心と体

映画「最高の人生の見つけ方(The Bucket List)」、レーストラックはカリフィルニアスピードウェイ、スカイダイビングはカリフォルニアのペレスなど。

最高の人生の見つけ方 DVD 最高の人生の見つけ方

販売元:ワーナー・ホーム・ビデオ
発売日:2008/09/25
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映画「最高の人生の見つけ方(The Bucket List)」 (ロブ・ライナー監督)

出演は、ジャック・ニコルソン、モーガン・フリーマン、ショーン・ヘイズ、ロブ・モロー、ビバリー・トッドほか。

脚本はジャスティン・ザッカム。

生と死、宗教、信仰、信念などがからんだシリアス映画だが、ユーモアがあり、笑いと涙と感動が絶妙なバランスで散りばめられている作品。

60を過ぎた大富豪と自動車修理工が病室で出会う。

大富豪はこれまでほとんど全てを仕事にそそいぎ、お金儲け、仕事には成功。だが4度も離婚し、ただ一人の娘とも絶縁となり、闘争心がむき出しの性格ゆえにお金はあっても孤独の身。

一方の自動車修理工は、自分のやりたい夢をあとまわしにして家族を養うために働いてきた。おだやかで物静か、どこか宗教家のよう。

ただ、二人には共通点がある。自分の人生が余命6ヶ月の宣告をうけていること。それから、何が自分にとって大切かを考えるまとまった時間がこれまで、なかなかもてなかったこと。

で、(つきなみだが)、人生に後悔はつきものだ。

どうしてあんな事をしてしまったのだろうという後悔と、なぜやらなかったのだろうという後悔。(「男はつらいよ 夕焼け小焼け」に似たセリフがある。)

一説によると、何かをやった後悔よりも、やらなかった後悔のほうが大きいともいわれる。

後悔先に立たず。

どっちにしても、結局のところ、その時その時、自分がおかれた状況の中で、その歳なりの自分の判断で取捨選択をしていていくしかなく、未来にそれがどういう結果になってしまうのか、わからないもの。

でも、その結果を受け入れなければならない。

そして、それを自分自身で心の底から受け入れるには、心の奥に封印していた心の傷など、自分自身の深層心理にある事どもと向き合って、そこに気付かなければならず、そのためには、自分に素直にならなければならない。

いずれにしても、余命宣告を受け、「ありがとう」と感謝の気持ちで人生を締めくくるためには、家族や友人との関係ほど大切なものはないはずで、それがこの映画のテーマになっている。

映画の舞台は、ロサンゼルスの他、タージマハル、アフリカの野生の楽園セレンゲティ、フランスの最高級レストラン、怪しげなタトゥーショップなど。

ロケ地は、

アメリカはカリフォルニア州(California) の

カリフィルニアスピードウェイ(California Speedway)

ビバリーヒルズ(Beverly Hills)にある市民ホール(City Hall)

ロサンゼルスのホワイトマン空港(Whiteman Airport)

ペレスにあるJim Wallace Sky Diving School (スカイダイビングのシーン)

ペレス(Perris)(スカイダイビングのシーン)

フランスは

エズ村(Eze Village) (外観)

ヴィルフランシュ(Villefranche) (外観)など。

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庄内地方の風土で彩られた映画「おくりびと」、山形県は酒田市、鶴岡市、上山市など。

「おくりびと」オリジナルサウンドトラック Music 「おくりびと」オリジナルサウンドトラック

アーティスト:久石譲
販売元:UNIVERSAL SIGMA(P)(M)
発売日:2008/09/10
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映画「おくりびと」(滝田洋二郎監督)

出演は、本木雅弘、山崎努、余貴美子、広末涼子、吉行和子、笹野高史、白井小百合ほか。

脚本は小山薫堂。音楽は久石譲。
プロデューサーは中沢敏明、渡井敏久。   

亡くなった人を慈しみながら厳かに弔うことができるのが人間であり、それがテーマだからこの映画は世界的な普遍性をもっている。

それでいながら、感情を気遣い、立場をわきまえ、静かで清楚で洗練された所作の納棺師は、お茶やお花のような日本文化が香ってもいる。

食事のシーンに「生」が凝縮されてもいる。

調べると、「インドの旅とある本を通して納棺の世界を知った」本木雅弘氏の発案だという。

滝田洋二郎監督の”笑って泣いて感動させ、見た後は考えさせて、心に残す”、そのさじ加減が絶妙だ。

ロケ地は山形県の酒田市、鶴岡市、上山市など。庄内地方の風土が映画にしっくりとはまっている。

ロケハンでは、“やがて滅びゆくもの”をテーマに探し回ったようで、その結果、銭湯や廃屋などでロケが行われている。

ただし、本木雅弘の実家やNKエージェントの屋内シーンは日活撮影所のセット。(スタジオ撮影)

庄内地方の冬景色は2007年冬(クランクイン前)に撮影され、クランクインは2007年の春。庄内地方でのロケ撮影は約40日とのこと。

(スタジオ撮影などを含めると撮影日数は3ヶ月弱)

ロケ地をスポットでみると(映画パンフレットを参照した。詳しくはパンフレットで)

・銭湯は鶴岡市本町の「鶴乃湯」

・NKエージェントの外観は酒田市日吉町の旧割烹「小幡」

・オーケストラのコンサート会場は酒田市の「希望ホール」

・本木雅弘がチェロを弾く河川敷は遊佐町月光川の河川敷。

・広末涼子が電車を待つホームは庄内町にある「余目駅」など。

それから、お葬式が行われた旧家は鶴岡市大網、納棺の手引き撮影シーンは酒田市日吉町、本木・広末夫婦の自宅(外観)は上山市二日町でそれぞれロケ撮影が行われているようだ。

撮影協力は、酒田ロケーションボックスほか。

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カナダのブリティシュコロンビア州で映画化、ロケ撮影された「死ぬまでにしたい10のこと」

死ぬまでにしたい10のこと DVD 死ぬまでにしたい10のこと

販売元:松竹ホームビデオ
発売日:2008/06/27
Amazon.co.jpで詳細を確認する

映画「死ぬまでにしたい10のこと(My life without me)」(イザベル・コヘット監督)

出演は、サラ・ポーリー、マーク・ラファロ、スコット・スピードマン、レオノール・ワトリング、 デボラ・ハリーほか。

カナダとスペイン(サイト)の合作映画。

「この世の中に絶対ということは無い。」とよくいわれるが、現実を見ると絶対ということはある。

人はいつか、誰もが必ず死ぬ。

これは絶対。確かな現実だ。

だからかどうか、映画の中、主人公は自分(ME)のことを「あなた、あなたたち(YOU)」といっている。(字幕では「YOU」を「私」と意訳しているが。)

こんなふうに、この映画のテーマは、誰もが自然に、自分と置き換えて考えてしまうもの。

それもあってか、映画の関連サイトには数多くの感想が書き込まれている。

死についていえば、どこかでは「YOU=ME」、運命は一緒なのだ。

この映画の場合、「死ぬまでにしたい10のこと」は、あくまでも、家族のこと、自分のこと、言い換えれば私的なこと。

(○娘たちに毎日「愛してる」と言う。○娘たちの気に入る新しいママを見つける。 ○娘たちが18歳になるまで毎年贈る誕生日のメッセージを録音する。 ○家族でビーチに行く。○好きなだけお酒とタバコを楽しむ。○思っていることを話す。○夫以外の人とつきあってみる。 ○誰かが私と恋に落ちるよう誘惑する。○刑務所にいるパパに会いに行く。 ○爪とヘアスタイルを変える。)

まだ23歳なのに、「自分がこの世からいなくなった後のこの世の様子」をちゃんと想像できている。また、夫以外の人とつきあうことで、自分の死後、夫の自由を自ら認める心を養っている。(これには、色々な解釈があると思うが。)

そして、Filmed on Location in British Colubia,Canada。

映画化し、ロケ撮影されたのは、カナダのブリティシュコロンビア州(British Columbia)。

エンドロールにSpecial Thands to とあり、

サリー(City of Surrey)、ノースパンクーバー(City of North Vancouver)、

バンクーバー(City of Vancouver)、コキットラム(City of Coquitlam)

バーナビィー(City of Burnaby)、

ニューウエストミンスター(City of New Westminster)はウエストミンスター埠頭(Westminster Quay)など。

それから、Lion's Gate Studiosなどが並んでいる。

バーナビィ(Burnaby)にある大学はSimon Fraser University,

ロケ地の写真付きのサイトもある。

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映画「それでも生きる子供たちへ」、サンパウロ、ニューヨークのブルックリン、中国など。

それでも生きる子供たちへ DVD それでも生きる子供たちへ

販売元:ギャガ・コミュニケーションズ
発売日:2008/02/01
Amazon.co.jpで詳細を確認する

映画「それでも生きる子供たちへ

オニムバス形式の映画。

どれも、子供の目線にたった作品で、映画を見ていると、心の奥に仕舞い込んでいた子供の頃の感覚がよみがえってくる。

そういえば、子供の頃、案外と大人と同じような感覚をもって暮らしていた。

子供らしさを感じるのは大人であって、子供は大人と同じようなプライドをもって気高く暮らしているのだ。

そして、子供達も大人達と同様、世界の社会・経済の仕組みと繋がっているのだが、子供達はそれを大人達ほど意識することはない。

子供達の行動範囲は狭く、ある限られた地域で、そこに暮らす身近な人々に囲まれ、自らに与えられた環境の中で必死に生きている。

ただ、この映画の場合、子供達がおかれた環境は、まさに本物の地獄のようである。

しかし、そのような過酷な環境の中でも、子供達は、ひたむきに今日を生きぬいている。

豊かな想像力で夢を見ている。遊んでいる。

子供たちは、自ら勇気を奮い立たせて、生きる力を見つけ出している。

相対的に立場は弱くても、絶対的にどこかでちゃんとすべてを見透かしている。

それらが自然に備わっているから不思議だ。

短編は7つ。

一つめは、マシンガンを持つ少年兵の「タンザ」(メディ・カレフ監督)はルワンダが舞台。

二つめは、窃盗団の家に生まれた子供の逃げ場は少年院の「ブルー・ジプシー」(エミール・クストリッツァ監督)

三つめは、エイズ・ベイビーとして生まれてきた「アメリカのイエスの子ら」(スパイク・リー監督)の舞台はニューヨークのブルックリン。(ロケ地もブルックリン)

四つめは、廃品を拾ってサンパウロの貧民街(ファベーラ)で生活する兄と妹の「ブルーとジョアン」(カティア・ルンド監督)。そのラストシーンは、サンパウロの風景。貧民街の後ろに近代的な高層ビル群が映っているのが印象的。

五つめは、フォトジャーナリストのジョナサンと戦火の中で遊ぶ子供達の「ジョナサン」(ジョーダン・スコット、リドリー・スコット監督)

六つめは、移動遊園地を運営する窃盗団と渡り合う「チロ」(ステファノ・ヴィネルッソ監督)

七つめは、路上で暮らす孤児と裕福だが不仲の両親がいる少女の物語で「桑桑(ソンソン)と子猫(シャオマオ)」(ジョン・ウー監督)。ジョン・ウー監督は、「我々は世界の子供たちを救う話をしているが、本当は子供たちは我々を救っているのだ。彼らの強さと愛が世界を変えていくだろう」(プロダクションノートより抜粋)と話している。ロケ地は中国。

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映画「象の背中」、箱根彫刻の森美術館、パシフィック・ホスピタル、リストランチ国立文流、鉄板料理ひがしやま他。

象の背中 スタンダード・エディション DVD 象の背中 スタンダード・エディション

販売元:ポニーキャニオン
発売日:2008/03/19
Amazon.co.jpで詳細を確認する

映画「象の背中」(井坂聡監督)

出演は、役所広司、今井美樹、手塚理美、笹野高史、伊武雅刀、岸部一徳、塩谷瞬、南沢奈央、井川遥、高橋克実、白井晃、小市慢太郎、益岡徹、久遠さやか、小山町のみなさん、東京エキストラノート他。

役所広司さんの卓越した演技が印象的な作品。

「象の背中」製作委員会は、産経新聞社、松竹、テレビ朝日、メーテレ、九州朝日放送、北海道テレビ、ジェネオンエンタテインメント、ポニーキャニオン、電通、扶桑社、USEN、デスティニー。

原作は秋元康、脚本は遠藤察男、音楽は千住明、主題歌はケミストリーの「最期の川」。

どこかテレビドラマ風でもあり、ワンカットも長くてセリフが多い。

癌で余命半年、とてもシリアスなテーマなのだが、ちょっと非現実的で、あくまでも架空の物語。

(実在する癌患者とその家族の感覚とはほど遠い。肺ガンになったら”旨くない”はずのタバコを旨そうに吹かしていることなど。)

でも、こういう人いるかもしれない、こういう事もあるのだろう、と思って見られるのは映画のよいところ。

また、主人公の生きる世界は、まさに資本主義。

資本主義は一般的に、その根っこのところで、人間の欲望を肯定することと深くつながっているといわれている。

太陽が降り注ぐ海辺で明るく楽しく、軽やかに生きて、死もさらっと受け入れる。クリスタルのような透明感、どこか虚ろな輝き。

とにもかくにも、主人公は幸せいっぱい。

癌になっても、欲望のまま生きて、幸せそう。だが、それは軽さと隣り合わせだ。

一方、見方を変えると明るくしていることが見えざる掟のように思えてくる。

こういう掟に縛られたナルシスト的な幸せを傍観すると、黒澤明監督の「生きる」が思い浮かんできて、それと比べ、「もっと深い苦しみの中にこそ、ほんものの希望が宿るのでは。」などと感じてしまう。

またこの映画、「このシーンは泣かせようといている」など、製作者側の意向が見え隠れすることも加わってか、なかなか感情移入が起こらない。

ある意味で、異文化を伝える外国映画のよう。

ロケ地は、箱根の彫刻の森美術館、横須賀市は野比の海岸にあるパシフィック・ホスピタル、国立市のリストランチ国立文流、相模原市東橋本の鉄板料理ひがしやまほか。

撮影協力は、(財)彫刻の森美術館、The Henry Moore Foundation、サンケイビル、富士ソフト(株)、パシフィック・ホスピタル、オフィス設計、古葉屋酒店、埼玉医科大学国際医療センター、横浜市立みなと赤十字病院、そば茶屋すがも、小田急電鉄(株)、studioピア、カラオケゆー坊青山店、リストランチ国立文流(手塚直美さんのシーン)、鉄板料理ひがしやま(高野高史さんのシーン)、日本航空高等学校、銀座みかわや、食事どころふく娘、相模原市立内山中学校、小山町立小山中学校、高橋写真館、小山町フィルムコミッション富士の国やまなしフィルムコミッション、小山町観光協会、相模原フィルムコミッション、小山町生涯学習課、横浜フィルムコミッション、(社)千葉県看護協会、千葉県フィルムコミッション、花の谷クリニック、大網白里町、ブルーウィンズチアリーディングスクール、ピースハウス病院(ホスピス)ほか。

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キュートな映画「JUNO」、ロケ地はカナダのブリティシュ・コロンビア州。

JUNO/ジュノ Music JUNO/ジュノ

アーティスト:サントラ,ベル・アンド・セバスチャン,モット・ザ・フープル,キミヤ・ドーソン,キャット・パワー,ヴェルヴェット・アンダーグラウンド,モルディ・ピーチズ,アンツィー・パンツ,マイケル・セラ,バリー・ルイ・ポリサー,ザ・キンクス
販売元:Warner Music Japan =music=
発売日:2008/04/23
Amazon.co.jpで詳細を確認する

映画「JUNO」(ジェイソン・ライトマン監督)

脚本は、ディアブロ・コディ(アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞)

出演は、エレン・ペイジ、マイケル・セラ、ジェニファー・ガーナー、ジェイソン・ベイトマンなど。

当初は単館規模(7館)で公開され、その1ヶ月後には全米で2000館規模に拡大。

興行収入も全米で2位となった作品。

第80回アカデミー賞で主要4部門にノミネート(作品・主演女優・監督・脚本)され、最優秀脚本賞を受賞。

日本でも、すでに、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2008で観客賞を受賞。

爽やかな空気がテーンエイジャーらしい。

スラングをさらっと使うユーモア。

深刻にならずクール。

子供から大人へ、ハンバーガーフォン(ハンバーガーの電話機)が似合う愛らしさ。

自分らしく生き素直でキュート。

映像も音楽もお洒落な作品。(サウンドトラックは全米アルバムチャートで1位に)

ロケ地は、カナダ(Canada)のブリティシュ・コロンビア州(British Columbia)。

バーナビー市(Burnaby)のハンナメディカルクリニック(Hanna Medical Clinic)。

バンクーバー市(Vancouver)のエリックハンバーセカンダリスクール(Eric Hamber Secondary School)。

コキットラム市(Coquitlam)近郊のポートコキットラム(Port Coquitlam)

コキットラム市(Coquitlam)のコキットラムセントレモール(Coquitlam Centre Mall)

アメリカの国境に近い、ホワイトロック(White Rock)など。

スタジオは、カナダのブリティシュ・コロンビア州、バンクーバー(Vancouver)にあるブリッジスタジオ(The Bridge Studios

日本でも、「BEAMS」の日本公開記念Tシャツなどのタイアップ企画があり、ヒットの予感。


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映画「ワンダフルライフ」、ロケセットは東京の勝ちどきにあった「中央水産研究所」

ワンダフルライフ DVD ワンダフルライフ

販売元:バンダイビジュアル
発売日:2003/03/28
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映画「ワンダフルライフ」(監督・脚本・編集は是枝裕和)

出演は、香川京子、ARATA、小田エリカ、寺島進、内藤剛志、谷啓、伊勢谷友介、由利徹、吉野紗香 、阿部サダヲ 、木村多江、一般の方々ほか。

ゼネラルプロデューサーは重延浩、プロデューサーは佐藤志保、秋枝正幸。

西川美和監督も当時、演出助手としても参加している。

この映画は、むろんフィクションである。

だが、ドキュメンタリーともいえるシーン(一般の方々が、実際に大切な思い出を話していたりする)があり、ドキュメンタリーとファンタジーを合わせたような作品。

「あなたにとって一番大切な思い出をひとつ選ぶ」というストーリーは、海外でも受け入れられ、全米でも約200館で公開されている。(海外での題名(英語)は「After Life」)。また、ハリウッドのメジャー(20世紀FOX)でリメイクによる製作が決まっている。

サン・セバスチャン映画祭で国際映画批評家連盟賞、トリノ映画祭で最優秀脚本賞、ナント三大陸映画祭でグランプリ、ブエノスアイレス映画祭でもグランプリと最優秀脚本賞を受賞。

ロケ地は、こちらのブログなどによると

東京都中央区勝ちどきにあった中央水産研究所。(現在は取り壊して、もう無い)

中央水産研究所の写真は、こちら(近代建築のブログ)にある。

撮影協力は、映像サービス、オノライト研究所、放映産業、アオイスタジオ、日活撮影所など。

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映画「セックスと嘘とビデオテープ」、ルイジアナ州はバトンルージュ

セックスと嘘とビデオテープ DVD セックスと嘘とビデオテープ

販売元:20世紀フォックスホームエンターテイメントジャパン
発売日:2007/07/27
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映画「セックスと嘘とビデオテープ」(監督・脚本はスティーブン・ソダーバーグ)

出演は、ジェームズ・スペイダー、アンディ・マクダウェル、ピーター・ギャラガー、ローラ・サン・ジャコモ他。

インディペンデント・スピリット賞(「フィルム・インディペンデント」が主催)で作品賞などを受賞している有名なインディペンデント映画。

セックスと嘘、個人的で内面の難しいテーマを扱った作品。

人によって様々な解釈が出来ると思うが、国境や文化を超えて理解できる本質的なものが映画の中に隠されている。

1989年カンヌ国際映画祭でもグランプリを受賞。

ロケ地は、アメリカのルイジアナ州はバトンルージュ(Baton Rouge)。

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映画「ユリイカ」、撮影協力は西鉄バス、NKハウジングほか。

EUREKA ユリイカ DVD EUREKA ユリイカ

販売元:ジェネオン エンタテインメント
発売日:2008/02/27
Amazon.co.jpで詳細を確認する

映画「ユリイカ(EUREKA)」(脚本・編集・音楽・監督は青山真治)

出演は、役所広司、宮崎あおい、宮崎将、斉藤陽一郎、利重剛、真行寺君枝、尾野真千子、国生さゆり、光石研ほか。

プロデューサーは、仙頭武則。

製作は、電通、イマジカ、サンセントシネマワークス、東京テアトル。

ユリイカ(EUREKA)は、ギリシャ語で「発見」の意。(I have found it.)

2000年の第53回カンヌ国際映画祭で、国際批評家連盟賞とエキュメニック賞を受賞。

その他にも、ベルギー国立フィルムアーカイブのグランプリ(2000年)、第14回シンガポール国際映画祭で最優秀アジア映画賞(2001年)を受賞。

217分(3時間37分)という非常に長い作品だが、長いようで短く、短いようで長い。

映画を包み込む社会はぼんやりと非現実的で、いわゆる社会派と呼べる映画ではない。

だが、ちょうど、大晦日の”年越し蕎麦”のように、人生への思いがぎゅっと詰まっている感じ。

画面の色は、色味のある白黒。

キャメラマンの田村正毅がその色調を、「クロマテックB&W」と名付けている。

(モノクロネガで撮影し、カラーポジにプリントすると、この映画のような独特のセピア風の色調になる。)

また、しゃべらない映画で、言葉のない映画。兄妹は自閉と失語に陥っている。

この映画の画面には、それを見る者の想像をかき立てる何かが散りばめられていて、画面に制作者の強い意志を感じながらも、一方で、押しつけがましい感じはあまりしない。

あくまでも、判断は見る側にゆだねられているようだ。

予告編のキャッチフレーズ、宣伝タイトルには、「癒しと再生の一大叙事詩」とあり、そういう見方もあるのかもしれない。

だが、どちらかというと、「癒し」とは対極にある、ピンと張った糸のような緊張感が終始漲っている。

主人公はひどい咳で、それでも病院に行かない。

言葉を失って、ただコツンコツンと壁を叩くだけの壁を介した動物的なコミュニケーション。

今にも消えかかりそうなロウソクの炎のような希望の灯火は、極限まで追いつめられたことのある者にしかわからないもの。

主なロケ地は北九州。

撮影協力は、

西鉄、NKハウジング、九州ジャスコ、FUJITA、博多東急ホテル、国富 海の中道海浜公園、JR九州、阿蘇神社、IDO、さとう葬祭、毎日新聞九州印刷センター、トライワークス、九州ビジュアルアーツ、原口組、ジャパレンAVIS、久保組、プランニング秀功社、日本ポラロイド、甘木シティホテル、はくすいの宿、かねも、村田屋旅館、七福旅館、阿蘇高森ゴル倶楽部、やきとり権兵衛。

協力は、関西ロケーションサービス、マリンポストほか。

エンドロールには、海外とあり、インターナショナルコーディネーター、パブリックリレーションズの担当者、フランスのコンサルタント、さらにはワールドセールスの担当者の名前がある。

それもあってか、海外の出品映画祭に多数出品。

カンヌ、ミッドナイト・サン、ミュンヘン、エルサレム、メルンボルン、トロント、ニューヨーク、プサン、モントリーオール、ウィーン、サンパウロ、テサロニキ、ロッテルダム、ブエノスアイレス、シンガポール、モスクワ、エジンバラ、ヘルシンキ、ルブリャナと数多くの映画祭で上映されている。

ちなみに、この映画の撮影後、本当に西鉄バスでバスジャック事件があったというから、なんとも不可思議な映画だ。

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映画「メゾン・ド・ヒミコ」、ロケ地は静岡県御前崎市のウェルカムティー、御前崎グランドホテルのクラブ龍宮など。

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映画「メゾン・ド・ヒミコ」(犬童一心監督)

出演は、オダギリジョー、柴咲コウ、田中泯、西島秀俊ほか。

プロデューサーは、久保田修、小川真司。

脚本は、渡辺あや。

音楽は、細野晴臣。

ゲイの老人ホームが映画の舞台。(久保田プロデューサーのコメントによれば、そういう施設がフィリピンに実在するらしい。)

柴咲コウの「触りたくなるとこ、ないんでしょ。」、オダギリジョーの「羨ましかったよ。」という意のセリフに、食欲、性欲、睡眠欲など、人の欲求というモノは、本人の力を超えたところで生み出されているのだ、ということを改めて認識させられる。

この映画の目線は、雲の上から人間の生き様を俯瞰的に見ているようなところがあり、それゆえに、人間の肉欲と愛の境目が、透けて見えてくる作品。

映画の舞台(ゲイの老人ホーム)は、静岡県御前崎市のウェルカムティーというレストラン。

(ロケハンでは関東近県をくまなく探し回ったようで、ようやく見つけた施設。平成19年10月30日に閉店。もともと閉店する予定だった。)

ヒミコの部屋は東映スタジオ(東京都の練馬区大泉)につくったセット。

クラブのシーンは、御前崎グランドホテルクラブ龍宮

(実際は、映画のような催しをしているクラブではない。)

黄色い文字のエンドロールの撮影協力には、、

御前崎市、相良町(現:牧ノ原市)、Cafe Welcome Tea、フィルムコミッション静岡シーサイト、グランデ、静岡オリエンタル自動車、Artemis、さつき自動車、ペンション リリカル、海の家FUJIYA、民宿岬、民宿美宇良、若竹荘、しずてつジャストライン、御前崎グランドホテルほか。

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映画ロケは祭り・イベント、徳島の阿波おどりと映画「眉山」

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販売元:東宝
発売日:2007/11/23
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映画「眉山」(犬童一心監督)

出演は、松嶋菜々子、大沢たかお、宮本信子、夏八木勲、徳島の皆さん他。

原作は、さだまさし「眉山」。

母と娘の絆が描かれているが、生き別れた父と娘、父親役の夏八木勲さんが難しい役を演じきっていてすばらしい。

眉山製作委員会は、東宝、フジテレビジョン、幻冬舎、博報堂DYメディアパートナーズ、関西テレビ放送、PPM、キアロスターロ。

大手映画会社による徳島が舞台の映画「眉山」。

徳島市は、映画「眉山」支援委員会を立ち上げ、多岐にわたってこの映画を支援している。(エンドクレジットは特別協力。映画「眉山」支援委員会は、1)企画・イベント部会、2)ロケ支援部会、3)PR部会3つの専門部会がある。映画支援に要する資金調達、映画上映に合わせたイベント、阿波おどりの再現、ロケ地マップの作成など様々な支援をしている。)

また、徳島でのロケ撮影は、8月12日から9月25日まで、約一ヶ月半にも及んでいる。(地元のエキストラは延べ17,016人で、スタッフ支援を加えると約30,000人にもなる。)

特に、阿波踊りのシーンはドキュメンタリー映画といってもいいほど。(8月12日から始まった実際の阿波踊りが撮影されている。)

ちなみに、阿波踊りのシーンにエキストラとして参加した人数は5日間で延べ14,200人だという。

そして、クライマックスの阿波踊りシーン。

踊りの再現のために、収容人数3,200人の南内町演舞場に33の有名連も参加している。

まさに、ロケ撮影が祭り・イベントそのものだ。

エンドクレジット。

ロケーション協力は、阿波おどり振興協会、徳島県阿波踊り協会、阿波スズキ販売、海上自衛隊徳島教育航空群、春日神社、四国機器、新町川を守る会、白うめ幼稚園、東横イン品川駅高輪口、徳島空港、徳島県阿波踊り保存協会、徳島県自治研修センター、徳島県立阿波十郎兵衛屋敷、徳島県立文化の森総合公園、徳島市消防局、徳島赤十字病院、徳島大学医学部、徳島大学工学部、徳島大学病院、徳島電設工業、中洲総合水産市場、鳴門教育大学、眉山ロープウェイ、吉野川市他。

協力は、徳島市、徳島県、徳島市観光協会、阿波銀行、徳島銀行、徳島新聞社、四国放送、徳島県観光協会、徳島市交通局、徳島市日本観光旅館連盟、徳島東警察署、日本ケーブルテレビ連盟四国支部、ホテルクレメント徳島、ホテルサンシャイン徳島、徳島市経済部観光課、徳島県ロケーションサービス

また、浅草おかみさん会、都立広尾病院小児科、南越谷阿波踊り振興会、それからJALなど。

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映画「ショーシャンクの空に」のロケ地、ラストシーンの美しい海岸は米領バージン群島のセントクロイ島、刑務所はオハイオ州マンスフィールド教護院など。

ショーシャンクの空に DVD ショーシャンクの空に

販売元:ワーナー・ホーム・ビデオ
発売日:2007/12/07
Amazon.co.jpで詳細を確認する

映画「ショーシャンクの空に」(フランク・ダラボン監督)

出演は、ティム・ロビンス、モーガン・フリーマン、ウィリアム・サドラー、 ボブ・ガントンほか。

「不運は誰かの頭上に舞い降りる。今回は私だった。油断していたせいかな。不運がこれほど恐ろしいとは。」という主人公の言葉が残る。

しかし、主人公はそれでも「希望」を捨てなかった。

この映画を見て、ジョンレノンの

「生きていれば希望がある。」という言葉と、

日野原重明さんの著書「生きかた上手」に

「希望は願望とは違って、あまり多くを望まない。身のほどを知った上で望むのが希望であり、無いものを無理にでも手に入れようとするのが願望。どんなに小さな希望も幸せをあたえてくれる。身のほどを知ることは希望を手にする第一歩である。」

といった趣旨のことが記されていたことを思いだした。

映画の舞台は、メイン州ポートランドのショーシャンク州立刑務所(刑務所)やメキシコのジワタネホ(Zihuatanejo:記憶のない海「太平洋」に接した町)

名作なので、応援サイト(こちらなど)やブログで感想などが綴られている。(こちらなど)

ロケ地は、下記の通り。

オハイオ州

マンスフィールドの教護院(Mansfield Reformatory
(刑務所。刑務所長のオフィスのロケ地。.ほとんどのシーンがここで撮影された。)

Ashland(銀行とバス停)

Butler (牧草地のあるバクストン(Buxton)のシーン。友人レッド(Red)がバスに乗るシーン。)

Malabar Farm State Park - 4050 Bromfield Road, Lucas
(小屋、木と岩の壁)

(こちらのブログMalabar Farm State Parkが紹介されている。)

Upper Sandusky
(法廷)

アリゾナ州
Yuma

そして、ラストシーンの美しい海岸は、

アメリカ領バージン群島(U.S. Virgin Islands)のセントクロイ島(St.Croix

この島に、いつか行ってみたい。

Dsc00206

写真は、記憶のない海「太平洋」で撮影。

ザトウクジラが小さく写っている。

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ジョンレノン、映画「PEACE BED」(The U.S. vs. John Lennon)、ヒルトン・アムステルダム・ホテルなど。

映画「PEACE BED 」(The U.S. vs. John Lennon)(監督はDavid Leaf と John Scheinfeld)

書籍「ジョン・レノンの真実―FBI監視記録DE‐4~HQ‐33」に掲載されていたとおり。

ベトナム戦争の時代、ニクソン政権とFBIがジョンレノンを要注意人物として監視や盗聴をしきた事実を映像で見ることができる。

映画の内容は邦訳より、「The U.S. vs. John Lennon 」という感じ。

THE U.S. vs JOHN LENNON DVD THE U.S. vs JOHN LENNON

販売元:LIONS GATE
発売日:2007/02/13
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有名なBED INアムステルダムのヒルトンホテル

この映画を見て、9.11の後、「イマジン」が放送自粛となったことを思いだした。

それから、2007年10月9日、アイスランドのテイキャビクにイマジン・ピース・タワーができた。

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映画「バタアシ金魚」、ロケ撮影は千葉都市モノレールなど。

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販売元:ハピネット・ピクチャーズ
発売日:2004/02/26
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映画「バタアシ金魚」(松岡錠司監督)
出演は高岡早紀、筒井道隆、東幹久、佐藤オリエ、浅野忠信ほか。
原作は望月峯太郎の漫画。
プロデューサーは梅川治男。
青春コメディ映画。
ストーカーのような映画で、これはコメディなんだ、マンガなんだと言い聞かせながら見ないと、よくわからないかもしれない。
1990年の作品で当時はストーカーという言葉がまだ一般化していなかったのだろう。
この映画の10年後、2000年に「ストーカー行為等の規制等に関する法律」が施行された。
ロケ地は
千葉県立市原緑高校

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映画「午後の遺言状」のロケ協力、、茅野市、寺泊町、アートランドホテル蓼科、白樺高原、湖南郵便局など

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販売元:パイオニアLDC
発売日:2001/10/10
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映画「午後の遺言状」(新藤兼人監督)

1995年の作品。

日本アカデミー賞の最優秀作品賞を受賞し、キネマ旬報ベストテンの日本映画部門第1位となった作品。

その他にも、毎日映画コンクール、日刊スポーツ映画大賞、ブルーリボン賞、報知映画賞などを受賞。

作品賞のみならず、監督賞、脚本賞、主演女優賞、助演女優賞などを受賞している。

出演は、杉村春子、乙羽信子、朝霧鏡子、 倍賞美津子、観世栄夫ほか。

プロデューサーは、溝上潔、井端康夫。

あらすじは、様々な事件に巻き込まれ、いかにもフィクションだが、それが現実に思えてくるから不思議だ。

生と死や老いなどを見つめる穏やかで深い映画だが、それでいて社会をシニカルに描いている。

(招待された警察の表彰式、その金一封がなんと1万円なのは、いかにもありがち。)

すぐれた映画のシナリオとはこういうものかと思った。

「足入れ婚」というのを聞いたことがあったが、映画では娘の「足入れ式」のシーンがある。

それが実際はどんなものだか、本当に映画のようなものだったのか、民俗学の専門家に聞いてみたい。

ラストシーンも印象的で、観客に色々と考える余地を残している。

こういう映画を見ると、映画はいいなと思う。

撮影協力は、

アートランドホテル蓼科

茅野市、茅野市商工会議所

富士見太鼓保存会

諏訪市の湖南郵便局

十五夜相撲保存会

白樺高原観光協会

八王子ゲートボール協会

寺泊町(現在は長岡市)、寺泊観光協会、寺泊マリンクラブなど。

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オーストラリアの海が美しい映画「ACRI」、イルカとの異種間コミュニケーションのこと

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映画「ACRI」(石井竜也監督)

脚本は岩井俊二、プロデューサーは河井真也。

出演は、江口洋介、浅野忠信、吉野公佳、ロン・グラハム、藤竜也ほか。

オーストラリアの海が舞台となっている。

ロケ地もオーストラリア。

queenland,

South west rocks

スタジオもオーストラリアで

Warner Roadshow Studios gols coast australia

海が好きな人、ダイバーにはおすすめの映画。

私はダイバーなので、海を見ているだけでも楽しい。

この映画を見て、ダイビングを始めた頃のことを思いだした。

海の中の無重力状態。

その心地よさに、「ひょっとしたら生まれる前に羊水(胎児を保護している)中で育ったことを、今でも体が覚えているのではないか。」と思ったことがある。

「羊水の中で人間は進化の過程を経るが、そのことは人間が一時期、水性哺乳類であるということ。」だと以前ある専門家から聞いた。

また、1999年に素潜りで世界的に有名なジャック・マイヨールと与那国島でお会いし、一緒にお食事などしたことがあるが、彼はイルカから素潜りを習ったことで知られている。

イルカと人間の異種間コミュニケーション。

人間の可能性を限りなく感じる。

人魚がでてくるこの映画。

私にとっては、現実的なファンタジー。

Dsc04003

写真は、渡嘉敷島でダイビングをしたとき撮影。

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愛知県豊橋市の地域映画「1リットルの涙」と障害者自立支援法

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映画「1リットルの涙」(岡村力監督)

出演は、大西麻恵、かとうかずこ、鳥居かほり、 松金よね子、芦川よしみ他。

大西麻恵さんの演技が光っている。

映画の原作は、愛知県豊橋市で起こった実話。

豊橋在住の普通の女子学生だった木藤亜也さんは、脊椎小脳変性症という難病にかかってしまうが、その後も力強く生きていく。

映画のエンドロールには、「映画における障害者への対応は、その頃(原作は1986年に発刊)のものであり、現在はより改善されているとおもわれる。」という解説がある。

だが、障害者自立支援法の問題点が顕在化する今日、はたして改善されているのかは疑問だ。

映画のロケ撮影は、豊橋市を中心とする中京圏で行われている。

地域(スタジオ)と制作側(制作スタッフ)が一つになり、豊橋市の後押しがなかったロケ撮影は、一つとしてないという。(プロデューサーの山本文之氏が寄稿した冊子による。)

エキストラは、

愛知県立豊橋東高等学校の演劇部と有志

愛知県立豊橋養護学校の有志

また、撮影協力は

愛知県豊橋市

愛知県立豊橋東高校

愛知県立豊橋養護学校

愛知県立岡崎養護学校

豊橋市民病院

豊橋障害福祉会館さくらピアなど。

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映画「用心棒」とガンジス川

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映画「用心棒」(黒澤明監督)

出演は、三船敏郎、東野英治郎、山田五十鈴、加東大介、仲代達矢他。

映画の始まりの頃のシーン、犬が人の手首を咥えている。

それを見て、私はインドのバナラシー(ベナレス)、ガンガー(ガンジス川)での出来事を思いだした。

もう10年以上前の早朝。

私はガンガーという、日本では見ることが出来ないような大河の上に浮かんでいた。

小さな手漕ぎボートにインド人2人(一人は船の船頭)と一緒、3人でボートに乗っていた。

ふと川岸を見ると、急な斜面に人が倒れていて、その人(亡くなった人)の手足を犬が食っている。

その時の驚きを言葉に表すことは難しい。

だが、小さな手漕ぎボートに一緒に乗っていたインド人は、平然と言った。

「ガンガーで死にたかったんだが、もうちょっと、たどり着く前に果てたんだろう。」

そして、「ガンガーは聖なる河。この河であの世に行けば、極楽へ行ける。」

だから、「ガンガーにいるお前は、ラッキー。幸せ者。」だとか言い始めて、ガンガーの水(死体が流されているせいか、とても濁っている。)を私の頭にかけた。

「えっ、、汚い。」

思わずよけようとしたが、彼は、妙なお祈りを唱えながら、何度もその河の水を私の頭にかけてくる。

”もういい。もうボートから降りたいよ。”

心の中で、子供のようにそう思っていた。

ようやく宿に戻る。

あーあ、疲れた。

それから、2時間ぐらい後。朝食の時間だ。

ガンガーで一緒だったそのインド人と2人でブレックファスト。(何故か、彼が「ジャポネー、ブレックファスト。」といって、宿にきた。いったい何がどうなっているのか、よくわからない。参りました。)

ブレックファストは屋上のテラスらしい。屋上に上がる。だが、私は何も食べる気にならない。

すると、そのインド人は

「スマイル。」と、自分の口の端と端を両手で上につり上げながら、私に笑顔を促した。

そして、「人はいつか死ぬ、ライフ・イズ・ベリー・ショート。さっき見たじゃないか。お前は生きているんだから、エンジョイ。ハッピー。ユー・アー・ハッピー。ベリー・ハッピー。」と気負いもなく、ただただ普通に言っている。

でも、こちらは、食べ物がなかなか喉を通らない。

さっき見た光景が、瞼に焼き付いて離れないのだ。

さて、映画に話をもどす。

映画「用心棒」、始まりの頃のシーンを見ながら、そのことを思いだしたのだ。

おそらくは、映画「用心棒」を見ながら、インドをガンジス川を思いだすような人は、ほとんどいないに違いない。

映画を見ると、誰もが自分の過去を重ねてしまうのだろう。

だから、映画というものは、見た人全員がぜんぜん違った見方をしている。

それゆえに映画は奥深い。

映画の感想は人それぞれ違っている。

だから、その感想を聞くことが楽しいのだ。

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映画「千年旅人」のロケ地、能登半島の(旧)門前町

千年旅人 Book 千年旅人

著者:辻 仁成
販売元:集英社
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映画「千年旅人(せんねんたびと)」(辻仁成監督)

プロデューサーは河井真也氏。

出演は、豊川悦司、yuma、大沢たかお他。

儚さのなかにも、魂のつながりが感じられる作品で、映像が心に残る。

穏やかだったり、荒々しかったり、日本海独特の海。

能登の黒瓦、鄙びた街並み。

「この美しいなロケ地はおそらく、「やせの断崖」のある能登半島の(旧)富来町あたりだろう」と思ったが、やはりそのとおりであった。

エンドロールに、ロケ協力、能登半島の(旧)門前町とある。

協力には、輪島市、「琴ヶ浜の泣き砂を守る会」なども載っている。

Dsc05008

写真は、能登半島の(旧)富来町で撮影。

ロケ地は、ここからバスで北上したあたりにある。

ロケ地をバスで通過した。

乗客は私一人。

「能登はやさしや土までも。」

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映画「嫌われ松子の一生」とビートルズ「アビイロード」の「ジ・エンド」、そしてホイットニーヒューストン

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販売元:アミューズソフトエンタテインメント
発売日:2006/11/17
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映画「嫌われ松子の一生」(中島哲也監督)

出演は中谷美紀 他。

映画は、ミュージカル風にできあがっている。

解説によると、松子の「奇妙なつくり顔」は、原作にはないそうだ。

映画の中で、甥っ子が叔母さんである松子の生き方を、

「最後までとことん不器用で、とことん不幸せだったこの人を、神様だと(りゅうさんは)いった。人を元気づけ、人を愛し、だけど自分はいつもぼろぼろに傷つき孤独で、ファッションも全然いけてないけど・・・」などといっている。

また、「人間の価値って、人に何をしてもらったかでなく、人に何をしてあがたかだよね。」

というセリフがこの映画に何度もでてくる。

「意味無いね、生きてることが意味無いね。」などと松子はどんどんと追い込まれている。

だから、映画の挿入歌には「どうすれば私、愛される子になれるの?」などという歌詞もある。

おそらくは、現代という時代を、図らずも映し出した映画で、2006年(公開)がどういう時代だったのか、この映画をみれば知ることが出来るだろう。

一方、ビートルズのアルバム「アビイロード」

アビイ・ロード Music アビイ・ロード

アーティスト:ザ・ビートルズ
販売元:EMIミュージック・ジャパン
発売日:1998/03/11
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その中にある「ジ・エンド」という曲。

歌詞には、「結局、きみが受け取る愛は、君が産み出す愛に等しい。愛とは自分自身で産み出すもの」とある。

映画「嫌われ松子の一生」とビートルズの「ジ・エンド」の見解は似ているようでどこか大きく違っているといっていいだろう。

この二つの考え方、どちらの考えをとるかは、もちろん個々人の自由にゆだねられている。

この映画を見て、

ホイットニーヒューストンだったか、かすかな記憶だが、

「まず、自分を愛すること(自己嫌悪を乗り越えて、自分の良いところに気づこうという意)。それがなければ他人を愛することはできない。始まりは自分への愛。」といった意味の歌詞を思いだした。

ちなみに、映画のエキストラは、松本市、高崎市、佐原市、中之条町のみなさんなど。

ロケ協力は、伊勢崎市(伊勢崎の駅舎など)、佐原市、松本市経済部観光温泉課ロケ支援室、信州上田フィルムコミッションなど。

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患者さんがエキストラで出演した映画「カッコーの巣の上で」

カッコーの巣の上で DVD カッコーの巣の上で

販売元:ワーナー・ホーム・ビデオ
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映画「カッコーの巣の上で」(ミロシュ・フォアマン監督)

出演はジャック・ニコルソン

仮病をつかって刑務所から病院へ入院したマクマーフィと、その病院の婦長が対立する。

「人間の自由と尊厳」を問いかける人間ドラマ。

1975年の作品で、前掲の日本映画「書を捨てよ町へ出よう」とどこか似た時代の空気が漂っている。

ロケ地は1883年設立のオレゴン州立病院。

ピース時には3000人以上が利用していたが、撮影当時は600人と少なかったという。

(病院が建設されたのは1963年で、撮影時は建設した時から何も変わっていなかったという。)

撮影用とジム所用に一病棟をそのまま借りて撮影してたようだ。

およそ100人の患者さんが家族の承諾を得て、エキストラで参加している。

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「映画が見た東京」、映画「書を捨てよ町へ出よう」のロケ地は東京

書を捨てよ、町へ出よう (角川文庫) Book 書を捨てよ、町へ出よう (角川文庫)

著者:寺山 修司
販売元:角川書店
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映画「書を捨てよ町へ出よう」(寺山修司監督)

美輪明宏さんが出演され、偉才を放っている。

若さというやり場のないエネルギーが満ちあふれたいわゆる実験映画。

寺山修司さんが初めて監督した1971年の長編映画。当時の社会を映し出している。

また、時代を突き動かす空気というもの。それが、ある意味で個人を追い込んでいくものであるということを否応にも感じてしまう作品だ。(だから、疲れる作品。)

そして、当時の東京の空気を感じることができる作品。

映画の中身について言えば、

「ひょっとすると、この映画に登場する時代の空気は、その次の時代に、”しらけるということ”を身につけさえたのかもしれない。」

(「しらけ世代」は、この時代の青臭い理屈の無意味さに対するアンチテーゼが生んだのではないか。)

例えば、学生時代の部活など、学校の先輩から受ける様々な影響は案外に理不尽なもので、その影響は一時的には避けられない。(もっと上の世代なら全く違うアドバイスをするだろうに、ちょっと年上の先輩(まだ子供)が、聞くに堪えない青臭い説教を、少し年下の後輩(同じような子供)にしたりしている。これはいつの時代も同じである。)

当時の青年たちは、「戦争に負けた大人たち」を小馬鹿にしながら、「戦争に勝った敵国」にも反発している。

だから、この映画に漲っている「戦争に負けた国の苦しみ」の行き場がどこにもみつからない。

その自己矛盾こそが、青年どうしで空虚な理屈を言い合うエネルギーを生み出す源泉だったのかもしれない。

そういったことに対する反動が、その後の「しらけ」だったり、「ひょうきん」というかたちになっていたのではないか。(いいかえれば、1970年代の終わり~1980年代にかけての「ガラスのジェネレーション、さよならレボリューション」)

このような、そういう鬱屈した1970年頃の空気を、リアルなものにすることに成功させているのがロケ地としての東京だ。

おそらく、高田馬場とか池袋とかの近くだろうか。

都電が走っている。

映画の中のセリフが確かならば、主人公一家が住むアパートは「新宿区戸塚一丁目」あたり。

ロケ撮影のリアルな映像が、この実験映画に現実味を与えているのだ。

この映画、東京国際映画祭(2007年)の「映画が見た東京」で上映される。

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映画とテレビ(映画「めぐみ」(ABDUCTION)から)

めぐみ-引き裂かれた家族の30年 DVD めぐみ-引き裂かれた家族の30年

販売元:ギャガ・コミュニケーションズ
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映画「めぐみー引き裂かれた家族の30年」(製作総指揮はジェーン・カンピオン、監督はクリス・シェリダンとパティ・キム)

テレビ報道では伝えきれない何かが、このドキュメンタリー映画にはある。

映画は銀幕との双方向のやりとりがあり、テレビは一方的な情報提供であるといわれているが、この映画を見れば映画とテレビの違いがはっきりとわかるだろう。

心に深く刻まれる作品で、

例えば「北朝鮮の拉致事件は何度もテレビで見たので知っている。」などと考えている方がいれば、映画も鑑賞されることをお勧めしたい。

テレビ報道では伝わってこない何かが、このドキュメンタリー映画にはある。

「めぐみ」は邦題で、「ABDUCTION」(誘拐の意)がもとの題名。

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映画「復讐するは我にあり」のロケ地は事件現場

今村昌平監督、緒形拳さん主演の映画「復讐するは我にあり」。

DVD 松竹ツインパック「配達されない三通の手紙」「復讐するは我にあり」

販売元:松竹ホームビデオ
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原作は、佐木隆三著のノンフィクション小説であり、つまりは実話をもとにつくられた映画である。

復讐するは我にあり 改訂新版 Book 復讐するは我にあり 改訂新版

著者:佐木 隆三
販売元:弦書房
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ロケーション撮影の場所は、いまわしい事件現場であった。

この映画のロケ撮影を実際の事件現場に決めた今村昌平監督。

「ロケがすべてだよ。」などと話されたという。

確かに、撮影が行われた事件現場、風景のなかにどこか気のようなものが漂っている。

そして、映画のラストシーンは空に舞う遺骨のストップモーション。

知らず知らずのうちに蓄積された不安感が、無重力地帯に投げ出されてそのままになってしまったような感じで、その感覚が映画を見てから随分と年月がたった今でもそのまま思い起こすことができるから不思議だ。

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大人の見る絵本「生まれてはみたけれど」

小津安二郎監督の「生まれてはみたけれど」

「生まれてはきたけれど」でなく「生まれてはみたけれど」。

「生まれる」ということは、受動的なものではなく、ひょっとしたら、もっと能動的なものなのかもしれないという気がした。

昔の人の、ごく自然の発想だろうか、それとも制作者の考えなのだろうか?

ちなみに、この映画の最初に、「大人の見る絵本」という字幕がでる。

映画をはじめて見る人に対して、これから起こることをそう説明したのかもしれないと想像すると、こちらもおもしろおかしい。

舞台は昔の東京の郊外(おそらくは、23区内ではないか?)

建物より空き地の方が多い風景。

Tokyoumukashi

写真は、東京の昭和30年代終わり頃。

映画はもっと昔の東京が舞台であった。

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