接的な愛情表現と主人公の奔放な生き方が、「ローマに雪が降って虎を見る」といったイマジネーションの世界と一体になっている。

ロケ地は、イタリアのローマ、チュニジア共和国(Tunisia)のチュニス、トゥズール、ガフサ、ネフサなど。

公式ホームページによると、スタジオ撮影はイタリアのウンブリア州にあるパピーグノ。(期間は4週間)

ロケ撮影は、ローマのトレヴィの泉、音楽公園地区、レビッビア、クリストフォロ・コロンボ、マンチーニ広場、チルコ・マッシモ。(期間は5週間)と、ナポリ(Naples, Campania)など。

そして、イラクのシーンは、イタリアの地中海をはさんだ対岸、北アフリカはチュニジア共和国のチュニス、トゥズール、ガフサ、ネフサでロケ撮影され、CGで合成をして制作された。(期間は7週間)

蛇足だが、イタリアにはロサンゼルスにフィルムコミッションの事務所(Italian Film Commission)がある。

また、イタリアのフィルムコミッション数は21。

Campania Film CommissionFilm Commission Regione Campania(Campania地方)

Film Commission di Roma, delle Province e del Lazio(ローマ)などがある。

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映画「老人と海」、ロケ地はキューバのコヒマル、エクアドルのガラパゴス諸島、バハマのニュープロビデンス島、ハワイ島のコナ、コロンビア 、パナマ、ペルーなど。

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映画「老人と海(The old man and the sea)」(ジョン・スタージェス監督)

出演は、スペンサー・トレイシー、フェリペ・パゾスほか。

1958年の作品。

原作は、アーネスト・ヘミングウェイの名作「老人と海」。

ロケ地は、

キューバ(Cuba)のコヒマル(こちらのブログに写真付きで紹介されている。) 

エクアドルのガラパゴス諸島(Galapagos Islands)

ハワイ島のコナ(Kona)

バハマのニュープロビデンス島(New Providence Island)のナッソー(Nassau)

それから、コロンビア(Colombia) 、パナマ(Panama)、ペルー(Peru) など。

ちなみに、海の中のシーンは、ワーナー・ブラザーズ・スタジオ(WARNER BROS STUDIOS)に大きな水槽を設置して撮影されている。

Dsc00203

写真はキューバではなく、日本の慶良間諸島で撮影。

(カジキマグロではなく、ザトウクジラが写っている。)

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ローマ市街でロケされた映画「自転車泥棒」

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映画「自転車泥棒(Ladri di biciclette)」(ヴィットリオ・デ・シーカ監督)

出演は、ランベルト・マジョラーニ、エンツォ・スタヨーラほかで、まったくの素人。

ネオ・レアリスモの古典といわれる1948年の作品。

主人公のお父さんはけっこう間が抜けている。(泥棒捜しにわざわざ子供を連れていたり、自転車に鍵を掛けていなかったり、などなど。)

(第二次大戦直後のイタリアに自転車の鍵があったかどうかは知らない。)

「このお父さん、なにやってんの。」などと画面にむかって言いたくなったりもするが、

その父親が、自転車を盗もうとして捕まり、民衆に囲まれて叩かれている姿を見つけた子の気持ちが、我がことのように思えてくるのも、そういう前置きのストーリーがあってのことなのかもしれない。

ロケ地は敗戦直後のローマ。

闇市、人々であふれる職安など、当時のローマが偲ばれる。

盗まれた自転車を探したのはヴィットリア広場(Piazza Vittoria)。

泥棒を見つけたのは、ポルタ・ポルテーゼ(Porta Portese)の市場。(トラステヴェーレ(Trastevere)の南にある市場。)

主人公の暮らす家は、ローマの北端のサラリア通り(Via Salaria)にある政府が建設した団地チッタ・ヴァルメライナ(Citta Valmelaina)にある。

ピザ屋さんは、モンテサクロ地区(Montesacro)のポルタ・ピアに(Porta Pia)のピザ屋さん(Porta Pia Piazza)。

それから、Porta Pincianaなど。

こちらのブログなどに、「自転車泥棒」のロケ地訪問記が掲載されている。

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世界各国で撮影された映画「ミッション・インポッシブル」、プラハ・ロンドン・スコットランド・アメリカのバージニア州など。

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映画「ミッション・インポッシブル(Mission Impossible)」(ブライアン・デ・パルマ監督)

出演は、トム・クルーズ、ジョン・ボイト、エマニュエル・ベアール、ジャン・レノ、ヘンリー・ツェーニーほか。

テレビのシリーズ「スパイ大作戦」を映画化したサスペンス・アクション。

国際色あふれる作品で、ロケ地も、チェコ共和国(Czech Republic)のプラハ(Prague)、イギリスのロンドン、スコットランド、アメリカと世界中で撮影されている。

スタジオ撮影は、ロンドンのパインウッドスタジオ(Pinewood Studios

(水槽が爆発するシーンは、パインウッドスタジオの裏にある空き地にオープンセットが造られたそうだ。)

プラハは、

国立博物館(National Museum)でアメリカ大使館内のシーンが撮影され、

カンパ島(Kampa Island)のリキテンシュタイン宮殿(Lichtenstein Palace)で、アメリカ大使館の外観。

カール橋(Charles Bridge)

ホテルヨーロッパ(Europa Hotel)など。

ホテルヨーロッパは由緒あるホテルで。撮影のために、内装に釘を打つことなど一切が禁止された。

そこで、大きなヘリウム風船(高さ2.4m)を浮かばせ、それに照明装置(8000ワット)を仕込んで撮影したそうだ。

ロンドンは

タワーブリッジ(Tower Bridge)で、キトリッジがヘリコプターでロンドンに到着するシーン。(一目でロンドンとわかる場所を探したという。)

リバプールストリート駅(Liverpool Street Station)

レストランカフェのポンティズ(Ponti's)でこちらもリバプールストリート駅(Liverpool Street Station)にある。(イーサンとジムがミーティングしたカフェ)

カウンティーホール(County Hall)は、CIA本部のロビー内のシーン。

(外観は、アメリカのバージニア州マクレーン(McLean)にある実物で撮影。)

サウスブリッジにあるアンカーパブ(Anchor Pub)では、ラストのあたりでトムクルーズがくつろぐシーン。

それから、ウエストミンスターにあるテートブリテン(Tate Britain)など。

また、スコットランドのグラスゴー(Glasgow)、ワシントン、ユタ州のデッド・ホース・ポイント州立公園(Dead Horse Point State Park)、シカゴのドレイク・ホテル(Drake Hotel) 、イリノイ州の(Champaign)など。

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映画「スティング」、撮影はハリウッドのユニバーサルスタジオ、サンタモニカ・ピアのメリーゴーランド、パサデナのキャッスル・グリーン・アパートメント、シカゴの駅など。

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映画「スティング」(ジョージ・ロイ・ヒル監督)

出演は、ポール・ニューマン、ロバート・レッドフォード、ロバート・ショウほか。

どんでん返しが面白い娯楽作。

映画の舞台は、1930年代のシカゴだが、そのほとんどはハリウッドのユニバーサルスタジオ(Universal Studios)の屋外セットで撮影された。

Dsc00596

ハリウッドのユニバーサルスタジオで撮影した屋外セット。

(ここかどうかはわからないが、写真のように、装飾によってどんな場面にもなりうる大通りで撮影された。)

ロケ地は、

ロサンゼルスのダウンタウンにあるミレニアム・ビルトモアホテルBiltmore Hotel

ロスアンゼルス郡パサデナ市(Pasadena)のキャッスル・グリーン・アパートメント(Castle Green Apartments)(ニューヨークのカジノのシーン。ここでは映画「バグジー」も撮影されている。)

パサデナ市には、パサデナ・フィルム・オフィス(Pasadena Film Office)があり、スティングなど多くの作品を支援している。

そして、サンタモニカ(Santa Monica)のサンタモニカ・ピア(Santa Monica Pier)にあるメリーゴーラウンド

Dsc03134

(写真は、サンタモニカ・ピアで撮影。)

そして、撮影に使用された駅は、イリノイ州のシカゴ。

シカゴのラ・サール・ストリート駅(La Salle Street Station)、ペン・セントラル・フレート・ヤード(Penn Central Freight Yards)、ユニオン駅(Union Station) など。

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ソ連でロケされた映画「ひまわり」、シェレメーチエヴォ国際空港近くのひまわり畑、赤の広場、レーニン廟、グム百貨、レーニンスタジアムなど。

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映画「ひまわり(I GIRASOLI:SUNFLOWER)」(ヴィットリオ・デ・シーカ監督)

出演は、ソフィア・ローレン、マルチェロ・マストロヤンニほか。

プロデューサーは、ソフィア・ローレンと結婚したカルロ・ポンティ。

音楽は、ヘンリー・マンシーニ。

1970年のイタリア映画でまさに名作中の名作。

ちなみに、プロデューサーのカルロ・ポンティは、離婚を禁じるイタリアの法律によって前妻との離婚が成立しないまま、ソフィア・ローレンと結婚して1957年に重婚罪で起訴されているのだが、(1968年に無罪)、それもあって、映画「ひまわり」では重婚の悲劇が描かれている。

ロケ地は、ソ連など。

当時のソ連は、外国人の行動がきびしく規制され、ロケのスタッフたちはモスクワのクレムリンから80km以上離れて行動することは出来なかったという。

赤の広場にあるレーニン廟に詣でるそれの人々、広大なひまわり畑、観衆に沸くレーニンスタジアム、ゴリキー通り(現:トヴェルスカヤ通り)、当時は国営百貨店の「グム百貨店」、モスクワ川にかかる地下鉄の「ウニヴェルシテート駅」などが映っている。

あの広大なひまわり畑は「シェレメーチエヴォ国際空港」の近くだったようだ。

(参考資料:日野康一「ひまわり」解説書)

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映画「世界で一番パパが好き」のロケ地、ニュージャージー州、ペンシルバニア州(フィラデルフィア・ハバータウン)、マンハッタン、カナダのトロントなど。

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映画「世界で一番パパが好き(Jersey Girl)」(ケヴィン・スミス監督)

出演は、ベン・アフレック、リヴ・タイラー、ジョージ・カーリン、ラクエル・カストロ、マット・デイモン、ウィル・スミスほか。

妻を亡くしたパパと娘の親子の絆を描いた作品。

ブルース・スプリングスティーンの「JERSEY GIRL」が印象的。

ロケ地は、アメリカとカナダ。

アメリカはニュージャージー州のBerlin、Cherry HillHighlandsPaulsboro

(ニュージャージーのフィルムコミッション(New Jersey Motion Picture & Television Commission)にJersey Girl (2002)とある。)

ペンシルバニア州のフィラデルフィア(Philadelphia)とハバータウン(Havertown

(フィラデルフィアのフィルムコミッション(Greater Philadelphia Film Office)で「世界で一番パパが好き(Jersey Girl)」のクルーが紹介されてる。)

(ちなみに、こちらがペンシルバニアのフィルムコミッション(Pennsylvania Film Office

ニューヨークのマンハッタン

そして、カナダのオンタリオ州はトロント(Toronto)など。

トロント・オンタリオ・フィルムオフィス(Toronto Ontario Film Office)は、ロサンゼルスにオフィスをおいている。

(トロントには、Ontario Media Development Corporation と Toronto Film and Television Office がある。)

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ソニー・ピクチャーズ・スタジオ(旧MGMスタジオ)で撮影されたグランドホテル形式の映画「グランドホテル」

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映画「グランドホテル」(エドマンド・グールディング監督)

出演は、グレタ・ガルボ、ライオネル・バリモア、ウォーレス・ビアリー、ジョーン・クロフォード、ジョン・バリモア、エドマンド・グールディングなど。

グランドホテルを舞台にオールスターキャストによる様々な人間模様が描かれた作品。

第5回アカデミー賞最優秀作品賞を受賞。

限られた時間に限られた場所へ集まった人々の人間模様を、複数のスター俳優を起用して同時並行的に描き出す、だれもが主役のような群像劇を「グランドホテル形式」というが、その語源となった作品。

(日本の「THE有頂天ホテル」などはまさに「グランドホテル形式」)

映画の舞台「グランド・ホテル」はベルリンにあるという設定だが、

撮影は、カリフォルニアのカルバーシティ(Culver City)にある(ソニー・ピクチャーズ・スタジオ)Sony Pictures Studiosで行われた。

(当時は、MGMスタジオ(Metro-Goldwyn-Mayer Studios)であったが、その後にコロンビア・トライスターを経て、現在はソニー・ピクチャーズ・スタジオとなっている。

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ヒッチコックの映画「レベッカ」。ロケ地はカリフォルニアのポイントロボス州立公園、カタリナ島、ビック・サーなど。スタジオはカルバー・スタジオ。

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映画「レベッカ(Rebecca)」(アルフレッド・ヒッチコック監督)

プロデューサーは、デヴィッド・オリバー・セルズニック。

ヒッチコック監督のハリウッド第1作。

出演は、ローレンス・オリウ゛ィエ、ジョーン・フォンティン、ジュディス・アンダーソン、ジョージ・サンダースほか。

映画の舞台はフランスのモンテカルロとイギリスのコーンウォール(Cornwall)。

ロケ地は、カリフォルニア。

主人公の二人が出会ったシーンは、ポイントロボス州立公園(Point Lobos State Reserve

海岸のシーンは、カタリナ島(Catalina Island)。

その他のシーンもカリフォルニアで、ビック・サーBig Sur)、Palos Verdesなど。

ちなみに、豪邸はスタジオ撮影で、カルバーシティ(Culver City)にある旧セルズニック撮影所(Selznick Studios)。(現在のカルバー・スタジオ(Culver Studios))

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映画「失われた週末」、ロケ地はニューヨークはマンハッタンのPJクラークズ(バー)、ベルビュー病院、ロサンゼルスのシュライン・オーディトリアム劇場など。

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映画「失われた週末(The Lost Weekend)」(ビリー・ワイルダー監督)

出演は、レイ・ミラン、ジェーン・ワイマン(レーガン大統領の最初のご夫人)、フィリップ・テリー、ドリス・ダウリング、ハワード・ダ・シルバ、フランク・フェイレンほか。

1945年(第18回)アカデミー賞で、作品賞、主演男優賞、監督賞、脚色賞を受賞。

当時は、禁断の題材といわれていた慢性アルコール中毒(アルコール依存症)を描いた作品で、幻覚まで引き起こすアルコール依存症の現実を描いた社会派ドラマ。

ロケ地は、ニューヨークとロサンゼルス。

何度も通うバーは、ニューヨークはマンハッタン、イーストサイド、915サードアベニュー(915 Third Avenue)にあるPJクラークズ(P J Clarke's

このバーは、アメリカンフードも食べられるお店。(このブログこちらのブログなどで紹介されている。)

アル中で入院する病院は、マンハッタンのファーストアベニュー(First Avenue)にあるベルビュー病院(Bellevue Hospital

劇場は、ロサンゼルスのシュライン・オーディトリアム劇場(Shrine Auditorium)など。

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サポーター制度「ひとコマもがり」の映画「殯の森」、ロケ地は奈良市の田原地区(田原フィルムコミッションが支援)・春日奥山・東向北商店街・月ヶ瀬、東吉野村、西吉野村など。

映画「殯の森」(監督・脚本・プロデュースは河瀨直美)

出演 は、うだしげき、尾野真千子、渡辺真起子、斉藤陽一郎、ますだかなこ他。

セカンドプロデューサーは、専門学校東京ビジュアルアーツ大阪校学校長の百々俊二。

エグゼクティブプロデューサーは、フランスのエンガメ・パナヒ(Hengameh Panahi)

支援は、文化庁、NHK、フランスのWith the participation of the Centre National de la Cinématographieなど。

2007年(第60回)カンヌ国際映画祭で審査員特別大賞「グランプリ」を受賞。

自然の力、心の襞など、目に見えないもの、形のないものに対する畏敬の念、畏怖の心を古代から続く深い森に託した作品。

森の中では、カメラが手持ちで画面がゆらゆらしていて、自分がカメラを持って森に迷い込んだようで怖い。

身近に起こったドキュメンタリーのようなドラマ。

映画製作にあたって、「殯(もがり)の森」製作委員会は、「ひとコマもがり」というサポーター制度を考え出した。

その制度は、身の丈の発想。

応援サポーターには、

1)実際に撮影された映画35 ㎜フィルムをひとコマプレゼント
2)奈良県下の6箇所で行われる特別試写会へ無料招待
3)「殯の森」の映画パンフレットに氏名を掲載
という3つの特典があり、値段も一口(ひとコマ)が2,000円。

値段が手頃な分、サポーターの数も数千人に及んでいる。

このアイデアで、某人気ラーメン屋さんから聞いたという知人(大学教授)の話を思いだした。

それは、下記の質問。

さて、以下の内でどれがいいと思うか。(値段が安くても手を抜いているわけではない。利益率は同じ。)

1)500円のラーメンで50円の利益、2)1,000円のラーメンで100円の利益、3)2,000円のラーメンで200円の利益、4)10,000円のラーメンで1,000円の利益、5)100,000円のラーメンで10,000円の利益。

答えは、某人気ラーメン屋さんによると、1)の500円のラーメン。それが一番長続きし、結局は強いのだという。

どれも利益率は同じだが、100,000円のラーメンを1人のお金持ちに食べてもらうより、500円のラーメンを200人の人達に食べてもらった方が、200倍の人とつながりが出来る。200倍の支援者ができるわけだ。

「ラーメンづくりはその分大変だが、200人とのつながりは何よりも大事だ。」とその知人は話していた。

そういう意味で、この映画は小さなつながりによって生まれた作品といえるだろう。(もちろん、フランスの支援もあるが、これも個人のつながりが生んだものだ。)

田原フィルムコミッション(中尾義永代表、地元住民6人で設立)や奈良県立図書情報館など、奈良も制作を支援している。

ロケ地は、奈良市の田原地区、春日奥山の原生林、奈良市の東向北商店街)、奈良市の月ヶ瀬(スイカ畑)、東吉野村、奈良県西吉野村の古民家(映画ではグループホーム)など。

こちらのブログに、写真付きでロケ地(奈良市田原地区の茶畑)が紹介されている。

また、古書と喫茶「ひひろ」はうだしげき氏のお店とのこと。

Dsc00957

(写真は千葉県鴨川市大山の千枚田で撮影。

美しい緑。映画とイメージがどこか似ている写真。)

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「ランナウェイ方式」で撮影された映画「島の女」、ロケ地はギリシャ。

映画「島の女(Boy on a Dolphin)」(ジーン・ネグレスコ監督)

出演は、ソフィア・ローレン、アラン・ラッド、クリフトン・ウェッブほか。

昭和32年(1957年)に公開。

主題歌の「イルカに乗った少年」の原曲はギリシャの「ティナフト」という民謡。

20世紀フォクスが製作したいわゆるハリウッド映画だが、ロケ地はギリシャ。

第2次世界大戦の後、マーシャルプランが実施され、海外にある米ドルが凍結されて米国内への持ち込みが禁止された。

そのために、1950年代には世界各地でロケが行われた。

(ハリウッドの映画会社が海外に配給した利益を米国内に送金できなくなったために、その海外で凍結された資金を海外の現地で使ってロケ撮影が行われた。)

世界各地でロケをするこの方式を当時は「ランナウェイ方式」と呼んでいた。

ロケ地は、

ギリシャのAegaian Islands

スタジオはイタリアはローマのCinecittà Studios

ちなみに、「ランナウェイ方式」で撮影された映画には、

1953年の「ローマの休日」(ウィリアム・ワイラー監督)、1954年の「愛の泉」(ジーン・ネグレスコ監督)、1955年の「慕情」(ヘンリー・キング監督)、1956年の「空中ブランコ」(キャロル・リード監督)、1957年の「ベンハー」(ウィリアム・ワイラー監督)などがある。

Dsc03031

写真はハリウッドのスタジオで撮影。(パラマウントピクチャーズ)

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創造都市・札幌市の短編映画集「さっぽろムービースケッチ2007」、狸小道商店街の中川ライター店、定山渓、藻南公園のおいらん淵、レトロスペース坂会館、大通公園、モエレ沼公園

札幌市の短編映画集「さっぽろムービースケッチ2007」

札幌市は毎年、さっぽろムービースケッチ事業(今年は2008)を推進している。

主催は「さっぽろフィルムコミッション」で、そのプロデュース業務を担当。

運営はNPO法人北海道映像産業振興連盟。

予算は、札幌市が計上している。

内容は「札幌の街並みや四季、歴史や伝承、生活や習俗などを背景に北に住む人々の物語」をテーマにしたシナリオ、シノプシス、プロット、コンテを公募して、それを短編映画にたもの。

応募テーマは、「街には、ストーリーがある」。

応募対象は札幌市内で活躍する人だ。

札幌市は、地域で映像製作を行い、それを国内外に配布している。

「さっぽろムービースケッチ2007」の作品は、

ピクニック1号(脚本・監督は、島田英二。ロケ地は狸小道商店街中川ライター店

河童だからね(脚本・監督は鈴木象:ロケ地は、定山渓(じょうざんけい))

花魁ノ詩(脚本・監督は小川亮輔。ロケ地は、藻南(もなみ)公園おいらん淵

re:(脚本・監督は山田マサル。ロケ地は、レトロスペース坂会館)

しんしんと(脚本は島崎友樹、監督は島田英二。ロケ地は大通公園

雪玉男(脚本・監督は島田英二。ロケ地は、モエレ沼公園)

どれもとても面白い作品。

Dsc03563

写真は、北海道の上空で撮影。

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CMが映画になった映画「エバラ家の人々」、ロケーション協力とプロダクトプレイスメント(PP)

映画「エバラ家の人々」(高田大嗣監督)

出演は、浅茅陽子、神田正輝、芦川よしみ、志垣太郎ほか。

プロデューサーは、三橋理英子。

協賛は、

エバラ食品工業(株)

(株)横浜エージェンシー(エバラ食品の宣伝部門を独立して創業された総合広告代理店)

「エバラ焼き肉のタレ」のテレビコマーシャルの焼き肉家族が映画になった作品。

1991年の作品で、当時のドタバタと笑いのニュアンスが懐かしいお茶の間コメディ。

パッケージには「エバラ家の人々が繰り広げる、とても甘口で、ちょっぴり辛口な黄金の味!」とある。

映画のシーンにも何度も「エバラ焼き肉のタレ」のテレビコマーシャルのようなシーンがあり、テレビで見たCMを想い出す。

この映画「エバラ家の人々」は、「CMが映画になった」ことをはっきりと売りにしているが、映画と商品広告のつながりは深く、それとなく商品が映ったり、商品をセリフにしたりしている作品も多く、ともすると映画がまるでコマーシャルのようなシーンに出くわすこともある。

いわゆるプロダクトプレイスメント(PP)で、その手法は欧米では活発に行われている。

ロケーション協力も、それとなく、土地や建物などの商品を映画のシーンにいれているから、その中には、プロダクトプレイスメント(PP)として捉えてもいい場合もある。

いずれにしても、映画と商品広告とのつながりは、この頃から深まっている。

このプロダクトプレイスメント(PP)において、大事なことは、「わざとらしく無い」こと。

ストーリーの中にとけ込んでいなければ映画も台無しで、「映画と商品が共生関係にあること」、それが何よりも大事だ。

映画「エバラ家の人々」のロケ協力は、横浜労災病院、光順商事(株)、閉店した「多摩そごう」、NOVA外語学院、中学受験指導けいゆう会、健康医学社など。

協力は、閉鎖された大船撮影所など。制作協力は、(株)東急エージェンシーなど。

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プレスコード(報道遵則)の検閲が終了した1952年の広島でほとんど全てロケーション撮影された映画「原爆の子」

Dsc02959

(写真は数年前に撮影した原爆ドーム)

映画「原爆の子」(新藤兼人 脚本・監督)

出演は、乙羽信子、滝沢修、宇野重吉、細川ちか子、清水将夫、東野英治郎、北林谷栄、小夜福子など。

協力出演は、原爆の乙女たち、その他、ヒロシマの少年少女、学生・市民・勤労者ほか。

1955年に英国アカデミー賞の国連賞、また第18回チェコスロバキア国際映画祭で平和賞を受賞。

近代映画協会と劇団民芸が資金を出した共同作品。

日本は戦後、6年8ヶ月もの間、占領されたことは周知のことである。

だが、その間、連合国最高司令官総司令部(GHQ)の占領政策としてプレスコード(報道遵則)があったことは、今日、あまり語られていない。

このプレスコード、1945(昭和20年)年9月19日にGHQが出した覚書なのだが、特に、原爆に関してはきびしい規制が加えられ、1952(昭和27)年4月の日米講和条約の発効まで約6年8ヶ月続いた。

そのプレスコードの検閲が終了した1952(昭和27)年に撮影がスタートし、同年の8月6日に映画「原爆の子」の完成試写会が行われたという。(広島フィルム・コミッションの知人による)

新藤兼人監督が、1952(昭和27)年に自主制作という形で作品を完成させたのは、そういった社会的背景があってのことであり、そういう意味では、瓦礫の中で見つけたジャーナリズムの宝石のような映画。

協賛は、

広島電鉄(株)瀬戸内海汽船(株)、広島市の国泰寺中学校、西能美島(現:江田島市、旧:沖美町)の三高中学校、広島の新生学園、日本私鉄労働組合総連合

当時は、”協賛”という言葉をつかっている。(今日の”協力”といったところだろうか。)

(広島フィルム・コミッションによると、国泰寺中学校では、中学校の生徒も含めて子役のオーディションが行われたという。また、映画に出てくる瀬戸内海の島は、三高中学校のある西能美島。)

後援は広島市、ヒロシマピースセンター

原作は、広島の原爆を体験した子供たちの作文集(「原爆の子 広島の少年少女の訴え」(長田新編)。1951(昭和26)年に岩波書店より刊行。)で、それをもとに新藤兼人が脚本を書いている。

1952年の広島でほぼ全てがロケーション撮影されていて、実際に被爆した方々の姿や復興前の瓦礫の広島が映像で残っている。

「広島平和記念都市建設法」(1949(昭和24)年8月6日公布)によって建設されることになった広島平和記念資料館(1951(昭和 26)年3月着工)も、その建築現場がロケーション撮影の現場となっている。

また、「人影の石」もまだ資料館の展示物となってはおらず、映画では、実際の現場(爆心地から260mの紙屋町)が映っている。(後に、住友銀行広島支店から寄贈されたのだろう。)

このように、焼け野原となり瓦礫が残る広島でオールロケーション撮影された映画なのだが、広島フィルム・コミッションの知人によるといくつか例外もあるそうだ。

例えば、教会で少女がベッドで寝ているシーンは東京のセットで、寝ていた少女は広島の少女。(現在もご健在とのこと)。また、その少女の実家の旅館(今はない)は撮影スタッフやキャストの宿泊所として使われたという。

それから、火事で焼けてしまうお祖父ちゃんの小屋は、広島城の近くの草ッ原の草を刈って、そこにオープンセットの小屋を建てたそうだ。

「(広島フィルム・コミッションが)地元で関連する映画を上映する映画祭を立ち上げ、実行委員と一緒にあれこれしている中で掘り起こされたお話です。」とのこと。

地元ならではの貴重なお話で、広島フィルム・コミッションの活動がこういったかたちでも活きている。

Dsc02961

写真は、数年前に平和記念公園で撮影したもの。

広島平和記念資料館が写っている。

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映画「レオン」のロケ地はニューヨーク、ニュージャージー州、パリ。ホテルチェルシー(Chelsea Hotel)、レストランのグイドズ(Guido's)など。

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映画「レオン」(リュック・ベッソン監督)

出演は、ジャン・レノ、ナタリー・ポートマン、ゲイリー・オールドマン、 ダニー・アイエロほか。

ストーリー、キャスティングがすばらしく、ジャンルを超えた作品で単なるアクション映画ではない。

悪徳警察官の巨悪と戦う殺し屋レオンが、どこか「ルパン三世」と重なる。

文字が読めない殺し屋の主人公レオンの境遇とその表情、少女マチルダのお酒を飲んでの大笑い、物まね、「大人になっても人生はつらいのか」とレオンに尋ねるシーン、植木鉢の緑など、多くの映像が瞼の奥に焼き付いて離れない。

映画の舞台はニューヨークだが、ロケ撮影はニューヨークよりもフランスのパリでその多くが行われたようだ。

ニューヨークのロケ地は、

マンハッタンのウォール街(Wall Street)、スパニッシュハーレム(Spanish Harlem)、チャイナタウン(Chinatown)、イーストハレーム(East Harlem)、アッパーイーストサイド(Upper East Side)など。

ちなみに、マチルダ(ナタリー・ポートマン)が泊まっていたホテルの外観は、アッパーウエストサイド(Upper East Side)の71 97th Streetで撮影されたが、その屋内のシーン、階段吹き抜けと(stairwell)と廊下(corridor)はホテルチェルシー(Chelsea Hotel)で撮影されている。

また、リトル・イタリーにあるという設定のトニー(ダニー・アイエロ)のレストランは、「グイドズ(Guido's)」というレストラン。(場所は、511 9th Avenue)

また、ニュージャージー州のロケ地は、

ホーボーケン(Hoboken)とウエストニューヨーク(West New York

エンドロールには、

ニューヨーク市、ニューヨークのフィルムコミッション(現在の名前は、New York State Governor's Office for Motion Picture & TV Development)、それかニュージャーシー州フィルムコミッション(現在の名前は、New Jersey Motion Picture/TV Commission)などの名前が載っている。

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台湾と日本、映画「悲情城市」と司馬遼太郎「街道をゆく(40)台湾紀行」、映画の舞台は基隆(Keelung)など、ロケ地は九分(Jiu Fen)など。

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映画「悲情城市」(侯孝賢(ホウ・シャオシェン)監督)

英語の題名は「A CITY OF SADNESS」

ベネチア国際映画祭金獅子賞。台湾の金馬奨で最優秀監督賞と主演男優賞を受賞。

そして、台湾といえば、司馬遼太郎の著書「街道をゆく(40)台湾紀行」

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著者:司馬 遼太郎
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台湾というと、まず思い浮かぶのがこの名著だ。

台湾は日本と同じ島国。

たとえば、沖縄の与那国島などに行ってラジオを聞けば、台湾の放送がはっきりと聞こえてくる。

それだけでも台湾に親近感がわいてくるのだが、書籍「街道をゆく(40)台湾紀行」を手にすると、台湾は友だちなんだという気がして、なんだかうれしくなってくる。

だから、映画「悲情城市」の”1945年に太平洋戦争終戦を告げる玉音放送が台湾で流れるシーン”は印象的だった。

その時、台湾が望んでいなかったとしても台湾は確かに日本だったし、逆に言えば、日本は現在よりももっと多民族国家であった。

映画のシーンでは、台湾の暮らしが日本風である。

畳に床の間、障子があり、日本らしい家具も揃っている。

現在の都会化した日本よりも日本らしさが感じられた。

映画は、太平洋戦争後に、中国大陸から渡ってきた外省人が、民主化を求めた大衆を虐殺した1947年の「二二八事件」などが描かれていて、台湾の歴史を知ることができる作品となっているが、書籍「街道をゆく(40)台湾紀行」を読んでから鑑賞するともっといいかもしれない。

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写真は、戦前に日本政府が建設した(焼失し戦後に修復)ルネッサンス様式の総督府。

(かつての台湾総督府)

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写真は「二二八記念公園」。台北駅の近くにある。

ちなみに、映画の舞台は台湾の基隆(Keelung)など。ロケ地は九分(Jiu Fen)など。

「悲情城市」のロケ地については、こちらのサイトに写真付きで紹介されている。

Dsc08382

写真は「基隆港」

日本からの客船が到着する海の玄関口で、与那国島はすぐ近くだ。

これらの写真は数年前に撮影したもの。

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ほとんどの撮影は一つの部屋の中。裁判にちなんだ映画「12人の優しい日本人」

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映画「12人の優しい日本人」(中原俊監督)

脚本は三谷幸喜。

出演は、塩見三省、相島一之、上田耕一、二瓶鮫一、中村まり子、大河内浩、梶原善、山下容莉枝、村松克巳、林美智子、豊川悦司、加藤善博、久保晶、近藤芳正ほか。

日本でまもなく裁判員制度が始まる。(その裁判員制度をわかりやすくキッズルームで解説してある。

日本にも戦前に陪審員制度あったようだが、

この映画は、「もし現代の日本に陪審員制度があったらどうなるか。」という設定で、コメディータッチにその様子が描かれている。

12人の陪審員は誰もが主役で、そこで繰り広げる議論はなかなか面白い。

ほとんどの撮影は、一つの部屋の中。

2時間に及ぶ映画だが、脚本が練られているのと、役者さんの演技が上手いので、一つの部屋の中のシーンだけでも十分に楽しい。

演劇のような映画。ロケーションマネージャーは田口聖さん。

こちらのブログに制作に関わった方のエピソードが掲載されている。

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シネマツーリズム、ロケツーリズム、フィルムツーリズムとは

「映画やテレビドラマなどの映像を活かした観光事業や観光旅行」を

「シネマツーリズム」とか「ロケツーリズム」、若しくは「フィルムツーリズム」などといっている。

だが、どの用語も、まだ特に明確な定義があるわけではない。

それらの用語のなかで、観光関係者が一般的に用いているのは「フィルムツーリズム」。

ちなみに、「ロケツーリズム」は、特にロケ地への観光を指している場合が多い。

それから、このブログのタイトル「コンテンツツーリズム」という言い方もある。

映画、テレビドラマに加えて、漫画、アニメ、小説、ゲームなどのコンテンツまでも含めたものとして、広いくくりで「コンテンツツーリズム」と呼ぶ動きがでている。

平成16年に国土交通省・経済産業省・文化庁が行った「映像等コンテンツの制作・活用による地域振興のあり方に関する調査」には、

「地域にかかわるコンテンツ(映画、テレビドラマ、小説、漫画、ゲームなど)を活用して、観光と関連産業の振興を図ることを意図したツーリズムをコンテンツツーリズムにしたい」と記されている。

でも、観光関係者には、「コンテンツツーリズム」という言葉は、今のところほとんど馴染みがないといっていい。

それから、新しいツーリズムのかたちを「ニューツーリズム」という。

その「ニューツーリズム」という括りの中では、「ヘルスツーリズム」、「グリーンツーリズム」、「エコツーリズム」、「産業観光」、「文化観光」、「日本型ロングステイ」などの用語がつかわれている。(観光白書による)

その中で、「フィルムツーリズム」は「文化観光」として位置づけられているが、

いずれにしても、「フィルムツーリズム」は、「ニューツーリズム」の一つとして捉えられている。(平成19年現在)

Dsc02952

写真は、ハリウッドのスター豪邸めぐりツアーの時に撮影したもの。

フィルムツーリズムに含まれるツアー。

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ジョンレノン、映画「PEACE BED」(The U.S. vs. John Lennon)、ヒルトン・アムステルダム・ホテルなど。

映画「PEACE BED 」(The U.S. vs. John Lennon)(監督はDavid Leaf と John Scheinfeld)

書籍「ジョン・レノンの真実―FBI監視記録DE‐4~HQ‐33」に掲載されていたとおり。

ベトナム戦争の時代、ニクソン政権とFBIがジョンレノンを要注意人物として監視や盗聴をしきた事実を映像で見ることができる。

映画の内容は邦訳より、「The U.S. vs. John Lennon 」という感じ。

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有名なBED INアムステルダムのヒルトンホテル

この映画を見て、9.11の後、「イマジン」が放送自粛となったことを思いだした。

それから、2007年10月9日、アイスランドのテイキャビクにイマジン・ピース・タワーができた。

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ウィーンでロケ地ツアーもある映画「第三の男」

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映画「第三の男」(キャロル・リード監督)

出演は、オーソン・ウェルズ、ジョゼフ・コットン、アリダ・ヴァリほか。

第二次大戦後のウィーンを舞台とした作品。

アカデミー賞撮影賞を受賞。

下水を逃げる場面のいくつかはスタジオセット(Shepperton studios)だが、ほとんどはウィーンでロケ撮影された作品。

ロケ地はウィーンの各所。

ウィーンをガイド付きで巡る「第三の男」ロケ地ツアーもある。

Morzinplatz(クルツの家)

Neuer Markt(カフェ・モーツアルト)

Prater(プラター公園)のferris wheel(大観覧車)

Reichsbrüke(吊り橋)

Zentralfriedhof (ラストシーンで有名なウィーン中央墓地)

Hotel Sacher(ホテル・ザッハー)

ヨーゼフシュタット劇場など。

シーンごとにロケ地を解説しているページ(英語)も見つけた。

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オールロケのロードムービー「イージーライダー」、アリゾナ州、ニューメキシコ州、ルイジアナ州、ニューオリンズ、ロサンゼルス国際空港ほか。

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イージーライダー(デニス・ホッパー監督)

出演は、ピーター・フォンダ、デニス・ホッパー、ジャック・ニコルソンほか。

人間が時代に強い影響を受けることを実感できる映画。

酒、女、麻薬などにベッタリのヒッピーが、ベトナム戦争などを抱えた1969年当時のアメリカの苦悩を物語っている。

オールロケしたロードムービーで、低予算で製作されたことで知られる。

音楽も、ザ・バンドやジミ・ヘンドリックスなどまさにロック。

映画では、「自由」を求めているが、その結末というか、ラストシーンは衝撃的。

ロケ地は

ロサンゼルス国際空港(LAX)の近く。(オープニングの麻薬取引のシーン。フィルスペクターが出演している。)

アリゾナ州

Painted Desert

Pine Breeze Inn - W. Route 66, Bellemont

Topock
(トパックでコロラド川を渡り南へ、アリゾナ川沿いにルート95号線、インターステート60号線、ルート71号線に入り、ルート89号線に沿って走る。)

そして、Prescottへ

それから

Sunset Crater Volcano National Monument, near, Flagstaff

Wupatki National Monument, near, Flagstaff

Tucson

Valentine

ニューメキシコ州

Santa Fe

Taos(留置所のロケ撮影。内部の撮影だけ。)

ルイジアナ州

ニューオリンズ(カーニバルのシーン)

St Louis No.1 Cemetery, New Orleans

備考

むかわ町にも映画「いい爺(じ)いライダー」がある。

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映画「クラッシュ」のロケ地、ロサンゼルスの各所、サンタモニカほか

クラッシュ DVD クラッシュ

販売元:東宝
発売日:2006/07/28
Amazon.co.jpで詳細を確認する

映画「クラッシュ」(ポール・ハギス監督)

出演は、ドン・チードル、マット・ディロン、 ブレンダン・フレイザーほか。

貧富の格差、階級社会、人種差別、そして拳銃の氾濫など、人種の坩堝といわれるアメリカで少しでも過ごしたことがある人なら、否応なしに感じるあの張りつめた感覚が、そのまま甦ってくる作品。

2005年アカデミー賞で作品賞・脚本賞・編集賞を受賞。

ロケ地は、アメリカのロサンゼルス。

Port of Los Angeles

San Fernando Valley

Studio City

Westwood

Ventura Ct.など。

それからサンタモニカ

Santa Monica

Dsc03001

写真はLA(ロサンゼルスで撮影したロケ風景)

日本と違って道路は完全封鎖。

Dsc00380

写真はLA(ロサンゼルス)で撮影したダウンタウンの高層ビル街。

高層ビル街に向かうルートには選択肢がある。

それは、安全なルートと危険なルート。

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豊橋市の地域映画「早咲きの花」

早咲きの花 DVD 早咲きの花

販売元:角川エンタテインメント
発売日:2007/07/14
Amazon.co.jpで詳細を確認する

映画「早咲きの花」(菅原浩志監督)

出演は、浅丘ルリ子、笠菜月、北条隆博、 加藤未央ほか、豊橋市のみなさん、湖西市新所のみなさん等。

プロデューサーは作間清子。

豊橋市制施行100周年記念の映画。

昭和20年8月7日、広島に原爆が投下された翌日、豊川海軍工廠に爆撃があったことはほとんどしられていないが、その実話が映画化されている。

手筒花火、三河弁、路面電車など、映像には豊橋がたくさん映っている。

「ええじゃないか」も豊橋が発祥といわれ、ラストシーンの「ええじゃないか」踊りが、映画をきっかけで復活したと聞いた。

原作は、豊橋に住んでいた豊橋ふるさと大使の宗田理。

テーマ曲は豊橋市出身の喜多郎。

協賛は、

豊橋市

豊橋商工会議所

豊橋信用金庫

中部ガス株式会社

株式会社サーラコーポレーション

サーラ住宅株式会社

撮影協力は

豊橋市役所

豊橋商工会議所

豊橋市民俗資料収蔵室

豊橋市自然史博物館

豊橋市民病院

豊橋信用金庫

豊橋農業協同組合

愛知県立時習館高等学校(悠々館高校のモデル)

愛知県立時習館高等学校同窓会

愛知県立豊橋工業高等学校

学校法人愛知大学

名古屋大学太陽地球環境研究所

学校法人桜丘学園

蒲郡市観光協会

ホテルアソシア豊橋

ホテル日航豊橋

豊橋鉄道

ユニチカ豊橋事業所

東神観光バス

弥生病院

豊生病院

白井カメラ

エフエム豊橋

ヤマサちくわ

三河伝統手筒花火連合会

豊橋煙火

豊橋市消防団

豊橋女性団体連絡会

豊橋国際交流ボランティア

など多くの豊橋の企業・団体が名を連ねている。

後援には、

豊川市、蒲郡市、湖西市の名前もある。

また、エンドロールには、

映画制作を金融、マーケティング、並びに経営管理などの側面から支援するシネマ・インヴェストメントの名前もあり、映画制作の新しい芽吹きを感じさせる作品。

地域を超えた地域映画。

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映画「月はどっちに出ている」の東京

Book 「月はどっちに出ている」をめぐる2、3の話

著者:李 鳳宇
販売元:社会評論社
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映画「月はどっちに出ている」(崔洋一監督)

出演は、岸谷五朗、ルビー・モレノほか。

プロデューサーは李 鳳宇、青木勝彦。

1993年のブルーリボン賞作品賞などを受賞している。

映画の始まりに、「この物語は事実に基づくフィクションである。」とあるとおり、在日外国人を正面から描いている「画期的な映画」。

ロケ地は

東京の新宿周辺(靖国通りなど)、浅草周辺(アサヒビール吾妻橋ビルの近く)、東京タワーの周辺など各所。

それから新潟市(旧巻町)など。

東京の裏通りがたくさん映っている。

撮影協力は、

石和びゅーほてる(山梨県笛吹市の石和温泉郷)

明治記念館

東京タワーなど。

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映画「駅馬車」のロケ地、カリフォルニア州、コロラド州、アリゾナ州、ユタ州など。

駅馬車 DVD 駅馬車

販売元:ファーストトレーディング
発売日:2006/12/14
Amazon.co.jpで詳細を確認する

映画「駅馬車(Stagecoach)」(ジョン・フォード監督)

1939年に製作され、西部劇の傑作としてしられている。

時代を超えた名作。(原住民であるインディアンに対する一方的な描き方には違和感を覚えるが。)

出演は、ジョン・ウェイン、ジョン・キャラダイン、ルイズ・ブラット、 クレア・トレバー、トーマス・ミッチェルなど。

スタジオはハリウッドの

Samuel Goldwyn/Warner Hollywood Studios

(上記のサイトは、ハリウッドスタジオの歴史が書かれています。)

物語は、1885年頃、トント(アリゾナ)からローズバーグ(ニューメキシコ)にまでの荒野を駅馬車で横切る。

ロケ地はアメリカ南西部の各地。

カリフォルニア州は

Beale's Cut, Newhall

Calabasas

Kern County

Kern River, Bakersfield

Kernville

Luzerne Dry Lake, Victorville

Newhall

Iverson Ranch, Chatsworth

ロサンゼルスは

Chatsworth

RKO Encino Ranch, Encino

コロラド州は

Canon City

アリゾナ州は

Kayenta

Mesa

ユタ州は

Monument Valleyなど。

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映画「雨に唄えば」のチャイニーズシアター

雨に唄えば DVD 雨に唄えば

販売元:ファーストトレーディング
発売日:2006/12/14
Amazon.co.jpで詳細を確認する

雨に唄えば(ジーン・ケリー、スタンリー・ドーネン監督)

出演は、ジーン・ケリー、デビー・レイノルズ、ドナルド・オコーナー、 スタンリー・ドーネンほか。

サイレント(無声)映画からトーキーへ、1927年のハリウッドが舞台で、当時の映画業界の様子が伝わってくる。

ほとんどが、スタジオ撮影。

MGMスタジオ(Metro-Goldwyn-Mayer Studios-)

(カリフォルニア州のCulver Cityにある。)

ロケ地は、ロサンゼルス。

チャイニーズシアター(Grauman's Chinese Theater)など。

映画には、当時のチャイニーズシアターが映っている。

Dsc00475

写真は、チャイニーズシアターの入り口を入ったところ。(2007年撮影。)

Dsc00486

チャイニーズシアターの館内。(2007年撮影。)

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映画「天と地と」のロケ地、カナダ・アルバータ州

天と地と 天の盤 DVD 天と地と 天の盤

販売元:角川映画
発売日:2004/10/22
Amazon.co.jpで詳細を確認する

映画「天と地と」(角川春樹監督)

出演は、榎木孝明、津川雅彦、浅野温子、 財前直見ほか。

製作費50億円、川中島の合戦はいかにもお金がかかっていそう。

その合戦シーンのロケ地はカナダ。

カナダ・アルバータ州

カナダ・アルバータ州(Alberta)のMorley

アルバータ州には「アルバータ・フィルム・コミッション」(1972年に設立)があり、ロケ地誘致に積極的。

これまでのロケ誘致の実績として、「帰らざる河」、「ドクトル・ジバゴ」、「スーパーマン」、「許されざる者」、「ブロークバック・マウンテン」などがある。

それから、この作品は北海道、奈良、東京でもロケがあった。

エンドロールには

大分県・鹿児島県・兵庫県のみなさん

上越市映画「天と地と」の会などの名前もある。

日本の四季折々の映像が美しい。

ちなみに、ハリウッドのロバート・C・ジョーンズが編集した海外編集版特別バージョンもある。(地の盤)

天と地と -HEAVEN & EARTH- 地の盤 DVD 天と地と -HEAVEN & EARTH- 地の盤

販売元:角川映画
発売日:2004/10/22
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オーストラリアの海が美しい映画「ACRI」、イルカとの異種間コミュニケーションのこと

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販売元:ポニーキャニオン
発売日:2007/12/05
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映画「ACRI」(石井竜也監督)

脚本は岩井俊二、プロデューサーは河井真也。

出演は、江口洋介、浅野忠信、吉野公佳、ロン・グラハム、藤竜也ほか。

オーストラリアの海が舞台となっている。

ロケ地もオーストラリア。

queenland,

South west rocks

スタジオもオーストラリアで

Warner Roadshow Studios gols coast australia

海が好きな人、ダイバーにはおすすめの映画。

私はダイバーなので、海を見ているだけでも楽しい。

この映画を見て、ダイビングを始めた頃のことを思いだした。

海の中の無重力状態。

その心地よさに、「ひょっとしたら生まれる前に羊水(胎児を保護している)中で育ったことを、今でも体が覚えているのではないか。」と思ったことがある。

「羊水の中で人間は進化の過程を経るが、そのことは人間が一時期、水性哺乳類であるということ。」だと以前ある専門家から聞いた。

また、1999年に素潜りで世界的に有名なジャック・マイヨールと与那国島でお会いし、一緒にお食事などしたことがあるが、彼はイルカから素潜りを習ったことで知られている。

イルカと人間の異種間コミュニケーション。

人間の可能性を限りなく感じる。

人魚がでてくるこの映画。

私にとっては、現実的なファンタジー。

Dsc04003

写真は、渡嘉敷島でダイビングをしたとき撮影。

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映画「麦の穂をゆらす風」アイルランドのロケ地

麦の穂をゆらす風 プレミアム・エディション DVD 麦の穂をゆらす風 プレミアム・エディション

販売元:ジェネオン エンタテインメント
発売日:2007/04/25
Amazon.co.jpで詳細を確認する

映画「麦の穂をゆらす風」(ケン・ローチ監督)

2006年カンヌ映画祭で最高のパルムドール受賞。

憧れのアイルランドが舞台になっている。

アイルランドといえば緑色。

映画はアイルランドの独立、そして内戦を描いたシリアスなものだが、アイルランドの草木の緑が美しく、それが苦い薬を包み込むオブラートのようになっている。

ロケ地はアイルランドのコーク州(County Cork, Ireland)は、

Ballyvorney

Bandon

Coolea

Timoleagueなど。

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アジア4カ国合作映画「墨攻」の製作について

墨攻 DVD 墨攻

販売元:アミューズソフトエンタテインメント
発売日:2007/07/27
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映画「墨攻」(ジェイコブ・チャン監督)

出演は、アンディ・ラウ、アン・ソンギ、ワン・チーウェン、ファン・ビンビンなど。

日本、中国、韓国、そして香港が出資したアジアの合作映画。

プロデューサーは日本から井関惺氏。

撮影監督も日本からで阪本善尚氏が担当している。

製作費は16億円(日本での発表。国際的には19億円。)

中国では700スクリーンで上映され興行収入が3位になった。(中国のスクリーン数は2007年現在で約3300。)

国際的な合作映画には課題がいろいろある。

例えば、スタッフの食べ物などにも気をつかわなければならないし、また中国では、シナリオ、撮影、並びに完成後に検閲があるなど、国によって事情が違っているのだ。

ちなみに、香港にはハリウッドのようなエンターテイメントロイヤー(弁護士)がいて、映画製作のシステムが国際的なものだ。(日本の映画製作のシステム(製作委員会方式)は、外国人にはなかなか理解できない。)

この映画、ストーリーについては、わかったような、わからないような。(色々な国の意見がごちゃ混ぜになっているような感じがした。)

いずれにしても、アジアの合作映画は今後、増えていくに違いなく、そういう意味でも注目すべき作品。

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ドミニカ共和国でロケ撮影が行われた映画「ミラクルバナナ」

ミラクルバナナ DVD ミラクルバナナ

販売元:BMG JAPAN Inc.(BMG)(D)
発売日:2007/08/08
Amazon.co.jpで詳細を確認する

映画「ミラクルバナナ」(監督・脚本は錦織良成)

出演は、緒形拳、小山田サユリ、アドゴニー、山本耕史、宮崎淑子、長谷川初範など。

バナナの木や葉の繊維を使って紙(バナナペーパー)をつくる実在のプロジェクトがモチーフになっている。

映画の舞台はハイチ。カリブの風景と子供たちの笑顔が明るい。

でも、主なロケ地はドミニカ共和国

ハイチ共和国は治安が悪いため、ほとんどのロケ撮影は隣国のドミニカ共和国で行われた。

ちなみに、日本のロケ地は名古屋市や美濃市など。

後援に名古屋市と美濃市の名前がある。

協力は、

なごやロケーションナビ

岐阜フィルムコミッション

美濃市経済部商工観光課

ドミニカ共和国

名古屋国際空港

名古屋学芸大学

大須商店街連盟

美濃市観光協会

美濃和紙の里会館など。

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日本のロケ撮影環境に関する海外意識調査結果

文化通信社の平成19年11月9日付、今日のニュースで、「日本のロケ撮影環境に関する海外意識調査結果」(株式会社バリーオの調査)が紹介されている。

記事の見出しには、「ロケ地として未開拓、撮影環境に対し厳しい意見」となっている。

Dsc00436

写真は、ハリウッドのコダックシアター。

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タスマニア島の風景が美しい映画「タスマニア物語」

DVD フジテレビDVD THE LEGEND BOX

販売元:フジテレビ
発売日:2001/11/21
Amazon.co.jpで詳細を確認する

映画「タスマニア物語」(降旗康男監督)

出演は、田中邦衛、薬師丸ひろ子、緒形直人小島聖など。

音楽監督は久石譲。

プロデューサーは、河井真也、市古聖智。

1990年公開。349万人動員。配収25.2億円。

タスマニア島の風景が楽しめる作品。

エンドロールの協力には、タスマニア州政府観光局などの名前がある。

タスマニアのロケ協力は「A JPR」

ロケーションマネージャーは、マイケル・ローレンス(タスマニアのロケ)

ロケーションマネージャーは、ピーター・ローレス(オーストラリアのロケ)

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日経MJの記事「日本ロケの予定ある1割、誘致には積極的支援必要」

日経MJ(日経流通新聞)11月7日(水曜日)の4面(総合)に「日本ロケの予定ある1割、誘致には積極支援策必要」というタイトルの記事がある。

株式会社バリーオ(私が代表)がジェトロ・ロサンゼルスセンターの協力の基、ハリウッドのスタジオやサンタモニカのロケーション・トレードショー2007などで調査(面接方式)した結果の一部が紹介されている。

記事の最後に、日本のロケ誘致について「多面的な支援策が求められそうだ。」と記されている。

Dsc00391

写真は、ハリウッドで撮影。

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愛知県豊橋市の地域映画「1リットルの涙」と障害者自立支援法

1リットルの涙 DVD 1リットルの涙

販売元:東映
発売日:2006/01/21
Amazon.co.jpで詳細を確認する

映画「1リットルの涙」(岡村力監督)

出演は、大西麻恵、かとうかずこ、鳥居かほり、 松金よね子、芦川よしみ他。

大西麻恵さんの演技が光っている。

映画の原作は、愛知県豊橋市で起こった実話。

豊橋在住の普通の女子学生だった木藤亜也さんは、脊椎小脳変性症という難病にかかってしまうが、その後も力強く生きていく。

映画のエンドロールには、「映画における障害者への対応は、その頃(原作は1986年に発刊)のものであり、現在はより改善されているとおもわれる。」という解説がある。

だが、障害者自立支援法の問題点が顕在化する今日、はたして改善されているのかは疑問だ。

映画のロケ撮影は、豊橋市を中心とする中京圏で行われている。

地域(スタジオ)と制作側(制作スタッフ)が一つになり、豊橋市の後押しがなかったロケ撮影は、一つとしてないという。(プロデューサーの山本文之氏が寄稿した冊子による。)

エキストラは、

愛知県立豊橋東高等学校の演劇部と有志

愛知県立豊橋養護学校の有志

また、撮影協力は

愛知県豊橋市

愛知県立豊橋東高校

愛知県立豊橋養護学校

愛知県立岡崎養護学校

豊橋市民病院

豊橋障害福祉会館さくらピアなど。

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映画とテレビ、映画「赤ひげ」とテレビ「バラエティ」と小石川植物園

赤ひげ<普及版> DVD 赤ひげ <普及版>

販売元:東宝
発売日:2007/11/09
Amazon.co.jpで詳細を確認する

映画「赤ひげ」(黒澤明監督)

出演は、三船敏郎、加山雄三、志村喬、香川京子、笠智衆、杉村春子、山崎努、二木てるみ、香川京子、山崎努など。

主人公の「赤ひげ」先生は、ブラックジャック、ルパン三世、そして晩年の寅さんのよう。

素直に憧れてしまうが、こういったタイプの人は、最近とんと世の中の表に出てこなくなった。

ひょっとしたら、これほどの人物はいなくなったのかもしれないが、おそらくは、現在も、それに近い人がどこかで暮らしているに違いない。

が、社会の表にはなかなか出てこないようである。

おそらく現在、「赤ひげ」先生が暮らしていたら、どんな風になるか。

例えば、「赤ひげ」先生が、テレビ取材などを受けたらどうなるだろうか。

若いタレントがのこのこととやってくる。

そして、そのタレント、バラエティ風の笑いをとろうと必至になり、

「先生、髭が赤いです。」「いや~、立派な方です~。」みたいなのりで、テレビの画面には大袈裟なテロップが入る。

そして、そこには、アフレコで「笑い声」。

現在のテレビはそういうのりだ。

そういった現在のテレビ・バラエティ番組の制作のあり方について、

「テレビはなぜ、つまらなくなったのか スターで綴るメディア興亡史」で、色々な人が意見を述べている。

テレビはなぜ、つまらなくなったのか―スターで綴るメディア興亡史 Book テレビはなぜ、つまらなくなったのか―スターで綴るメディア興亡史

著者:金田 信一郎
販売元:日経BP社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

テレビに映像の主導権を奪われ、追い込まれていく映画業界。

映画が勢いを失ったのはテレビが普及してから。

それは、誰もが知っている現実だ。

だが、そのテレビがつまらなくなって久しい。

大橋巨泉氏は、この本の中で、「現在のテレビは、何時間も録画しておいて、タレントに何時間も話させて騒がせて、後から面白そうなところをピックアップしてテロップをいれる。」

だから「つまらない」といった趣旨を述べている。

映画「赤ひげ」の公開は1965年。映画業界がテレビに経済的に追い込まれてながらも、まだ抵抗を続けていた頃である。

だから、映画「赤ひげ」には、テレビ映画(テレビ局がつくる映画を業界ではそう呼ぶことがある)の臭いがない。

さて、映画「赤ひげ」の話に戻る。

映画の舞台は江戸の小石川養生所(現在の小石川植物園

ちなみに、撮影はほとんどセットで行われている。

当時、テレビに追い込まれた映画業界はその制作コストを負担できなくなってきていたという。

Dsc02428

写真は、小石川植物園で撮影。

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第20回東京国際映画祭の映画「さくらんぼ 母の愛」

映画「さくらんぼ 母の愛」(チャン・ヂャーベイ監督)

第20回東京国際映画祭の参加作品。

製作総指揮は、レン・チョンルン、ワン・ティエンユン、シー・カ、小畑真登、原澤富雄。

プロデューサーは、ミ・ズ、三輪由美子。

日中合作の映画で、日本からはプロデューサーの三輪由美子氏(前掲)、撮影の丸池納氏、音楽の安田芙充央氏らが参加してる。

とてもいい映画だった。

舞台挨拶をされた、主演女優のミャオ・プゥさん。

映画では、知的障害を持つ母親役であるのだが、映画が始まってからしばらくの間、舞台挨拶をしていた華やかな女優と知的障害を持つ映画の主人公がどうしても重ならない。

その演技に圧倒されてしまった。

ストーリーは奥が深く、その映像も美しい。

Dsc00363

(写真は、第20回東京国際映画祭のポスター。TOHOシネマのある六本木ヒルズで撮影。)

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映画「ダ・ヴィンチ・コード」のロケ地、パリ・ロンドン・エジンバラなど

ダ・ヴィンチ・コード デラックス・コレクターズ・エディション DVD ダ・ヴィンチ・コード デラックス・コレクターズ・エディション

販売元:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
発売日:2006/11/03
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映画「ダ・ヴィンチ・コード」(ロン・ハワード監督)

出演は、トム・ハンクス、オドレイ・トトゥ、ジャン・レノ、イアン・マッケラン 他。

キリスト教に明るくないと、なかなか理解しづらいので、映画を見る前に予備知識が必要。

メインのスタジオは、イギリスのPinewood Studios

ロケ地は、フランスのパリ、イギリスのロンドン、スコットランドのエジンバラなど、各国で撮影されている。

フランスは、パリのルーブル博物館リッツホテルなど。

イギリスは、リンカーン大聖堂(Lincoln Cathedral)、Belvoir CastleBurghley House、それからロンドンのドックランド(Docklands) など。

スコットランドは、エジンバラのCaledonian HiltonRosslyn Chapel, Midlothianなど。

歴史のある文化施設や歴史的建造物でロケーション撮影された作品。

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映画「ビルマの竪琴」のロケ地、タイランド

ビルマの竪琴 DVD ビルマの竪琴

販売元:フジテレビ
発売日:2001/11/21
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映画「ビルマの竪琴」(市川崑監督)

出演は、石坂浩二、中井貴一、川谷拓三、菅原文太、北林谷栄他。

1985年に公開されたリメイク版のロケ地はタイランド。

当時もビルマ(現在のミャンマー)でのロケは政治的に難しかったそうだ。

現在のタイランド、アジアの中でも、ロケ誘致を積極的に行っていることで知られている。

フィルムコミッションのタイランド・フィルム・オフィス

「Locations Trade Show 2007」(サンタモニカで開催)においても、日本より大きなブースを出展していた。

Dsc03183

「Locations Trade Show 2007」の様子。

サンタモニカで撮影。

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映画「ヤンヤン夏の想い出」のロケ地、台北、東京、熱海。

ヤンヤン 夏の想い出 DVD ヤンヤン 夏の想い出

販売元:ポニーキャニオン
発売日:2004/07/14
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映画「ヤンヤン夏の想い出」(エドワード・ヤン監督)

英語タイトルは、「Yi yi :A One and a Two」

プロデューサーは河井真也氏。

出演は、 ウー・ニエンジエン、 エレン・ジン、イッセー尾形、ジョナサン・チャン、ケリー・リーなど。

カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞。

家族の生活がそれぞれ並行して描かれているためか、3時間近くの長い映画。。

(例えば、父親NJの東京での昔の恋人とのデートシーンと、その娘ティンティンの初デートシーン。交互にカットバックされていたりする。)

ロケ地は、台北と日本。

日本のロケ地は、東京の各所。ホテルオークラ、東海大学、等々力不動尊、熱海など。

東京でのロケ、繁華街や電車の駅などでも撮影が行われている。

(未確認だが、おそらくはゲリラ撮影だろう。)

熱海は、つるやホテル、サンビーチなどが映っている。

日本、台湾、中国の文化の違いもにじみ出ている作品。

Dsc08395

写真は、台北で撮影。

映画では映っていなかったが、台北はオートバイの多い街。

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映画化が難しいスポーツ「サッカー」、映画「GOAL!」のロケ地

GOAL! STEP1 イングランド・プレミアリーグの誓い スタンダード・エディション DVD GOAL! STEP1 イングランド・プレミアリーグの誓い スタンダード・エディション

販売元:ショウゲート
発売日:2006/10/18
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映画「GOAL!」(監督はダニー・キャノン、エグゼクティブプロデューサーは、ローレンス・ベンダーとピーター・ハージティ、プロデューサーはマイク・ジェフリーズ)

3部作の1作目。アメリカ=イギリス映画。

FIFA初の公式認定映画でベッカムやジダンなどの有名選手が特別出演している。

ロケ地は、

アメリカのロサンゼルス。

イギリスのNewcastle-upon-Tyne

イギリスのPinewood Studios(スタジオ)など。

ちなみに、サッカーは映画にするのが難しいといわれている。

野球の場合は点と点で撮影できるのだが、サッカーは動きがあるし、ボール以外の動きがわからないと観ていて面白くないためだ。(全体の動きがわからないと面白くない。)

例えば、ある有名監督の話によると、「ボールと一番遠くにいる選手に注目している。」という。(その動きを見れば、その選手の素質がわかるらしい。)

また、俳優によるサッカープレーも難しい。

だから、大ヒットしたサッカー映画はあまりないという。

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スロームービー、映画「かもめ食堂」のロケ地はスローなヘルシンキ

かもめ食堂 DVD かもめ食堂

販売元:バップ
発売日:2006/09/27
Amazon.co.jpで詳細を確認する

映画「かもめ食堂」(荻上直子監督)

出演は、小林聡美、片桐はいり、もたいまさこ他。

スローな映画。

考えてみれば、スロームービーというジャンルがあっていいような気がする。

沖縄の小さな離島を旅している時に出会いそうな感じのスローな人がたくさん出てくる。

まるで沖縄の小さな離島のように、フィンランドのゆったりとした土地が磁石のようになって、スローな人々を惹き付けている。

ロケ地はヘルシンキ。(オールフィンランドロケらしい。)

フィンランドの役者さんやスタッフと一緒に制作した作品。

映画に出てくる人たち、目的地を決めずになんとなくぶらぶらと歩いているような感じ。

まるで散歩のような生き方が心地いい。

観客を驚かせたり、泣かせたり、怖がらせたりと、最近の映画は仕掛けが目立つが、こういった自然体の映画がもっと増えてもいい。

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日本のフィルムコミッションは124を超える。

現在、日本のフィルムコミッションは124を超えている。

ちなみに、全国組織に加盟しているFCは98団体(2007年10月5日現在)

全国組織に加盟はしていなくても、活発にロケ誘致・支援をしているフィルムコミッションで現在わかっているのは、26団体である。(2007年10月14日)

加盟と未加盟を合わせると日本には、

124を超えるフィルムコミッションがある。(2007年10月14日現在、追加・修正)

(追加分の補足説明)

加盟

・ぐんまフィルムコミッション連絡会議事務局

八丈島フィルムコミッション

未加盟

・福島県白河市のNPOカルチャーネットワークのロケ支援

・北海道北広島市のフィルムコミッション北広島(2006年夏に発足)

詳細は、こちらのページ

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ジャパン・ロケーション・マーケット2007が10/22~10/24に開催

ジャパン・ロケーション・マーケット2007

Jlm2007_logo_2

10月22日(月)~10月24日(水)に開催される。

場所は、東京の六本木ヒルズ、森タワー アカデミーヒルズ49 オーディトリアム

最近、映画プロデューサーの勉強をしているグループの集まりがあったのだが、

そのグループが行っているセミナーで、講師をされた先生がこのジャパン・ロケーション・マーケット2007に係わられている。

この催しは、

「映画をはじめとした素晴らしい映像コンテンツの舞台となる、日本各地の魅力ある『ロケーション』。その魅力的なロケーションを広く発信し、国内外の製作者とロケを受け入れる地域とのマッチングの場ロケーションマーケットが、日本でもついに始動します。
初開催である今年は、日本のロケ受け入れ・誘致を担う人材の育成を目的としたセミナー・シンポジウムを開催します。また地域と国内外の製作者との交流によりロケ受け入れ・誘致を促進し、これらを通じて日本固有の経済価値の高いロケーションの在り方を探っていきます。
ジャパン・ロケーション・マーケットでは、日本のロケーションを「撮影スタジオ」としての役割を充実させる一方で、各地が保有する独自の文化や風土、それにまつわるストーリーを発掘し、それら全てを包括して「魅力的なコンテンツ」として広く発信することで、国内外からのロケ受け入れ・誘致を促進し、コンテンツ産業の振興及び地域経済の拡大を目指していきます。」

ジャパン・ロケーション・マーケット2007のホームページより抜粋)

セミナーやシンポジウムなどがある。

「FCスキルの基礎から問題解決まで」

「地域資源活用の観点から見た映画製作の作品事例」

「海外製作者から見たロケ地としての日本」

「求められる地域コンテンツの今後」

「歴史文化地域におけるフィルムコミッション活動~「第三の男」から「ダ・ヴィンチ・コード」まで~」

など、魅力的なテーマが目白押しだ。

参加申込は、ジャパン・ロケーション・マーケット2007まで。

最近、事務局の方々と情報交換をする機会があり、少々宣伝じみた書き方になってしまったが、おそらくは、このブログを訪れた方々には有益な情報ではないだろうかと思う。

コ・フェスタのなかでも、特に楽しみなプログラムである。

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コ・フェスタ2007(いよいよ中盤・開催中:9月19日~10月28日)

コ・フェスタは、JPAPAN国際コンテンツフェスティバルのこと。

コ・フェスタとは。

チラシをみると、

「コ・フェスタは、ゲーム、アニメ、マンガ・キャラクター、放送、音楽、映画の各業界のコンテンツが一堂に会する、世界最大規模の統合的コンテンツフェスティバルです。コ・フェスタのキーワードは連携・リンクです。各分野が連携し合うことで新しい発想と新しいマーケットを生み出し、広く海外にアピールしていくことを目指します。」という内容の催し。

多くのプログラムが用意されている。プログラムは18。

その中の一つが、

1)劇的3時間SHOW

東京は表参道のスパイラルホールで10/1~10/10まで開催された。

Dsc00257

スパイラルホールの前で撮影。

映画関係では、

映画監督(映画作家)の河瀬直美氏

スタジオジブリプロデューサーの鈴木敏夫氏

映画プロデューサーの李鳳宇氏、一瀬隆重氏

フジテレビの亀山千広氏などが3時間にわたって語った。

それから、

2)JAM2007(Japan Animation Contents Meeting 2007)

秋葉原UDXで10/4~7まで開催された。

アニメ・ビジネス・ショーケースやシンポジウムなど。

Dsc00243

秋葉原UDXで撮影。

そして、

3)国際コンテンツ人材交流・育成セミナー(9/20,9/21,10/26,10/27)

9/20と9/21には、

映画「スパイダーマン」シリーズなどで知られるプロデューサー、アヴィ・アラッド氏。

映画「ラストエンペラー」や「戦場のメリークリスマス」などのプロデューサー、ジェレミー・トーマス氏。

映画「墨攻」のプロデューサー、井関惺氏

映画「初雪の恋」のプロデューサー、韓国のジョナサン・キム氏のセミナーがあった。

いずれも、世界的なプロデューサーである。

4)第20回東京国際映画祭(10/20~10/28)

5)秋葉原エンタまつり(10/20~10/28)

6)第4回東京アジア・ミュージックマーケット(10/15~19)

7)東京コンテンツマーケット2007(10/25~10/26)

8)ジャパン・ロケーション・マーケット2007(10/22~10/24)

Jlm2007_logo

など、コ・フェスタは中盤にさしかかっているが、これからも魅力的なプログラムが目白押しだ。

その中でも、ジャパン・ロケーション・マーケットについては、このブログとも関連性があるので追って詳しくご紹介したい。

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宮崎駿・高畑勲の映画「柳川堀割物語」のロケ地、福岡県柳川市、熊本県矢部町、長崎県島原市、福岡県星野村、福岡県朝倉町、有明海など

柳川堀割物語 DVD 柳川堀割物語

販売元:ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
発売日:2003/12/05
Amazon.co.jpで詳細を確認する

映画「柳川堀割物語」(高畑勲監督)

高畑勲氏が脚本・監督、宮崎駿氏が製作の実写映画。

アニメーションによる解説だけでなく、実写の映像もジブリ作品のタッチが感じられて、実写がアニメのようでどこか不思議な作品だ。

不思議なのはそれだけではない。

1985年から1986年にかけて撮影された約20年前の作品だが、昭和60年頃の人々の顔つきと平成19年の今の顔つき、ずいぶんと違ってみえる。

もし、映画が撮影された当時の人が、突然にタイムマシーンで現在に舞い降りたら、その国が同じ日本だと思わないのではないか。

それほど、髪型などにとどまらず、おそらくは内面が変わったのだろう、顔つきが違っているのである。

さて、映画の中身はというと、水とともに暮らす人々を描いたドキュメンタリー作品。

3時間近くある長い映画で、最後まで見るのに根気がいるのだが、逆に言えば、様々な話がちりばめられている。

ちなみに、そのなかに「まちづくり」の話がある。

そのまちづくりのストーリーはこんなかんじだ。

「国・県・市は、堀割をコンクリートで封じ込める計画であったが、その当時、市役所の係長であった広松伝(つたえ)さんという方が、自ら河川浄化計画・水路再生計画を立案し、かつての美しい堀割を甦らせた。」というのである。

文章にすると簡単なようだが、役所の一係長が国と県が旗を振り、市議会も議決した後の施策を振り出しに戻したのだから、大変な話である。

柳川で生まれ育った広松さんは、「川とよりを戻したい」と、冊子「郷土の川に清流を取り戻そう」を500部刷り、100回を超す住民懇談会などを通じて、市民参加による清掃を復活させた。

「便利さばかり」を重んじる時代に、あえて「川との煩わしいつきあい」を取り戻したのだが、おそらくは、潜在的に住民たちもそうしたいと思っていたし、歴史的に川を通じて住民の連帯感と自治意識が眠っていたから、それが実現したのだろう。

結果をみれば、それまでの国や県が考えていた下水道を整備し堀割を暗渠にする計画よりも1/5のコストしかかからなかった。

しかしながら、「県の担当者は、”川は棄民の共有財産とは何事か。川は国や県のものである。”と目くじらをたてた。」らしい。

この出来事は、現代に生きる柳川市民が未来に残した遺産であり、子孫たちはそれを成し遂げた先祖たちを誇りに思うに違いない。

映画は、水と人々の暮らしを様々な角度から映し出している。

(粉石けんの普及活動、水落ち(堀割の水を一度無くしすこと)における魚(鯉、鮒、ハヤなど)採り、川祭り、水天宮祭りなど)

水は地域を越えていて、そのロケ地は柳川市にとどまらない。

ロケ地は、

その堀割を復活させた福岡県柳川市

それから、水と関わりの深い

熊本県矢部町(通潤橋)

(ちなみに、通潤橋は、水不足の白糸台地の村々に水を供給するために建造された。橋の通水管(3本ある)は現在も使用されている。約100ヘクタール以上の水田を潤しているそうである。)

長崎県島原市(武家屋敷、湧水)

Dsc09659

武家屋敷で撮影。すばらしい景観。

福岡県星野村(棚田)

福岡県朝倉町(三連水車)

有明海の干潟や矢部川など。

また、ロケ隊は沖端(おきのはた)川の民家を借りたという。

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日本映画について、映画「雨月物語」のロケ地など、溝口健二監督の内弟子であった宮嶋八蔵氏のブログから

雨月物語 DVD 雨月物語

販売元:角川エンタテインメント
発売日:2007/09/28
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溝口健二監督の「雨月物語」

1953年のベネチア国際映画祭で銀獅賞と監督賞を受賞している。

出演は、京マチ子、、田中絹代、森雅之 他

溝口健二監督は、黒澤明監督、小津安二郎監督と日本映画の三大巨匠と並び称されていることは、映画ファンならば誰もが知っていることである。

その溝口健二監督の代表作の一つである「雨月物語」について書かれた、まるで博物館にあるような一級資料のすごいブログをみつけた。

それは、宮嶋八蔵氏のブログ

「雨月物語」で助監督をされた宮嶋八蔵氏しか知り得ない「雨月物語の時の準備メモ」などが掲載されている。

撮影に当たっての時代考証、衣装、並びにセットのことなどが、撮影当時の台本や大学ノートなどを用いながら説明されている。

それによると、ロケ地は

伏見の裏山(窯と源十郎の家)

琵琶湖の芒ヶ原(市場から朽木屋敷へ焼き物を届けるシーン)

琵琶湖畔のワカモト(消化剤の製薬会社)の社長の別(荘芒が原の宴)など。

また、船路のシーンはセットだったそうで、

その船路のシーン、あの小津安二郎監督から

「どこでロケーション撮影をしましたか」という問い合わせの電話が入ったそうである。

ロケではなくセットであったと誰もが気がつかなかった。

まさに、撮影スタッフの技の結晶であったといえるだろう。

(ちなみに、これらのことは宮嶋八蔵氏のブログに掲載させている。)

なお、その宮嶋八蔵氏のブログに下記のような記述があった。

「今の映画のように手ごめをする所をそのままズバリ見せない。それは、そういうものの中に作品の品位を失わせるものがある。それよりも、侵された事を観客の思考を刺激して想像させたほうがずーと強烈で刺激も強い。」(抜粋)

また、

「直接的な表現を避けて観客の思考に委ねるのは自信と勇気と決断が要ります。観客の知性を信頼するからこそ出来るものです。」(抜粋)

映画というものの深みを感じる名言で、

映画を制作する側ではなく、むしろ映画を鑑賞する側に投げかけられた言葉といえるのでご紹介しておきたい。

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患者さんがエキストラで出演した映画「カッコーの巣の上で」

カッコーの巣の上で DVD カッコーの巣の上で

販売元:ワーナー・ホーム・ビデオ
発売日:2003/10/03
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映画「カッコーの巣の上で」(ミロシュ・フォアマン監督)

出演はジャック・ニコルソン

仮病をつかって刑務所から病院へ入院したマクマーフィと、その病院の婦長が対立する。

「人間の自由と尊厳」を問いかける人間ドラマ。

1975年の作品で、前掲の日本映画「書を捨てよ町へ出よう」とどこか似た時代の空気が漂っている。

ロケ地は1883年設立のオレゴン州立病院。

ピース時には3000人以上が利用していたが、撮影当時は600人と少なかったという。

(病院が建設されたのは1963年で、撮影時は建設した時から何も変わっていなかったという。)

撮影用とジム所用に一病棟をそのまま借りて撮影してたようだ。

およそ100人の患者さんが家族の承諾を得て、エキストラで参加している。

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「映画が見た東京」、映画「書を捨てよ町へ出よう」のロケ地は東京

書を捨てよ、町へ出よう (角川文庫) Book 書を捨てよ、町へ出よう (角川文庫)

著者:寺山 修司
販売元:角川書店
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映画「書を捨てよ町へ出よう」(寺山修司監督)

美輪明宏さんが出演され、偉才を放っている。

若さというやり場のないエネルギーが満ちあふれたいわゆる実験映画。

寺山修司さんが初めて監督した1971年の長編映画。当時の社会を映し出している。

また、時代を突き動かす空気というもの。それが、ある意味で個人を追い込んでいくものであるということを否応にも感じてしまう作品だ。(だから、疲れる作品。)

そして、当時の東京の空気を感じることができる作品。

映画の中身について言えば、

「ひょっとすると、この映画に登場する時代の空気は、その次の時代に、”しらけるということ”を身につけさえたのかもしれない。」

(「しらけ世代」は、この時代の青臭い理屈の無意味さに対するアンチテーゼが生んだのではないか。)

例えば、学生時代の部活など、学校の先輩から受ける様々な影響は案外に理不尽なもので、その影響は一時的には避けられない。(もっと上の世代なら全く違うアドバイスをするだろうに、ちょっと年上の先輩(まだ子供)が、聞くに堪えない青臭い説教を、少し年下の後輩(同じような子供)にしたりしている。これはいつの時代も同じである。)

当時の青年たちは、「戦争に負けた大人たち」を小馬鹿にしながら、「戦争に勝った敵国」にも反発している。

だから、この映画に漲っている「戦争に負けた国の苦しみ」の行き場がどこにもみつからない。

その自己矛盾こそが、青年どうしで空虚な理屈を言い合うエネルギーを生み出す源泉だったのかもしれない。

そういったことに対する反動が、その後の「しらけ」だったり、「ひょうきん」というかたちになっていたのではないか。(いいかえれば、1970年代の終わり~1980年代にかけての「ガラスのジェネレーション、さよならレボリューション」)

このような、そういう鬱屈した1970年頃の空気を、リアルなものにすることに成功させているのがロケ地としての東京だ。

おそらく、高田馬場とか池袋とかの近くだろうか。

都電が走っている。

映画の中のセリフが確かならば、主人公一家が住むアパートは「新宿区戸塚一丁目」あたり。

ロケ撮影のリアルな映像が、この実験映画に現実味を与えているのだ。

この映画、東京国際映画祭(2007年)の「映画が見た東京」で上映される。

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ダムで水に沈んだロケ地、映画「ふるさと」の岐阜県徳山村

神山征二郎監督、加藤嘉主演の映画「ふるさと」

神山監督はプロデューサーもかねている。

映画製作には、芸術としての作品性とビジネスとしての商業感覚のバランスが必要だが、監督が自らお金集めもしたという緊張感が作品からも伝わってくる。

ちなみに、製作費は9000万円である。

この映画は、第13回モスクワ映画祭の受賞など、数々の賞をとっている。

ちなみに、神山監督によると「モスクワの映画祭の観客はシビヤで、映画がつまらないと思うと始まって5分ぐらいで映画館から出て行ってしまう。」らしい。

ロシア(当時はソ連)の人達は、入場料金よりも時間を取るのだろうか。映画が始まって5分後に、その映画の評価を下すことなど、私には出来ない芸当なのだが。)

映画のテーマは「自然と人間」そして「老い」

すばらしい作品だ。

ロケ地は、岐阜県の徳山村。

映画では、

「山の中にいるとちっともさびしくない。」という意のセリフがある。

それは、

「人間も自然の一部だからであり、山の中は、無数の生命体があり、無数の生命体と一緒にいるから。」

「一方、都会はコンクリートに囲まれ、他に生き物といえばゴキブリぐらい。」などと神山監督が特典映像で映画の解説をされていた。

ロケ地の徳山村、昭和36年の人口は1639人。

多目的ダムが計画されたのが昭和32年。

そして村民は昭和60年に離村。

昭和62年に旧藤橋村(現在は揖斐川町)に編入合併して徳山村は廃止された。

徳山ダムの完成は来年(平成20年)とのこと。

すでに、ロケ地となった徳山村は試験湛水によって水没している。

Dsc01875

写真は、東北地方の某市で撮影したダム。

(徳山ダムではありません。)

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映画「シュリ」と済州島「シュリベンチ」

シュリ DVD シュリ

販売元:カルチュア・パブリッシャーズ
発売日:2006/06/23
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映画「シュリ」(カン・ジェギュ監督)

韓国の情報機関員(ハン・ソッキュ)と北朝鮮の女スナイパー(キム・ユンジン)。

キム・ユンジンが倒れていく表情が脳裏に残る。

ラストシーンが撮影された済州島のベンチが「シュリベンチ」と呼ばれて、観光名所になっているという。

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映画とテレビ(映画「めぐみ」(ABDUCTION)から)

めぐみ-引き裂かれた家族の30年 DVD めぐみ-引き裂かれた家族の30年

販売元:ギャガ・コミュニケーションズ
発売日:2007/06/01
Amazon.co.jpで詳細を確認する

映画「めぐみー引き裂かれた家族の30年」(製作総指揮はジェーン・カンピオン、監督はクリス・シェリダンとパティ・キム)

テレビ報道では伝えきれない何かが、このドキュメンタリー映画にはある。

映画は銀幕との双方向のやりとりがあり、テレビは一方的な情報提供であるといわれているが、この映画を見れば映画とテレビの違いがはっきりとわかるだろう。

心に深く刻まれる作品で、

例えば「北朝鮮の拉致事件は何度もテレビで見たので知っている。」などと考えている方がいれば、映画も鑑賞されることをお勧めしたい。

テレビ報道では伝わってこない何かが、このドキュメンタリー映画にはある。

「めぐみ」は邦題で、「ABDUCTION」(誘拐の意)がもとの題名。

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映画「南極物語」のロケ地、カナダ領リゾリュートを経由するツアー

南極物語 DVD 南極物語

販売元:フジテレビ
発売日:2001/11/21
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ロケ撮影は北極と南極で敢行されている。国内は、宗谷・稚内、東京、京都など。

北極はカナダ領、コーンウォリス島のリゾリュートでロケがあった。

(昭和基地のオープンセットは、このリゾリュートに造られた)

それから、カナダ北西準州のイエローナイフなど。

オーロラは本物の映像だ。

地球温暖化によって、北極が今どうなっているのか、リゾリュートを経由する北極クルーズもあるようだ。

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映画の新たな可能性を示唆した異色のドキュメンタリー・ムービー「不都合な真実」

不都合な真実 スペシャル・コレクターズ・エディション DVD 不都合な真実 スペシャル・コレクターズ・エディション

販売元:パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
発売日:2007/07/06
Amazon.co.jpで詳細を確認する

映画「不都合な真実」(デイビス・グッゲンハイム監督)

アカデミー賞2部門を受賞している。(最優秀長編ドキュメンタリー賞、最優秀歌曲賞)

アル・ゴア氏の講演を主軸に映画としてまとめたもので、異色のドキュメンタリー・ムービーだ。

地球環境問題については、書籍が数多く出版されているし、テレビ番組もたくさん製作されている。

だが、この講演録のような映像は、それがハリウッド映画であるがゆえに、世界中の映画館で公開され、それがDVDとして世界中で発売されている。

明らかにテレビ放映や出版などとは違ったもので、映画の新しい可能性を示唆しているといってもいいだろう。

映画は科学的なデータを基に、世界各地で撮影された生の映像、親しみやすいアニメーションなどをによって分かり易い構成になっている。

元政治家のアル・ゴア氏ならではの講演で、二酸化炭素の排出量を抑えるには、世界中の個々人の認識に加えて、政治による解決が不可欠であることがはっきりとわかる作品。

アル・ゴア氏が大統領になっていたら、世界はずいぶんと違っていたに違いない。

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映画「珈琲時光」と神田神保町

珈琲時光 DVD 珈琲時光

販売元:松竹ホームビデオ
発売日:2005/03/29
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一青窈さんと浅野忠信さん主演の映画「珈琲時光」(侯孝賢(ホウ・シャオシェン)監督)。

個人的に縁の深い神田神保町が舞台となっているので見ていて楽しい。

歴史のある喫茶店「エリカ」

Dsc00115

500円の天丼が安くておいしい天ぷらの「いもや」

Dsc00126

それから、和本、書道、民俗・郷土史等の文系学術書専門店

誠心堂書店」などでロケが行われている。

Dsc00120

現在、撮影が行われた「エリカ」はお休みしているが、

Dsc00112

神保町の交差点にちかくにあるほうの「エリカ」はやっている。

Dsc00129

神田神保町には、旧友が何人も住んでいるし、私も近くで暮らしているので時々自転車でぶらぶらと古書店巡りなどをしている。

映画「珈琲時光」は、普段着の東京の暮らしが感じられる。

生活のリズムがなんとも東京らしい。

神田神保町は、まさに東京のなかの東京、とても好きな街である。

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映画「東京日和」のロケ地「柳川御花」、佐野元春の「週末の恋人たち」

問いつめれば関係が壊れていくかもしらないという、やさしい距離感がノスタルジーの原点になっている。

夢の中にいるような感じの映画「東京日和」

どこか社会性が乏しいがゆえに自由であり、自分たちの世界がある。

(佐野元春の「週末の恋人たち」を想い出した。ナイアガラトライアングルvol.2に収録されている。ちなみに、このアルバムはおすすめです。)

NIAGARA TRIANGLE Vol.2 20th Anniversary Edition Music NIAGARA TRIANGLE Vol.2 20th Anniversary Edition

アーティスト:NIAGARA TRIANGLE 佐野元春 杉真理 大滝詠一,大滝詠一,佐野元春,杉真理
販売元:ソニーミュージックエンタテインメント
発売日:2002/03/21
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映画の原作は、

東京日和 Book 東京日和

著者:荒木 陽子,荒木 経惟
販売元:筑摩書房
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ロケ地は、東京は世田谷線のあたり(荒木氏の自宅が近くにあった)と、掘り割りめぐりで知られる福岡県柳川市など。

柳川の宿は「御花」である。

荒木夫妻が泊まり、映画が撮影された部屋は、現在、料亭として利用されているようだ。(映画では宿泊の様子を再現した。)

ちなみに、夕食をその部屋とることができる。

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映画「パッチギ!」のロケ撮影、在日のことなど

パッチギ! (特別価格版) DVD パッチギ! (特別価格版)

販売元:ハピネット・ピクチャーズ
発売日:2007/04/25
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映画「パッチギ!」

その誕生秘話が「パッチギ!的」で紹介されている。

パッチギ!的―世界は映画で変えられる Book パッチギ!的―世界は映画で変えられる

著者:李 鳳宇
販売元:岩波書店
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この本によると、シネカノンの作品は、ほとんどがオールロケーション撮影。

映画「パッチギ!」も、万寿寺、東九条の柳の下界隈など、京都のあちこちがロケ地になっている。

(ただ、パッチギの映画は京都の朝鮮高校ではなく、滋賀県の比叡山高校で撮影が行われたそうだ。いろいろと事情があった。)

そういえば、1970年代、ちょうど中学生の頃、、東京は山手線の駅などで、朝鮮学校の生徒たちとよく行き違うことがあった。

それから20年ぐらいたって、姜尚中さんの在日を読み、そのことについて考えるようになった。

在日 Book 在日

著者:姜 尚中
販売元:講談社
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そして、李鳳宇さんがプロデュースした映画「パッチギ!」

沢尻エリカさんの演ずる朝鮮学校の生徒に憧れる日本の男子高校生。

高校時代の感覚が、甦ってくるようでいとおしかった。

こういった誰もが一度は通る青少年時代の甘酸っぱいピュアな心は、人類の宝といっていいだろう。

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映画「ウォーターワールド」とユニバーサルスタジオのアトラクション

ウォーターワールド DVD ウォーターワールド

販売元:ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
発売日:2006/04/01
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映画「ウォーターワールド」は映画そのものよりも、ユニバーサルスタジオのアトラクションのほうが知られているかもしれない。

アトラクションの会場には、水がたくさんかかる客席などもあり、あえてそういう席を選んで楽しむ人も多いのが、陽気なアメリカ人。

Dsc02906

ウォーターワールドの入り口

Dsc02910

映画で見たことのあるスタジオセット

Dsc02918

計算しつくされた演出とスタントの演技はすごい。

ちなみに、映画のロケ地は

カリフォルニア州のロサンゼルスとハンティントン・ビーチ

ハワイ州のハワイ島(Kawaihae HarborとKona)

カリフォルニア州のサンタカタリナ島など。

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映画「インデペンデンス・ディ」と「幸せのちから」でわかるアメリカの世界観

インデペンデンス・デイ DVD インデペンデンス・デイ

販売元:20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
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アメリカらしい映画。

映画ほど、その国の大衆文化が、誰にもわかりやい形で表現できるものはなかなかないだろう。

この「インデペンデンス・ディ」を見ると、アメリカの大衆がどんなふうに世界各国を見ているのかがよくわかる。

ちなみに、映画「幸せのちから」のウィル・スミスが大尉役で出演している。

幸せのちから コレクターズ・エディション DVD 幸せのちから コレクターズ・エディション

販売元:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
発売日:2007/07/25
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その「幸せのちから」もアメリカらしい映画で、アメリカ型の市場主義がどういうものかが実感できる。

アメリカは世界中から才能を吸収し続けている人種の坩堝であるが、二十数年前に建国200年を迎えた若い国。

人は年齢によって生活スタイルや価値観が変わっていくが、同じように国も歴史によって変化する。

映画「インデペンデンス・ディ」を見ると、「人と同じように、国家にも年齢があり、アメリカはちょうど、良くも悪くも優秀な青年という印象」である。

実は、このアメリカ、内向きな国という意外な一面もある。

それは、出国率に表れている。

2006年の数字を見ると、アメリカからの出国者は2,995万人で出国率は10.0%と低い。

(ちなみに、出国率は、イギリスが113.2%、香港が70%、台湾が37.7%、韓国が23.8%、中国が2.4%などとなっている。)

アメリカには、多くの国々から人が訪ねてくるから、そこにいるだけで国際的であることに違いないが、それゆえか、アメリカ人は海外旅行をあまりしていないのである。

「インデペンデンス・ディ」は、こういった数字が透けて見えてくる映画でもある。

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映画「二十四の瞳」の子供たち

「二十四の瞳」~イメージアルバム 懐かしき唱歌の調べ~木下恵介の世界 Music 「二十四の瞳」~イメージアルバム 懐かしき唱歌の調べ~木下恵介の世界

アーティスト:サントラ,ダークダックス,ポリドール混声合唱団
販売元:ユニバーサルJ
発売日:2007/05/23
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木下恵介監督の「二十四の瞳」

主演の高峰秀子をはじめ、笠智衆、田村高廣、 月丘夢路などの名演もさることながら、子供たちがすばらしい。

映画では、1年生の子供たちが、ちゃんと6年生に成長している。

何年もかけて撮影したのかと不思議に思っていたが、

どうやら、子供の成長を待って撮影したのではなく、実の兄弟姉妹が5年後の6年生役を演じているそうだ。

最近は一人っ子ばかりだから、今ではそう簡単には行かないに違いない。

映画では風光明媚な瀬戸内海の風景が存分に楽しめる。

小豆島や四国の高松市、金比羅神社などがロケ地になっている。

Dsc02506

写真は、金比羅神社で撮影した参道。

戦争に突入していく時代、瀬戸内海の明るさとは対照的に、小学校の現場で起こる言論統制の様子が実にリアルで怖い。

アカの烙印をおされたという「草の実」という文集には、いったいどんなことが綴られていたのだろうか。

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映画「県庁の星」の屏風ヶ浦など

県庁の星 スタンダード・エディション DVD 県庁の星 スタンダード・エディション

販売元:東宝
発売日:2006/10/27
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岡山県高梁(たかはし)市のポルカ天満屋

香川県の県庁

銚子市の屏風ヶ浦などがロケ地になっている。

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難民映画祭 東京で開催中

難民映画祭「Refugee Film Festival」

7月18日(水)~26日(木)開催中

入場は無料(先着順)

タイムテーブル

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鹿児島県のフィルムコミッション

フィルムコミッションがまだ特に組織としてはない県が一つある。

鹿児島県である。

でも、鹿児島県の様子を見ると、県や市町村が連携をとりながら、それぞれ個別に対応をしているようである。

フィルムコミッションをあえて立ち上げなくても、それなりに役割を果たしている。

北九州市なども、フィルムコミッションを立ち上げる前から、役所の中に、フィルムコミッションのような組織があった。

まずは全国各地で次々と設立された日本のフィルムコミッション。

何ができるサービスで、何ができないサービスなのか、フィルムコミッションを名乗るかどうかにかかわらず、地道な努力が求められている。

Dsc05531

鹿児島市で撮影。

よく知られた写真撮影のスポットで写した桜島。

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全国フィルム・コミッション連絡協議会に未加盟のフィルムコミッション一覧、28団体、日本のフィルムコミッションの総数は128以上

全国フィルムコミッション連絡協議会に加盟しているフィルムコミッションは、100団体となっている。

また、全国組織に加盟はしていなくても、活発にロケ誘致・支援をしているフィルムコミッションは数多い。

それらは、現在わかっているのは、下記の27団体である。(2007年11月30日現在、追加・修正。24(2007年6月8日現在)から2追加、26(2007年10月14日現在)から1追加、27(2007年10月15日現在)から1追加。)

(加盟分の補足説明)

・ぐんまフィルムコミッション連絡会議事務局

・八丈島フィルムコミッション

が全国フィルムコミッション連絡協議会に加わり、98団体(2007年10月5日現在。追加・修正。96(2007年6月8日)から2追加)

・前橋フィルム・コミッション

・輪島フィルムコミッション

が全国フィルムコミッション連絡協議会に加わり、100団体(2007年11月12日現在。追加・修正。98(2007年10月5日)から2追加)

(未加盟FCの補足説明)

・福島県白河市のNPOカルチャーネットワークのロケ支援を追加しました。(2007年7月1日現在)

・北海道北広島市のフィルムコミッション北広島(2006年夏に発足)を追加しました。(2007年10月14日現在)

・沖縄県石垣市の石垣島フィルムオフィスを追加しました。(2007年10月15日現在)

・福岡県久留米市のビジュアルコミッション筑後を追加しました。(2007年11月30日現在)

加盟と未加盟を合わせると日本には、

128を超えるフィルムコミッションがある。

(2007年10月15日現在。120(2007年6月24日現在)から4追加、124(2007年10月14日現在)から1追加。125(2007年11月29日現在)から1追加。)

小樽フィルムコミッション(北海道小樽市)

オホーツク紋別フィルムコミッション(北海道紋別市)

当別夢倶楽部21FC(北海道当別町)

フィルムコミッション北広島(北広島市)

秋田フィルムコミッション連絡協議会(秋田県)

ロケーションかづの(秋田県鹿角市)

NPOカルチャーネットワーク・ロケ支援(福島県白河市)

いたこフィルムコミッション(茨城県潮来市)

九十九里ロケーションサポート(千葉県外房地域・県全域)

Tokyo ダウンタウンアートサポート(東京都台東区)

八王子フィルムコミッション(東京都八王子市)

川口フィルムコミッション(埼玉県川口市)

横須賀ロケサービス(神奈川県横須賀市)

みうら映画舎(神奈川県三浦市)

フィルムコミッション伊豆(静岡県伊豆地域)

小山町フィルムコミッション(静岡県小山町)

ぬまづフィルム微助人(静岡県沼津市)

フィルムコミッション伊豆シーサイト(静岡県牧之原市)

にいがたロケット(にいがたロケーションネットワーク)(新潟県)

ぬながわフィルムコミッション(新潟県奴奈川地域)

妙高高原フィルムコミッション(新潟県妙高高原町)

柏崎インフォメーションBOX(新潟県柏崎市)

雪国ロケお助け隊(新潟県魚沼地域)

南紀田辺世界遺産フィルムコミッション(和歌山県田辺市)

たかはしフィルムコミッション(岡山県高梁市)

京築フィルムコミッション(福岡県京築(けいちく)地域)

ビジュアルコミッション筑後(福岡県久留米市)

石垣島フィルムオフィス(沖縄県石垣市)

他にもございましたら、コメント・トラックバックなどでお教えいただけると助かります。

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群馬県製作の「眠る男」

群馬県が製作した「眠る男」

小栗康平監督作品集 DVD-BOX DVD 小栗康平監督作品集 DVD-BOX

販売元:松竹
発売日:2005/06/29
Amazon.co.jpで詳細を確認する

小栗康平監督の作品。

製作費が4億円の大作であり、その出資が税金であることからも世間の関心が集まった。

話題になってパブリシティの効果は大きかった。

広告換算で、およそ17億円の効果があった(大手広告代理店の試算)という。

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「愛と哀しみの果て」のケニア

愛と哀しみの果て(Out Of Africa)

Out Of Africa: Music From The Motion Picture Soundtrack Music Out Of Africa: Music From The Motion Picture Soundtrack

販売元:MCA
発売日:1990/10/25
Amazon.co.jpで詳細を確認する

ロケ地は、ケニアである。

Shaba National Game Reserveなどで撮影されている。

ケニアに1ヶ月かけてオープンセット(村ごと)をつくった。

アフリカの美しい風景に魅せられ、アフリカに行ってみたくなる映画。

それから、イギリスのShepperton Studiosでも撮影されている。

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1市町村1ドラマ(岩手県東和町「牛とコスモス」のDVDから)

岩手県東和町(現:花巻市)の「牛とコスモス」

DVDが3,500円で手にはいる。(花巻市の東和町に連絡すると)

Photo

この作品は町民による手作りテレビドラマである。

映像から町の人たちが一生懸命に製作している様子が伝わってきて、心温まる素朴なドラマ。

考えてみると、こういった映像製作は、税金の使い方としては悪くない。

建設プロジェクトの初期投資(建設費)はライフサイクルコストのおよそ15%、せっかくつくった施設なのだが、残念ながら徐々に劣化がすすみ維持管理費がかかる。

さらに、最後には取り壊しの費用までもがかかる。

それらの費用はライフサイクルコストの85%にも及ぶ。

だが、これまではライフサイクルコストを考えず、全国各地に次から次へと、いわゆる「箱もの」ばかりが出来上がってしまった。

一方、町民が製作したドラマはというと、維持管理に特段コストがかかるわけではなく、古くなっても価値はさがらない。

むしろ、土地の貴重なアーカイブスの一つとして価値があがっていくのではないか。

「1市町村1ドラマ」

各地の作品を他にも見てみたい気がした。

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「北の国から」が観光客の増加につながった要因

テレビドラマ「北の国から」。

ロケ地の観光といえば、まず第一にあがるドラマである。

国土交通省総合政策局観光部が2003年3月にまとめた調査

「ロケーション撮影による地域経済効果の推計手法等に関する調査」でも、

ロケ地を訪ねる旅行先として、北海道富良野市が23.8%と最も多くなっており、そのきっかけとなった映像作品が「北の国から」が挙がっている(同23.8%)。

北の国から 2002 遺言 DVD 北の国から 2002 遺言

販売元:ポニーキャニオン
発売日:2003/06/18
Amazon.co.jpで詳細を確認する

それでは、どうして「北の国から」は観光客増加につながったのだろうか。

その要因として、

・いわゆるシリーズものであり、21年という長期にわたって富良野が舞台になったこと。

・「北の国から2002遺言」の前編が38.4%、後編が33.6%と視聴率の高い作品であったこと。

・映像に富良野の美しい自然をふんだんに盛り込んでいること。

・ロケ撮影のセットが保存されていること。

・北海道ではレンタカーを利用して旅行することが多く、レンタカー等にのってロケ地に行きやすかったと考えられること(交通アクセスがよかったこと)

・ロケ地のセットに喫茶店やお土産屋さんが併設され、観光スポットにもなっていること。

・「北の国から」はそのほどんどがスタジオ撮影でなく、ロケーション撮影であったこと。

・ドラマが家族愛をテーマにしており、立ち寄りたくなるドラマであったこと。

・旅行雑誌、テレビ雑誌など、多くの媒体で「北の国から」とその舞台である富良野が取り上げられたこと。

ふらの観光協会のホームページで詳しく紹介していること。

・富良野駅前に「北の国から」資料館を開設していること。

などが考えられる。

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ニューメキシコ州のガソリン税は映画の資金

米国ニューメキシコ州のガソリン税は映画製作の資金になっている。(米国のプロデューサーから聞いた。)

世界各国、フィルムコミッションの情報提供は無料で行っているが、それを可能としているのは基本的には税金である。

税金を投入(投資)すれば、地域が活性化し、それによって税金がまた戻ってくる。

これは、経済の一般的なしくみなのだが、映画のロケ誘致についてみると、このあたりの感覚が海外と日本では大分違っているようである。

経済一辺倒の時代ではないが、公共工事、工場誘致、さらにはイベント等だけではなく、映画などのコンテンツ産業についても、もう少し詳しく、それらが社会・経済へ及ぼす影響について考える時代になってきているようである。

Dsc03196

フィルムのケース。(パラマウントスタジオでいただいたもの。)

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ユニバーサルスタジオ、「宇宙戦争」のオープンセット

映画「War Of The World」(邦題:宇宙戦争)

宇宙戦争 DVD 宇宙戦争

販売元:パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン
発売日:2006/07/07
Amazon.co.jpで詳細を確認する

そのスタジオセットがロサンゼルスのユニバーサルスタジオで見学できる。

Dsc02900

(ユニバーサルスタジオで撮影。)

その他、この映画は、ロサンゼルスの20世紀フォクススタジオ、ソニーピクチャーズスタジオ、さらにはワナーブラザーススタジオでも撮影されている。

ロケ地は、ニューヨーク、ロサンゼルス、ニュージャージー州、バージニア州、コネチカット州などとなっている。

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ユニバーサルスタジオ、「シュレック」の4Dアトラクション

シュレック、2001年にアカデミー賞(長編アニメーション映画賞)を受賞している。

シュレック&シュレック2 DVD シュレック&シュレック2

販売元:角川エンタテインメント
発売日:2007/06/15
Amazon.co.jpで詳細を確認する

シュレックといえば、ユニバーサルスタジオ(ロサンゼルス)には3Dにもう一つ加えた4Dのアトラクションがある。

Dsc02905

4つめのDはアメリカらしく陽気に、こちょこちょ、されたりで楽しめる。

映画も6月30日にShrek the Third (シュレック3)が公開されるようだ。

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映画「北の零年」と夕張市

江戸の末期から明治にかけての北海道の開拓時代を舞台にした映画「北の零年」。

豊川悦司が扮する会津藩士の武士道に魅せられた。

北の零年 通常版 DVD 北の零年 通常版

販売元:東映
発売日:2005/07/21
Amazon.co.jpで詳細を確認する

そのロケセットが夕張市にある。

北の零年、希望の杜」といい、平成17年9月3日にオープニングセレモニーが行われた。そのセレモニーでは主演女優の吉永小百合さんらがエゾヤマザクラの植樹をされたようである。

それからおよそ2年後の今日(平成19年6月3日)、吉永小百合さん、石田ゆり子さん、北海道の高橋知事、それから夕張市の子供たちらによる3度目の植樹が行われた。

植樹の資金には、NPO法人ゆうばり観光協会に贈られた支援金の550万円の一部が使われたそうで、皆で夕張市の再生を応援している。

なお、北海道新聞の「北の零年」ロケ地の風景にロケの様子が掲載されている。私もいつかは行ってみたいと願っている。

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ジャパニーズホラーがハリウッドへ

日本人がプロデュースし全米1位を獲得した映画「THE GRUDGE」(邦題「THE JUON/呪怨」)。

東京の成城学園駅徒歩10分にある東宝スタジオでも撮影され、ロケーション撮影は東京の青山などでも行われた。

そのプロデューサー、一瀬隆重氏が書かれた「ハリウッドで勝て!」。

ハリウッドで勝て! Book ハリウッドで勝て!

著者:一瀬 隆重
販売元:新潮社
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「ハリウッドビジネス」の最前線、日本とアメリカの映画製作のシステムがどれほど違うかが、身近な感覚でわかる本でおすすめ。

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第九の日~「バルトの楽園」のBANDOロケ村

徳島県鳴門市では6月1日を「第九の日」と定めている。

毎年、6月第1週の月曜日(今年は6月3日)には、第九の演奏会が開催されるといいう。

1918年6月1日、徳島県鳴門市の板東俘虜収容所の兵舎バラッケ第一棟において日本で初めてベートーベン交響曲第九番が全曲演奏された。

そして、板東俘虜収容所を舞台にした映画「バルトの楽園」でロケセットがBANDOロケ村で、鳴門市の大麻町板東広塚にある。

バルトの楽園 DVD バルトの楽園

販売元:東映
発売日:2006/12/08
Amazon.co.jpで詳細を確認する

その他にも鳴門市には、鳴門市ドイツ館、ドイツ公園などがあり、ドイツ軒というパン屋さんもあるそうだ。

ドイツ軒というお店は、初代がドイツ兵の俘虜達から製法を教えてもらったお店らしく、本場ドイツの職人さんが太鼓判を押す「ドイツパン」をつくっている。

それから、「復元ソーセージ」も鳴門市で食べられると聞いた。

約90年前に板東収容所でつくられていたソーセージを再現したものだそうで、映画「バルトの楽園」は鳴門市の一部になっている。

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岩手県東和町の「牛とコスモス」

岩手県東和町(現:花巻市)で町民参加で撮影された「牛(べこ)とコスモス」

シナリオ、演出、出演、みな素人で作りあげたテレビドラマで、「どんなドラマにしたいのか?、全戸にアンケートしました」など数々の逸話に彩られた話題性に富んだ作品である。

監督は役重真喜子氏である。

「地方の時代映像賞」や「農業ジャーナリスト賞」を受賞している。

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ボローニャの映画修復研究所

チネテカ・ディ・ボローニャの施設に、映画修復会社、映画修復研究所(イマジーネ・リトロヴアータ)がある。

無声映画を修復する技術は業界一といわれ、SFX技術も卓越している。

高度な技術が求められるだけではなく、昔のあらゆる国の人たちの喜怒哀楽を掘り起こすことでもあり、考古学的なロマンもあり、芸術家としての資質も要求される。

世界中から仕事が舞い込んでいる。

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ボローニャの映画祭

アソシーエション・トランポリンというパリ在住のクリエーターによる創作チームが現地レポート「ボローニャで映画再発見」を掲載している。

ボローニャの現地レポートで、ボローニャと映画との深い繋がりについて紹介しており、写真付きなので様子がよくわかる。

ボローニャの映画祭においては、もちろんチネテカにある映画館などが会場となり屋内で上映されているのだが、夜の10時から、ボローニャ市の中心にあるピアッツア・マッジョーレ(マジョーレ広場)で上映される屋外シアターが特に盛り上がるそうだ。

この屋外上映は無料であり、その様子がボローニャで映画再発見(再掲)に掲載されている。まさに「ニューシネマパラダイス」のような雰囲気である。

なお、東京都板橋区がボローニャと姉妹都市提携しており、こちらのサイトにもピアッツア・マッジョーレ(マジョーレ広場)広場の写真が載っている。

なお、ボローニャでの映画祭の開催は2007年は6月30日~7月7日までのようで、開催案内はこちらを参照いただきたい。

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「スパイゾルゲ」のロケ地と「私が生きたふたつの日本」

映画「スパイ・ゾルゲ」、篠田正浩監督の作品である。

スパイ・ゾルゲ DVD スパイ・ゾルゲ

販売元:東宝
発売日:2003/11/21
Amazon.co.jpで詳細を確認する

構想に10年、製作費は20億円という大作で、

ロケ地は国内にとどまらず、ドイツのベルリンや中国の上海などで撮影が行われている。

ドイツのベルリンでは、東京のドイツ大使館のシーンなどが撮影されたそうで、

ロケ撮影で使われたベルリンの建物は1930年代の由緒ある建築である。

第二次世界大戦中はナチスドイツが使用し、第2次世界大戦後はアメリカ軍の首脳部がおかれたという。

また、中国の上海での撮影は、スタジオ「上海電影製作所」などで10日間にわたって行われている。

ちなみに、日本国内のロケ地は全国各地に及んでいる。

刑務所のある北海道網走市

昭和30年代の街並みを復元した「いつか来た道」で有名な広島県のみろくの里

厳島神社のある広島県の宮島

奈良市の興福寺

奈良市の東大寺

日光市の日光東照宮

三重県桑名市の六華苑

旧帝国ホテルがある愛知県犬山市の明治村

SLで有名な静岡県の大井川鉄道

ロケ地としてよく使われる横浜市の大倉山記念館

横浜市の横浜能楽堂

旧武州銀行川越支店(川越商工会議所)

埼玉県本庄市

福岡県の門司市と北九州市

長野県上田市などである。

この映画を深く理解するのには、

私が生きたふたつの「日本」 Book 私が生きたふたつの「日本」

著者:篠田 正浩
販売元:五月書房
Amazon.co.jpで詳細を確認する

が参考になるとおもう。

それから、「スパイ・ゾルゲ」の撮影には、「スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃」と同じデジタルハイビジョンカメラ(HD24P)が使用されたようで、CGによるカットは980に及んでいるという。

(参考:スパイ・ゾルゲの公式サイトなど)

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ボローニャの「チャップリンプロジェクト」

チネテカ・ディ・ボローニャのチャップリンプロジェクト。

チャップリン財団から委託を受け、チャップリン全作品の修復、15万点に及ぶ資料や台本などのデータベース化をすすめている。(「ボローニャの大実験」による)

チャップリンはイギリス人だが、チネテカ・ディ・ボローニャがその修復と保存に取り組むまで、イギリスではその価値に気がつかなかったという。

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映画「アニー・ホール」のニューヨーク

映画「アニーホール」、1977年度の第50回アカデミー賞主要4部門(作品賞、主演女優賞、監督賞、オリジナル脚本賞)を受賞している。ウディ・アレンの代表作である。

主なロケ地は、ニューヨークである。

ニューヨークのマンハッタン(プラザホテル、セントラルパーク、2nd・3rd・5thアベニュー、ウォールストリート、アッパーウエストサイド他)、ブルックリン(コニーアイランド他)で撮影され、当時のニューヨークの様子がよくわかる。

そのニューヨークと対照的な陽気な都市として描かれているのが西海岸はカリフォルニアのロサンゼルス(ハリウッド、ビバリーヒルズ、ウエストハリウッド他)である。

アニー・ホール DVD アニー・ホール

販売元:20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
発売日:2007/01/26
Amazon.co.jpで詳細を確認する

「私を会員にするようなクラブには入りたくない。」などといった、インテリくさい台詞がちりばめられている。

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ボローニャの考え方~文化力は経済力

ボローニャ市は「文化力は経済力」と考えている。

ボローニャ市にはヨーロッパ最古の大学、ボローニャ大学があり、劇場は23、映画館は40、美術館や博物館も50もあり、人口が37万人の都市にしてはその数は多い。(「ボローニャの大実験」による)

ともすると、文化か経済かと考えがちであるが、文化にお金を払ってこそ、文化に理解があるといえるのではないか。

そういう意味において、ボローニャが「文化力は経済力」ととらえるのはごく自然な考えである。

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ボローニャフィルムコミッション

ボローニャには「ボローニャフィルムコミッション」がある。

このフィルムコミッションは、若者向けの番組制作ワークショップを開講しているという。

引きこもる若者(日本ではニートと呼ばれている)に、番組制作を教えることで、社会との繋がりを再構築させようという試みである。

一般的なフィルムコミッションは、地域の情報提供などを手がけているが、ボローニャではワークショップで番組制作を学習し、さらには制作現場の手伝いまでしている。

それによって、若者の社会人教育をしているのである。

今の若者は映画やテレビには目がないので、募集するとすぐに人は集まるそうで、彼らが制作現場の足手まといにならなければ、良いアイデアでないかと思う。

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映画「ライフ・イズ・ビューティフル」のロケ地

映画「ライフ・イズ・ビューティフル」(ロベルト・ベニーニが監督・共同脚本・主演)。

主なロケ地はイタリアのAREZZOである。

ライフ・イズ・ビューティフル

DVD ライフ・イズ・ビューティフル

販売元:角川エンタテインメント
発売日:2005/08/26
Amazon.co.jpで詳細を確認する

ビートルズの「all you need is love」のような映画で特におすすめ。

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映画「プロデューサーズ」のロケ地

映画「プロデューサーズ」、ゴールデングローブ賞にノミネートされた。

ロケ地はニューヨークのブルックリン、コロンビア大学、セントラルパークなど。

スタジオ撮影もニューヨークでSteiner Studiosである。

プロデューサーズ コレクターズ・エディション DVD プロデューサーズ コレクターズ・エディション

販売元:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
発売日:2006/10/04
Amazon.co.jpで詳細を確認する

アメリカらしいエンターテインメント映画。

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ボローニャのチネテカ

ボローニャにあるチネテカ・ディ・ボローニャ

映画図書館、グラフィック資料館、チネテカ付属映画館などが集積している。

1980年代に映画修復研究所に加えて、映画館が併設され、チネテカ・ディ・ボローニャは広く知られるようになった。

フィルムの保存は1万5000本、映画関係の蔵書は2万冊に及ぶという。(「ボローニャの大実験」による)

チネテカのアーカイブのプロジェクトには

・チャップリンの全作品を修復する「チャップリンプロジェクト」

・バスターキートンの短編を修復する「キートンプロジェクト」

・映画における検閲の研究と検閲でカットされたシーンの修復をする「イタリアン・カット・プロジェクト」などがある。

検閲によるフィルムのカットといえば、「ニューシネマパラダイス」を思い出す。

「ニューシネマパラダイス」では、キスシーンがことごとくカットされていた。

チネテカの事業で、興味深いものがある。

子供達に映画のすばらしさを知ってもらうために、6歳から16歳向けの映画製作教室がや映写会が開催されているのだ。

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創造都市「ボローニャ」は映画・映像の一大基地

最近、創造都市という言葉を時々耳にする。

この創造都市という概念を世界に先駆けて提唱したのは、イタリアのボローニャである。

ボローニャの人口は約39万人。

ヴェネチアとフィレンツェのちょうど中間にある。

ヴェネチアやフィレンツェなどに比べ、知名度も低い地味な都市であり、コンテンツツーリズムとは一見無関係に思えるが、実はこのボローニャ、協同組合「チネテカ」によって古い映画フィルムの修復が行われ、世界中からその仕事が舞い込んでいるのだ。

その映画修復研究所だけでなく、映画映像図書館、ボローニャ大学の映画課、映画館などが集積し、世界の映画・映像の一大基地になっているのである。

数回に分け、この「ボローニャ」について紹介したいと思う。

ちなみに創造都市とは、「消費だけでなく何らかの価値を創造する都市」という意味である。

なお、作家の井上ひさし氏から聞いた話や、書籍「ボローニャの大実験」(星野まり子著)などを参考にご紹介していく。

ボローニャの大実験 -  都市を創る市民力 Book ボローニャの大実験 - 都市を創る市民力

著者:星野 まりこ
販売元:講談社
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「東京物語」のロケ地、尾道市筒湯小学校など

映画「東京物語」(1953年)は小津安二郎監督の代表作である。

DVD 東京物語

販売元:松竹
発売日:2005/08/27
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この映画の主な舞台は、東京、熱海、大阪、そして尾道。

東京の銀座、丸の内、上野など、1953年頃の東京が写っている。私が生まれる10年ぐらい前の映像だが、東京駅の駅前にある丸ビル、銀座の和光や教文館など、なんとなく子供の頃にみたような風景である。

また、映画の尾道も瀬戸内海らしさが充ち満ちている。

この映画が撮影された15年後ぐらい後、尾道に行ったが、おぼろげな記憶が甦ってきて懐かしかった。

さて、「東京物語」の尾道を訪ねた名著がある。

川本三郎氏の「日本映画を歩く~ロケ地を訪ねて~」である。

日本映画を歩く―ロケ地を訪ねて Book 日本映画を歩く―ロケ地を訪ねて

著者:川本 三郎
販売元:中央公論新社
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それによると、映画の最後、妻(東山千栄子)を亡くした夫(笠智衆)が夜明けを見つめていた浄土寺であり、

末娘(香川京子)が先生をしていたのが筒湯小学校のようである。

筒湯小学校を調べてみた。

映画の筒湯小学校は木造であったのだが、その後建て替えがあり、そして今は廃校になってしまったようだ。

平成12年に筒湯小学校廃校イベントが開催されている。

ちなみに、尾道市は大林宣彦監督の出身地であることもあり、

おのみちフィルムコミッション

おのみち映画資料館

など、映画に関する施設や組織がいくつもあり、まさに映画の街という感じである。

Dsc02200

尾道市で撮影。尾道水道(瀬戸内海の一部)は今も変わず尾道水道なのだが、映画の頃の風景とは大分趣が違っている。

映画では日本家屋、瓦屋根が目立っていた。

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「グッドモーニングベトナム」のロケ地

ロビン・ウィリアムス主演の「グッドモーニングベトナム」(1987年)

グッドモーニング,ベトナム DVD グッドモーニング,ベトナム

販売元:ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
発売日:2006/01/25
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ロケ地は、タイのバンコクやプーケットなどである。

アジアの中で、タイはロケ誘致に特に積極的に取り組んでいる国の一つである。

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ドキュメンタリー映画「戦争をしない国日本」の上映会

ドキュメンタリー映画「戦争をしない国日本」を上映会で見た。

見ながら、ずっと前にマイケルムーア監督の「華氏911」を映画館で見たことを思い出した。

それから、靖国神社の遊就館で「私たちは忘れない!」など、いつくもの映画を見たことも。

映画が終わり、帰ろうとすると、

「それでは映画の感想(コメント)を一人一言、お願いします。意見交換をしてください。」などというシチュエーションが用意されていた・・・・・。

「えっ、そんなの聞いてないよ。映画見に来ただけだよ。困っちゃうな~。」

頭の中を、ドキュメンタリー、プロパガンダ、ジャーナリズム、そういった言葉がよぎる。

そしていつのまにか自分の番だ。

で、ふと気がつけば、「あんまり政治には興味が無くて・・・」などとコメントしている自分がいるではないか。無責任なことを言っている。

続けて、「映画に興味があって参加しました。」

「チャップリンが好きです。」

などと、おそるおそるコメントしている自分がいた。

そう言いながら、

独裁者 DVD 独裁者

販売元:ファーストトレーディング
発売日:2006/12/14
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とか

禁じられた遊び DVD 禁じられた遊び

販売元:アイ・ヴィー・シー
発売日:2002/07/25
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を思い出した。

(追記)

それから、「平和を保つのは憲法ではありません」というブログをみつけた。

どうも、いよいよ、改憲が身近な問題になってきたようだ。

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パパラギと映画

パパラギは文明国といわれる人たちのこと。

ツイアビは約80年前にヨーロッパを旅したサモアの島の酋長。

はじめて文明を見た南の島の酋長ツイアビが話したことをまとめた書物「パパラギ」に、「にせものの暮らしのある場所。それを映画館と呼んでいる。その場所を説明するのはむずかしい。・・・・・」とある。

また、

「ほんとうの命をもたないにせものの絵を自分の心に引き寄せることがパパラギの大きな楽しみだ。・・・」などとも書かれている。

そして、

「パパラギはにせものの暮らしを楽しむ。そのために本当の暮らしを忘れてしまうほどだ。」などとシニカルに批判している。

この「パパラギ」をずっと前に読んだ。

そして、映画について述べたこれらのシニカルな部分が、とても印象に残っていた。

だが、はたして映画は”ほんとうの命をもたないにせもの”といとも簡単にいいきっていしまってよいものなのだろうか?

(つづく)

Dsc00480

世界一有名な映画館「チャイニーズシアター」。

館内からは外がまぶしい。

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ロケーション撮影とスタジオ撮影

海外からロケーション撮影を誘致するためには、ロケ地にあるスタジオのサポート体制があった方がいい。

例えば、海外のロケ隊が日本の大都市に来たとする。

そのときは、スタジオでも撮影できるようにしたい。

天候やアクシデントなどで、ロケーション撮影が出来ない時は、スタジオ撮影ができるようにするといったフォローが求められているのである。

いいかえれば、ロケーション撮影は、映画製作の一部でしかないということであり、ロケーション撮影とスタジオ撮影を切り離して考えると効率的に撮影をすることが出来なくなる。

Dsc02943

ハリウッドのアッパーヒルからロサンゼルスを撮影。

まさに効率的な撮影環境が出来上がっているのである。

ハリウッド周辺には、スタジオ、プロダクション、映画製作者の住居、ロケ地などが集積している。

そのあたりを考慮しないと、海外からのロケ地誘致は難しいだろう。

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ハリウッドの低迷、邦画の復活

最近のアメリカ映画界は低迷しているといわれて久しい。

しかし、アメリカの映画製作の資金力は日本より一桁も二桁も大きく、高度な製作技術があり、俳優も非常に層が厚い。

また、興行収入は1兆円を超え、映像配信、DVDの販売・レンタル、キャラクターなどの関連商品を含めると3兆円を遙かに超えている。

それでは、なぜ故に、ハリウッドが低迷しているというのだろうか。

ハリウッドには、世界中から企画が集まり、ハリウッドに売り込んだストーリーが採用されるのは宝くじにあたるような確率だといわれている。

しかし、最近はベストセラー小説を題材にしたもの、海外作品のリメイクをしたものなどが以前よりも増えているようである。

また、暴力シーンや爆破シーンなどが必要以上に多くて、どうも疲れる映画が増えたような気がする。

一方、邦画は復活しつつあり、2006年度の日本でも興行収入をみると、邦画が1070億円(対前年比32%増加)、洋画が948億円(対前年比19%減少)と数十年ぶりに逆転している。

もしかしたら、映画製作者が「こんなことが出来た」と、その最新技術に夢中で、時代の雰囲気を読み違えているのではないか。

最近のハリウッド映画を見ていると、「リメンバー・ロッキー」という気がしてくる。

Dsc03111

写真は、ハリウッドのワナーブラザーススタジオの入口。

今でも、世界の才能がここハリウッドに集まってくる。

SFX(特殊視覚効果技術)も卓越している。

どんな映画が生まれてくるのか、目が離せないのは、やはりハリウッドである。

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日本のフィルムコミッション(九州)

北九州フィルム・コミッションhttp://www.kitakyu-fc.com/

福岡フィルムコミッションhttp://www.fukuoka-film.com/

ながさき観光地映像化支援センターhttp://www.nagasaki-tabinet.com/fc/

天草フィルム・コミッションhttp://www.amakan.ne.jp/afc/top.html

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日本のフィルムコミッション(中国)

神戸フィルムオフィスhttp://www.kobefilm.jp/

晴れの国OKAYAMA映像羅針盤http://www.rashinban.info/

姫路フィルムコミッションhttp://www.city.himeji.hyogo.jp/fc/

倉敷フィルム・コミッションhttp://kankou-kurashiki.jp/fc/index.htm

笠岡諸島フィルムコミッションhttp://www.shimazukuri.gr.jp/fc/

松江フィルムコミッション協議会http://matsue-film.jp/

広島フィルム・コミッションhttp://www.fc.hcvb.city.hiroshima.jp/

おのみちフィルムコミッションhttp://www.city.onomichi.hiroshima.jp/shoukou/film/ofc.html

フィルム・コミッションみはらhttp://www.city.mihara.hiroshima.jp/film/index.htm

下関フィルム・コミッション http://www.shimonoseki-fc.jp/

萩ロケ支援隊(フィルム・コミッションhttp://www.city.hagi.yamaguchi.jp/fc/

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日本のフィルムコミッション(四国)

徳島県ロケーション・サービスhttp://ourtokushima.net/tls/

香川フィルムコミッションhttp://www.21kagawa.com/kfc/

えひめフィルム・コミッションhttp://www.pref.ehime.jp/ehimefc/

アジア・フィルム・ネットワーク(AFN)http://homepage.mac.com/afn/

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日本のフィルムコミッション(北陸)

にいがたロケネットhttp://www.niigatalocation.net/

上越フィルムコミッションhttp://www.city.joetsu.niigata.jp/kankou/film/film_top.html

ぬながわフィルムコミッションhttp://www.fsinet.or.jp/~nunagawa/pages/fc_site/fc_index.html

高岡フィルムコミッションhttp://www.takaoka.or.jp/fc/index.html

金沢フィルムコミッションhttp://www.k-fc.jp/

越前・加賀フィルムコミッションhttp://www.ideyu-fc.jp/

福井フィルムコミッションhttp://www.city.fukui.fukui.jp/kankou/commission/

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日本のフィルムコミッション(近畿)

伊勢志摩フィルムコミッション http://iseshima-fc.jp/

滋賀ロケーションオフィスhttp://www.shiga-location.jp/

舞鶴フィルムコミッションhttp://www.maizuru-kanko.net/fc/

京都市ロケーションヘルプデスクhttp://raku.city.kyoto.jp/location/

大阪ロケーション・サービス協議会http://www.osaka-fc.jp/

フィルムコミッション奈良県サポートセンターhttp://yamatoji.pref.nara.jp/fc-nara/

きのさきフィルムコミッションhttp://www.kinosaki-fc.jp/

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日本のフィルムコミッション(首都圏)

埼玉県ロケーションサービスhttp://www.sainokuni-kanko.jp/fc/index.html

九十九里ロケーションサポートhttp://www.99ls.com/

千葉県フィルムコミッションhttp://fc.ccb.or.jp/

銚子フィルムコミッションhttp://www.city.choshi.chiba.jp/fc/

東京ロケーションボックスhttp://www.seikatubunka.metro.tokyo.jp/tlb/index.html

NPO法人日野映像支援隊http://hino-film.hp.infoseek.co.jp/

横浜フィルムコミッションhttp://www.welcome.city.yokohama.jp/film/

逗子フィルムコミッションhttp://zfc.dip.jp/ZFC/index.php

湘南藤沢フィルム・コミッションhttp://www.cityfujisawa.ne.jp/kankou/film-c/

相模原フィルムコミッションhttp://www.sagamihara-fc.jp/

あつぎフィルムコミッションhttp://www.atsugi-fc.jp/

西さがみ連邦共和国フィルムコミッションhttp://www.city.odawara.kanagawa.jp/fco/index.html

あいかわフィルムコミッションhttp://www.town.aikawa.kanagawa.jp/fc/fc.html

フィルムコミッションあしがらhttp://www.fc-ashigara.com/

わたらせフィルムコミッションhttp://www.watarase-fc.com/

茅野フィルムコミッションhttp://www.kankou-hadano.org/hadano_fc/hadanofctop.html

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日本のフィルムコミッション(中部)

信州上田フィルムコミッションhttp://www.ueda-cb.gr.jp/fc/

松本市ロケ支援

http://www.city.matsumoto.nagano.jp/daisuki/roke/index.html

塩尻・木曾フィルムコミッションhttp://www.filmcommission.jp/

諏訪フィルムコミッションhttp://www.suwafc.com/

富士の国やまなしフィルムコミッションhttp://www.pref.yamanashi.jp/fc/

フィルム・コミッション伊豆,http://www.fc-izu.net/

なごや・ロケーション・ナビhttp://www.ncvb.or.jp/location/

日本ラインフィルムコミッション連絡協議会http://www.ylw.mmtr.or.jp/~inuyama/fc/

フィルム微助人(ビスケット)http://befilm.org/rokemap/

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日本のフィルムコミッション(関東)

いばらきフィルムコミッションhttp://www.ibaraki-fc.jp/

妙高高原フィルム・コミッションhttp://www.myoko.tv/fc/

那須フィルム・コミッションhttp://www.nasukogen.org/nasufc/

嬬恋村フィルムコミッションhttp://www5.wind.ne.jp/tumagois/tumagoi-fc-renew/top.html

高崎フィルム・コミッション http://www.takasaki-film.jp/

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日本のフィルムコミッション(北海道・東北)

日本のフィルムコミッションの全国的な連絡組織がある。

全国フィルム・コミッション連絡協議会である。アドレスはhttp://www.film-com.jp/

国内にも約100のフィルムコミッションがあるのだが、現在95のフィルムコミッションが加入している。

こちらのページから加入しているフィルムコミッションのリストがあり、連絡先を知ることが出来る。

例えば、北海道や東北には、

北海道ロケーションサービス

http://www.pref.hokkaido.jp/keizai/kz-ksnko/900.fc/fc/index.htm

小樽フィルムコミッションhttp://www.city.otaru.hokkaido.jp/otarufc/

さっぽろフィルムコミッションhttp://www.plaza-sapporo.or.jp/fc/

旭川地域フィルムコミッションhttp://www.asahikawa-cb.gr.jp/film/index.htm

はこだてフィルムコミッションhttp://www.city.hakodate.hokkaido.jp/fc/

盛岡広域フィルムコミッションhttp://www.morioka-fc.com/mfc/

弘前フィルムコミッションhttp://www.hirosaki.co.jp/fc/

せんだい・宮城フィルムコミッションhttp://www.sendaimiyagi-fc.jp/

かくのだてフィルムコミッションhttp://www.hana.or.jp/~film_com/

会津若松フィルムコミッションhttp://www.fc.a-vst.jp/

などがある。

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世界のフィルムコミッション(リスト1)

フィルムコミッションの歴史はそれほど古くはないのだが、今では世界に約330ものフィルムコミッションがある。

そして、フィルムコミッションの国際機関がAFCI(Association of Film Commissioners International)である。アドレスは、http://www.afci.org/

なお、AFCIのこちらのページから加盟する世界中のフィルムコミッションを知ることが出来る。

ちなみに、世界のなかでもカナダのフィルムコミッションは広く知られている。

例えば、ブリティッシュ・コロンビア・フィルムコミッション(BCFC:British Columbia Film Commission)。アドレスはhttp://www.bcfilmcommission.com/

トロントフィルム&テレビジョンオフィス(TFTO:Toronto Film and Television Office)。アドレスはhttp://www.toronto.ca/tfto/index.htm

などがある。

また、

ニューヨークのメイヤーズ・オフィス・オブ・フィルムス・シアター&ブロードキャスティング(MOFTB:Mayor’s Office of Films, Theater& Broadcasting)。アドレスはhttp://www.nyc.gov/film

はニューヨークを安全な街に変えた立役者の一つとしても知られている。

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ロケーション撮影における道路使用許可

海外では、どの国でも、映画などのロケーション撮影のため、当然のように道路使用許可が下りている。

Dsc02937

そして、自動車も歩行者も、通行できなくても苦情はない。

もし、映画のローケーション撮影に苦情を言えば、

「この人は、映画産業、映画文化に対する理解のない人である」と周囲から烙印をおされてしいそうで、苦情を言い出す雰囲気がまるでないのである。

芸術に対する理解というものは、おそらくはそういうものではないか。

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映画は特別な芸術なのだから

映画はその国の様子が子供達にも伝わる、特別な文化であり芸術でもある。

海外の映画関係者から色々と話を伺っていると、日本はそういうことがわかっているようで、まだわかっていないのだということを身をもって感じてしまう。

まだ行ったことのない国々、それらの国々に対するイメージは、今では確かに様々なメディアから受け取ることが出来る。

しかし、映画が他のメディアよりまして、その国の文化を表現している芸術だといっていい。

海外からのロケーション撮影に対する現在の厳しい対応も、このあたりの意識変革なくしては改善が進まないのではないか。

Dsc03189

サンタモニカで開催されたロケーション・トレード・ショー2007

フィルムコミッションの国際機関であるAFCI(Association of Film Commissioners International)が毎年開催している。

日本の出展ブースは、他国に比べてとても小さい。

誘致の資料もほとんどなく、その差は非常に大きい。

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日本のロケーション撮影(ちょっとおかしい?)

「道路工事なら交通の迂回や一次的な封鎖などもあるのに、映画の撮影だとどうして法律違反になるのか」

日本ではこの考えに異論を唱える方も多いだろう。

しかし、世界ではこの考えこそ、しごく普通の意見といっていい。

「日本におけるロケーション撮影への対応は、世界的にみて遅れていて、とにもかくにも改善をしていかなければならない。」

海外の様子を知れば知るほど、そう思うようになる。

Dsc02935

写真はハリウッドで撮影。

ロケーション撮影のため、当然のごとく道路使用許可が下りている。

自動車も歩行者も、通行できなくても苦情はない。

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世界と日本のフィルムコミッションについて

日本における映画産業の経済的効果、及び文化的価値に対する認識は世界各国に比べて相当に低いといわざるを得ない。

日本の全国各地のフィルムコミッション、ロケーション撮影の誘致をするのであれば、まずはそのことをしっかりと認識する必要があるのではないか。

それが、世界各国が参加するロケーション・トレードショーに参加した、素直な感想である。

Dsc03185

サンタモニカで撮影

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「ロスト・イン・トランスレーション」のロケ撮影について

2004年アカデミー賞で脚本賞を受賞した映画「ロスト・イン・トランスレーション」

渋谷のスクランブル交差点などのシーンは実はゲリラ撮影である。

渋谷のスクランブル交差点はさすがにロケーション撮影が難しいかもしれないが、問題なく撮影が出来そうな場所でも日本ではなかなか撮影ができない。

「日本、特に東京ではロケーション撮影が出来ない。」

世界の映画製作者たちは、皆そう思っている。

Dsc00274

東京の神田神保町付近で撮影。

日曜の朝など、人通りが少ない時は、都心でもロケーション撮影が出来ると思うのだが。

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映画「バベル」の日本での撮影

第64回ゴールデングローブ賞、ドラマ部門最優秀賞に輝いた映画「バベル」の日本での撮影においても許可は下りなかった。

高速道路の渋滞シーンはゲリラ撮影で日曜の早朝に撮ったという。

Dsc00280

(写真は、神田神保町と九段下の間の首都高速の道路下。

映画に対する理解不足だけでなく、景観にたいしても音痴なのだろうか?)

「バベル」における高速道路の撮影時間は1分程度だったそうだが、許可が下りなかったという。

ロケーション撮影に対して、「とにかくだめ」ではなくて、「どうしたらロケーション撮影ができるか前向きに検討する。」

世界はおおむね、映画文化を深く理解して、そういう対処をするのが一般的である。

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「アニー」のスタジオセット

「アニー」はハリウッドらしい映画で、好きな映画の一つである。

ワナーブラザーススタジオに撮影で使われたオープンセットがある。

Dsc03065

(ハリウッドのワナーブラザーススタジオで撮影)

「アニー」のような陽気でユーモラスで楽しいミュージカル映画は、邦画ではなかなか出せないハリウッド独特の味がある。

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「スティング」のロケ地

「スティング」に出てくる回転木馬はシカゴにあるのではなく、サンタモニカの波止場にあると紹介した。

Dsc03139

サンタモニカのピアにある遊園地、この中にあったのだろう。

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映画のロケ地の調べ方

ロケ地の調べ方には色々ある。

インターネット・ムービー・データベースというサイト(英語)もその一つである。

このサイトを見ると、世界中にある映画のロケ地がある程度わかる。

メニューバー「Other Info」の「Filiming Locations」をクリックするとロケ地の一覧が出てくる。

旅行などで、ロケ地を訪ねるときには便利そうである。

例えば、ロッキーを調べてみると(Rockyといれると)、ロッキーのページが出てきた。

次に、ロケーションをクリックするとロッキーのロケ地が一覧でてくるという具合である。

ただ、少しエリアが広くて特定できないのが残念ではある。

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日本のフィルムコミッション

日本でも全国各地にフィルムコミッションが設立され、ロケーション撮影の誘致が積極的に推進されている。

ロケーション撮影の誘致は様々な効果があり、それらを見込んで各地のフィルムコミッションはその支援を無償で行っているのである。

ちなみに、日本のフィルムコミッションは、地方自治体、コンベンションビューロー、観光協会、並びに商工会議所といった公的な組織が何らかの形で関わっている場合がほとんどである。

そういうこともあって、日本のフィルムコミッションは、その関心が主に観光振興に向く傾向があるようである。

一方、海外はというと、ロケ隊の消費、つまりはその経済効果を主な目的にしていることが多い。

また、海外ではタックスクレジット(税金還付)など、そのインセンティブは多岐に及び、日本の支援内容を遙かに超えている。

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ロケ撮影の誘致効果

ロケーション撮影の誘致によって様々な効果が見込まれる。

順に整理すると、

1)ロケ隊の消費による直接的な経済効果があり、(ロケ隊による経済効果)

2)作品の放映によって地域からの情報発信ができ、(情報発信)

3)それを見た人たちが観光としてロケ地を訪れ、(観光振興)

4)その観光客の消費で2次的な経済効果もあり、(観光客による経済効果)

5)このような映像制作に関わることが地域文化の振興にもつながる。(文化振興)

というわけである。

つまるところ、大きく分けて、経済効果、観光振興、並びに文化振興の3つが見込まれるということだろうか。

また、地域への愛着、地域の誇りなど、目に見えない資産が形成されることも大きいな要素ではないかと思う。

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日本のロケーション誘致

「これからの日本映画の振興について~日本映画の再生のために~(映画振興に関する懇談会)平成15年4月24日発行」の冊子をみると、明日の日本映画のための施策として、12の提言がされている。

その中に、「3.地域におけるロケーション誘致への協力~いろいろな場所でもっとロケーションが行えるように~」とあり、その内容をみると、「フィルム・コミッション(自治体等を中心に設立されたロケーション(野外撮影)を誘致する非営利組織。略称:FC)の行う各地でのロケーション誘致への取り組みに関し、規制緩和、歴史的建造物等の管理者に対する協力促進の働きかけ、許諾の指針作りや、FCの全国統一組織への協力、建造物等のデータベースの開設・運用などを行う。具体的には、公共建造物の管理者に対する協力の働きかけを行う。また、関係府省が連携し、撮影及びそれに付随する行為に関する規制緩和について、FCと協議していく。・・・(以下省略)」となっていて、映画、テレビ番組、CMなどのロケーション撮影を誘致し、それを地域振興につなげようという動きは、現在も衰えることはなく、むしろその効果に期待してその活動は活発になってきているようである。

また、全国フィルム・コミッション連絡協議会の案内をみると、フィルム・コミッションを組織するメリットとして、

1)当該地域の情報発信のルートが増えます。

2)撮影隊が支払う「直接的経済効果」が見込まれます。

3)作品(映画・ドラマ)を通じて観光客が増え、観光客が支払う「間接的経済効果」が見込まれます。

4)映画・テレビを通じた地元住民の文化レベルの向上が見込まれます。

5)映画作品の質の向上に寄与します。

とあり、映像産業と地域振興のつながりの深さを感じさせる。

ところで、日本におけるこういったロケーション撮影の誘致についてみると、NHKの大河ドラマや朝の連続ドラマ等の積極的な誘致活動は今でも盛んであるが、その歴史の中でも、山田洋次監督の「寅さん」シリーズでは、地域の側からの積極的な誘致活動はいうに及ばず、そのロケ地における地元住民の心温まる熱心な支援活動には数々の逸話があるほどである。

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コンテンツツーリズムについて

「世界の映画ロケ地大事典」のはしがきに「映画を撮れば、彼らは来る・・・・・」とある。

言い換えれると、「ヒットした映画、テレビドラマ、CFなどのロケ地に観光客は来る。」ということである。

これをコンテンツツーリズムと呼ぶこともある。

「冬のソナタ」のファンが、その作品(コンテンツ)の舞台となった地域を訪れて、その雰囲気を体感し、作品の世界を追体験しようというツアーが好評であったが、こういった観光がコンテンツルーリズムということになる。

他にも例を挙げると、

映画「愛は霧のかなたに」が公開されてから、ルワンダの観光客が約20%も増えた。(ただし、内乱が起こるまで。世界の映画ロケ地大事典による)

テレビドラマ「北の国から」の舞台となった北海道富良野市は、最終回の2002年の観光客数は約250万人と過去最高に達した。ロケ地になった麓郷(ろくごう)地区が、半期だけで前年比169%と激増した。(北海道日刊スポーツ2002年12月10日の記事による)

映画「フォーウェディング」(1994年)の舞台となったバッキンガムシャー、アマーシャムにあるクラウン・ホテルのスイート・ルームが突如として何年にもわたって予約がいっぱいになった。(世界の映画ロケ地大事典による)

アメリカ最古の国立公園ワイオミング州のデヴィルズ・タワーが映画「未知との遭遇」(1977年)に登場し、観光客の数が75%も上昇した。(世界の映画ロケ地大事典による)

映画「フィールド・オブ・ドリームス」(1989年)の野球場のあるアイオワ州の小さな町ダイヤースヴィルが観光のメッカになった。(世界の映画ロケ地大事典による)

NHK大河ドラマ「新撰組」放映に伴い、京都市には平成16年に観光客が100万人増加し、市内に総額約170億円の経済効果があった。内訳は、交通関連分野で22億円、宿泊費や飲食代に代表されるサービス分野で105億円、土産に関連した製造業で約37億円。(日本銀行京都支店「「新撰組!」放映が京都観光に与える経済効果」より)

そのほか沖縄県小浜島でのNHK朝の連続テレビ小説「ちゅらさん」のロケなどが挙げられる。「ちゅらさん」によって、小浜島の観光客が64%も伸びており、沖縄観光にも大きな好影響がでている。(八重山毎日新聞2006年9月22日の記事による)

また、テレビドラマ「Dr.コトー診療所」のロケ地であることなどによって、与那国島の観光客も年々増加傾向にあるようである。2006年11月末の観光入域数は前年同期比138.2%(4万1742人)となっているようだ。(八重山毎日新聞2007年1月1日の記事による)

このように、ヒットした作品のロケ地に観光客が訪れることから、「世界の映画ロケ地大事典」の著者であるトニーリーヴスは、

「映画のロケ地は現代の歴史遺産である。」

とまで述べている。

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サンタモニカのロケーション・トレード・ショー

サンタモニカで、4月12日から14日にかけて、世界中のフィルムコミッションが一同に会したロケーション・トレード・ショーが開催されている。

Dsc03179

世界中でロケ撮影の誘致を積極的に繰り広げている.

その様は予想していた以上で相当なものである。

世界各地の誘致の様子をみて、かつて日本全国で工場の誘致合戦を繰り広げていたことを思い出した。

日本は、この分野で諸外国とのだいぶ温度差があるようである。

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ワナーブラザーススタジオのスパイダーマン

ユニバーサルスタジオの近くにワナーブラザーススタジオがある。
ワナーブラザーススタジオを見学したが、ここにも色々なオープンセットがある。
スパイダーマンがよじ登るビルディング、ジュラシックパークのジャングル、アニーの街並みなどである。
これらはもちろん本物の建物ではない。触るとはっきり分かるのだが、映画に触ることは出来ないから、映画では本物との区別がなかなかつかない。

Dsc03069

写真はスパイダーマン1を撮影したセット。
ワナーブラザーススタジオで撮影。

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ハリウッドのパラマウントスタジオ

ハリウッドのパラマウントスタジオの中に入り、スタジオ見学をする機会に恵まれた。スタジオの中ですれ違うどのスタッフも、実に楽しそうに仕事をしている。

ウェストコーストならではの明るさや爽やかさと相俟って、まるで燦めくビーチを歩いているような感じである。

どこの国でも仕事には苦労がつきものだが、その気さくで陽気なスマイルがなぜか不思議に懐かしい。

そういえば、最近の日本では、こういった素直な笑顔をみることが、ほとんどない、かな。

Dsc03030

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ロケーション撮影の日米比較3

ロサンゼルスのダウンタウンで夜、映画のロケーション撮影の現場に出会った。

トンネルを完全に封鎖して撮影をしている。

アメリカではポリスのアルバイト(副業)が許されている。

本物のポリス達がロケーション撮影が円滑に行われるように交通整理などをしているのである。

ロケーション撮影はポリス(警察官)の所得の一部になっていて、米国の映画産業は実に裾野が広い。

ポリス達も、実に楽しそうにロケーション撮影に携わっていた。

ポリス達の笑顔をみていると,、「こういった仕組みを支えているのは、映画文化に対する米国民の深い理解があるからに相違いない。」という感じがしてくる。

Dsc03003

ロサンゼルスのダウンタウンで撮影。

いい写真が撮れた。

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東京は「ブレードランナー」

ロケ地としての東京のイメージとして、映画「ブレードランナー」を挙げる人が多い。

「ブレードランナー」を見たが、そこに描かれていたのは、異文化が混在した迷宮都市であり、人混みがどことなく恐ろしく感じられる不可思議な街であった。

また、ハイテクによって都市システムが支えられているのだが、その中に、人間のどろどろとした欲情が蠢いていて、よそ者にとっては、混迷の中に妖気がただよっていると感じなのだろう、とにもかく恐怖心を煽る一面があるようである。

Dsc00013 

(写真は神田祭。秋葉原の近くで、ハイテクと伝統が混在している。)

以前、与那国島の知り合いが東京に来たとき、東京案内をしたことがある。

その方も「東京」を本気で怖がっていた。

島では陽気で明るくおおらかな大人の男子が、子供をお化け屋敷に連れてきたように、あまりにも本気で怖がっているので、とにもかくにも、その様子が可笑しかった。

「怖い。電車はやめてホテルにタクシーで戻ります。」と、あたりを見渡し、逃げるようにタクシーに一目散に乗り込んでいった。

どうも、東京のイメージは映画「ブレードランナー」のシーンに重なるらしい。

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(写真は文京区の後楽園の近くで開催された「牛の2頭分丸焼き大会」。大都会の真ん中に焼き肉の煙が立ちこめている。確かにどこか「ブレードランナー」の印象がある。)

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「ロスト・イン・トランスレーション」のロケ地、東京

2004年のアカデミー賞で脚本賞を受賞した「ロスト・イン・トランスレーション(ソフィア・コッポラ監督)」は東京の今を外国人の視点から描いた映画である。

そして、そこに映し出された東京は主人公の心象風景を写しているためか、どこか空ろな空間であった。

また、その風景は外国人の目を通しているために、風変わりな都市として描かれている。しかし、だからといって、嫌みなほど誇張して描いている訳でもなく、

「東京を外国人が眺めると、こんな風に映るのだろう。」と素直に感じた。

それから、マザーテレサが来日されたときの、

「豊かそうに見えるこの日本で、心の飢えはないのでしょうか? 誰からも必要とされず、誰からも愛されていないという心の貧しさ。 物質的な貧しさに比べ、心の貧しさは深刻です。 心の貧しさこそ、一切れのパンの飢えよりも、 もっともっと貧しいことだと思います。 日本の皆さん、豊かさの中で、貧しさを忘れないでください」

という言葉を思い出した。

この映画の主人公の心象風景はおそらくはそんなふうであったに違いない。

さて一方、「ロスト・イン・トランスレーション」は、「東京はロケ地になりうる」ということを、世界の人々に印象づけた映画でもあった。新宿のネオン街、渋谷のスクランブル交差点、都庁前の選挙演説カーのシーンなど、東京の今が映し出されている。

ただし、東京でのロケ撮影、とりわけ渋谷のスクランブル交差点での撮影などは困難を極めたという。東京のロケ支援体制はまだこれからということだう。

ちなみに、日本の映画市場はアメリカに次いで世界で2番目に大きいので、最近のハリウッド映画も、何らかのかたちで日本を組み入れたいと考えているそうである。

「映画が街を変え、街が映画を変える」ということだろうか。

Dsc00241

都庁の展望室から眺め。

東京の都市圏は3,300万人で、世界最大

多様な文化が混在しているところが東京の魅力だと思う。

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「ロケーション撮影の日米比較2」

アメリカはハリウッドのロケーション撮影では、歩行者道路(歩道)も通行止めである。

だが、だれも文句一ついっていない。

映画に対する思い入れが違うだけではない。

映画産業を支える国の仕組みがそもそも違うということだろう。

Dsc02971

ハリウッドで撮影。歩道が片側、完全に通行止めになっていた。

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「ロケーション撮影の日米比較1」

ハリウッドでロケーション撮影の現場を偶然に見つけた。

様子が日本とは大分違っている。

自動車も交通規制をうけ、ロケーション撮影が優先である。

車の運転手からのクレームなどもないようで、撮影がスムーズに行われている。

さすがは、映画の都「ハリウッド」である。

Dsc02931

(ハリウッドで撮影)

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「硫黄島からの手紙」のロケ地

スタジオのオープンセットはどんな街にもなれるように、看板などはついていない。

すぐにどこかの街に早変わりというわけである。

どうしてもというシーンでなければ、スタジオで撮影した方がはるかに効率的である。

「硫黄島からの手紙」も「硫黄島で撮影したのは終わりの頃のシーンだけで、そのほとんどはアメリカで撮影された。」と人から聞いた。

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(写真は、ユニバーサルスタジオ。ファサードだけのセットである。)

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ハリウッドのロケ地ツアー

ハリウッドスターの豪邸巡りは有名であるが、そのほかにも、ロスアンゼルスを舞台にしたロケ地を訪ねるツアーがある。

また、スタジオツアーもユニバーサルスタジオの他、ソニーピクチャーズスタジオ、NBCスタジオ、パラマウントスタジオなど、いくつものツアーが組まれている。

それに、ハリウッドミュージアムには、マリリンモンロー、エルビスプレスリー、ビビアンリーなどが実際に着た衣装が飾ってあったり、ロッキー(シルベスタ・スターローン)のグローブなども展示されている。

チャップリンのサインなども何気なくおいてあり、その内容の濃さにハリウッド映画の厚みを感じてしまう。

最近ものだと、「硫黄島からの手紙」の衣装(軍服)もあったし、「バベル」で菊池凛子さんが着た女子高生の制服までもある。

ちなみに、靴はハルタであった。

Dsc02975

写真はハリウッドミュージアム

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ハリウッドのスタジオ立地

ハリウッドの街を小高い丘から見下ろすと、ユニバーサルスタジオ、ワナーブラザーズスタジオ、ウォルトディズニースタジオ、並びにNBCスタジオなどが所狭しと建ち並んでいる。

わざわざここから遠く離れたロケ地に大金をかけて行かなくてもいい。

スタジオで撮影できるのなら、出来るだけここで撮影してしまおうというのはごく自然な考えである。

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(写真:ユニバーサルスタジオ)

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(写真:ビルの右側の三角屋根の建築群。右の方がワナーブラザーズスタジオ、左の方がウォルトディズニースタジオである。)

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(写真:茶色のビルの左にNBCスタジオが見える。)

ところが、このハリウッドでの撮影コストが高いことなどから、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなどにスタジオを造って撮影するケースが増えているようである。

各国でロケーション撮影も含めた誘致が活発に行われていて、よい撮影環境が確保できるとなれば、撮影場所はその地でということになる。

ハリウッド側からすれば、空洞化が始まっていることになる。

アメリカの議会でも大きな問題として取り上げられているらしく、心中穏やかではないに違いない。

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「ハリウッド市の生い立ち」

映画の都、ロスアンゼルスのハリウッドにいると、ロケーション撮影ということが、映画製作の一部分に過ぎないということを否応がに実感させられる。

この都にはありとあらゆる映画産業が集積していて、その裾の広さは街のレストランにまで及んでいる。

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(写真は有名な「ハリウッドサイン」、ハリウッド&ハイランドで撮影)

なぜこの土地が、世界的な映画の一大集積地になったのか。

調べると、意外にも禁酒が関係しているようである。

ハリウッドには禁酒主義の人が多く、ハリウッド市が最初に制定した条例が酒場の営業時間を制限したらしい。

1911年、ニュージャージーの映画会社が、この条例ですっかり寂れた酒場に目をつけた。そのひなびた感じが西部劇のロケ地にぴったりだったからだという。

そして、その翌年の1912年には、ユニバーサル映画の創設者であるカール・レムリがこの土地に事務所を構えた。

つまるところ、ハリウッドはもともと映画(西部劇)のロケ地であったのである。

また、この土地が雨に降らない過ごしやすい気候であることも大きいようである。

今では、アメリカのイメージそのものの、派手でユーモラスな看板で覆い尽くされた街並みも、約120年前には家が数軒しかなく豆畑とかレモンやオレンジなどの果樹園が広がっていたのである。

土地の人に写真を見せてもらったが、確かに一面にただただ畑が広がっていた。

とにもかくにも、この土地がハリウッドと名付けられたのは1887年のことだというから、ハリウッドの街はちょうどラスベガスのように忽然と出現したといっていい。

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「派手さ」とは何か、以前からうまく説明できないのだが、ここハリウッドにくれば「派手さ」とはこういうことであると肌で実感できる。
(写真はハリウッドの中心部で撮影)

(ハリウッド2に続く)

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ハリウッド「ウォーク・オブ・フェイム」

ウォーク・オブ・フェイムの歴史は長い。

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1953年に荒れ果てたハリウッドの街を活性化しようと、街の商店主たちが企画したという。このあたりは、日本の商店街活性化の発想となにも変わらない。

1960年から設置が始まり、はじめは1550人分の星形がつくられたらしい。

現在でも1年間に20人分ぐらいずつ増えているようで、今での成長を続けている。

延べで5kmの長さになるとガイドにはある。

新しい敷石が埋め込まれるときには、有名なスターが出席してのセレモニーが行われるというから、さすがはハリウッド、まさに地域ブランドというところだろう。

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華やかなまちおこしイベントが定期的に行われているということで、いまのところ、日本ではなかなかここまでできていない。

アメリカは建国200年と歴史の浅い国であるが、「映画については、どの国よりも歴史があるのだ。」と、この星々が誇らしげに語っているような感じがした。

このあたりが、映画に対するアメリカ人の思い入れの深さと関係があるのではないか。

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新宿高層ビルを綱渡りする幻のロケ撮影

以前、新宿の超高層ビル街で超高層ビルのてっぺんどうしをロープで繋いで、そのロープをスタントマンが綱渡りするという映画の撮影が企画された。

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しかしながら、撮影の許可は下りなかった。日本は今のところ、超高層ビルの綱渡りどころか、警察の道路使用許可すらなかなかおりないようである。

一方、海外では、爆発を起こしたり、カーチェースをしたりと、スタントマンの演技も半端ではない。

東京にいると超高層ビルの綱渡りも奇想天外な発想におもえるのだが、ハリウッドにいるとそれが普通に感じてしまう。まさに、所変われば品変わるである。

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ユニバーサルスタジオのウォーターワールドで撮影。

爆発の熱気が伝わってくる。

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ハリウッド「コダックシアター」

2001年の秋にオープンしたコダックシアターは、アカデミー賞授賞式の会場として知られてる。

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このコダックシアターの中に入った。

すると、エレガントな階段が目に飛び込んできた。テレビなどでなんども見た階段である。

しかし、この階段、ただの階段ではないようだ。

まさに建物の主役を演じていて、まるで銀幕のアクターのようである。

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コカコーラの瓶(最近はあまり見かけないが)のように腰のあたりがくびれていて、ハリウッドスターの衣装がそのまま階段になったような印象である。

子供の頃(30年位前だろうか)から、何度かハリウッドの街を訪れているが、昔はチャイニーズシアターがあったぐらいで、このあたりは、荒廃し治安が悪くて危ない所という記憶しかなかったのだが、随分と変わったものである。

調べると、やはり地道な「まちおこし」があったようで、このあたりは日本と少しも変わらない。

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「ローマの休日」と「カサブランカ」をからロケ地を考える

映画による観光振興のお手本といわれている映画がある。

「ローマの休日」(ウィリアム・ワイラー監督、1953年の作品)である。

オードリー・ヘプバーンがアイス(ジェラード)を手にする「スペイン広場」、子供のようにこわごわと手を入れた「真実の口」、グロゴリー・ペックの小型スクーターで走り抜けるコロシアム、カフェ・グレコ、コロンナ宮殿、パンテオン、それからトレヴィの泉など、ローマの至る所がロケ地になっている。

映画を見ている側からすると、あたかもローマ観光をしている感じである。

調べてみると、やはり深い訳があった。

映画「ローマの休日」は、マーシャルプランによって一時的にドルが凍結されたため、ドルをローマで使ってもらうために映画が製作された一面もあるようである。

ワイラー監督は製作にあたって、ローマですべてロケ撮影をすることを主張したという。

(ロケとスタジオを組み合わせて撮影するのが一般的であった。)

その結果、「ローマの休日」が公開された後、ローマの観光客は急増した。

そして、それ以降今日まで、「ローマの休日」は、ローマの観光資源になっている。

一方、映画「カサブランカ」(マイケル・カーティス監督、1942年の作品)は、第二次大戦におけるモロッコの首都カサブランカが舞台である。

こちらの撮影は、ロケではなく、その全てがハリウッドのスタジオで行われたという。

だから現在、カサブランカに観光に行っても、映画「カサブランカ」を感じることはほとんど出来ないそうである。

それにもかかわらず、映画「カサブランカ」に惹かれて、その地を訪れる人が絶えないというから、世紀を越えた名作映画の舞台であるということは、大きな魅力であるに違いない。

備考:マーシャルプランとは

1947年から始まったアメリカの欧州復興計画。第2次世界大戦で疲弊した西欧諸国の経済復興に大いに貢献した。全欧州を対象にしていたが、反共主義を前提とした。この計画の総援助額は約139億ドルに達したといい、その多くはイギリス、フランス、オランダ、西ドイツ、そしてイタリアの5カ国に供与された。ただ一方で、その援助額の約7割がアメリカの余剰農産物などの購入にあてられアメリカの輸出が拡大したようである。そのためにドルが一時凍結した。

参考資料:山村謙一著「ヨーロッパ映画の旅」

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鈍感力のある日本~不愉快な「ワイルドスピードX3 TOKYO DRIFT」

ワイルドスピードX3 TOKYO DRIFTという映画のカーチェースシーンのロケ地はロサンゼルスである。

製作はユニバーサルで2006年9月に公開された。

映画の舞台はドリフト発祥であるとされる日本である。

また、ワイルドスピードの人気が日本で高かったことも日本を舞台とした一因だという。

見ると、渋谷のスクランブル交差点、首都高速道路などがロケ地になっている。

アメリカから見た日本のシーンは、まさに「まがい物」である。

見ていて不愉快な気分になる映画はそうそう出会えないが、「ワイルドスピードX3 TOKYO DRIFT」はまさにそういう映画であった。

DVDには特典として撮影の裏話が収録されている。

それによると、日本では公道を封鎖して撮影することは認められていないので、ロサンゼルスのダウンダウンにアメリカ仕立ての看板などをセットして道路を完全に封鎖し、そこでカーチェースを撮影したという。

それに、別途、東京で撮影しておいた映像を合成したようである。

映画には、渋谷のスクランブル交差点で、青信号を渡っている人々が少年(高校生)の運転する暴走車から逃げまどうシーンや200年しか歴史がなく、食文化が熟成されていないことから、毎日のように紙で出来た粗末な容器でハンバーグばかり食べているアメリカから来た少年(高校生)の日本食に対する侮蔑的な発言など、不愉快な表現は枚挙にいとまがない。

公序良俗に反する映画とはこういう映画ではないか。

ちなみに、「SAYURI」は中国では撮影禁止となっている。中国人であるチャン・ツィーが日本の芸者を演じているからだそうである。

多くの国で、映画の表現に対して激しい抗議運動などが繰り広げられているのだが、日本ではほとんどみかけない。

日本人は、日本を愚弄したような映画に対してもなぜか鈍感である。

「鈍感力」があることがよいのかどうか、分からないが、ただ日本が誤解される可能性のある表現に対してはもう少しはっきりと主張をするべきではないだろうか。

映画の力をあなどってはいけない。まさに、鈍感力のある日本という感じである。

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ハリウッドのユニバーサルスタジオで撮影した、まさに「紛い物」の日本の看板の数々。

おかしな日本がここにある。

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