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2010年3月12日 (金)

千代田区の地ムービー「靖国」、右と左、撮影されたところは桜の美しいうちの近所(靖国神社など)

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映画「靖国 YASUKUNI」(監督・撮影・編集は李纓(リ・イン))

出演は、刈谷直治、菅原龍憲、高金素梅ほか。

プロデューサーは帳雲暉、焦青。

共同撮影は堀田泰寛、共同編集は大重裕二、助監督は中村高寛。

協力プロデューサーは山上徹二郎。

舞台は東京の九段下にある「靖国神社」。

上映中止の映画館が続出した作品。

文化庁所管の独立行政法人「日本芸術文化振興会」から公的助成金750万円。
約10年も撮り続けたというだけあって、普段は見られない、珍しい出来事と人物を映像で見ることができる。

例えば、旧日本軍の軍服を着ていたり、靖国神社の境内で星条旗をもつアメリカ人。

それから、神社の境内で催された追悼集会に乱入し、国歌斉唱の時に妨害する日本の若者。

それだけではない。

日本の国家が遺族の感情をよそに、故人を英霊として祀ったことに対する理不尽を話す日本のお坊さん(故人の息子さん)。

あと、合祀された魂を返して欲しい、などと神社の人に詰め寄る台湾の人。

台湾の女優さん(国会議員でもあるらしい)

「よく台湾人は親日だと誤解されています。それは間違いです。」

と、まるで、それが台湾人全体の意見だというように、断言する。

私は、日本と同じ海島国である台湾が大好きで、台湾の人が好き。台湾には日本が好きな人が多いのを実感しているから。なんだが、げっそり。

(この作品は香港国際映画祭にて最優秀ドキュメンタリー賞を受賞、台湾ではなく香港です。)

このように、色々な映像が撮られている。

ちなみに、私は人から、右だと言われたり、左だといわれたりしてきた。

たとえば、右と左がわかるリトマス試験紙のようなものがあったとすれば、ある人の試験紙だと右、別の人の試験紙だと左となり、どちらかわからない。

右か左かの判断は、リトマス試験紙のように明確ではなく、あいまいなもの。

あるときは酸性(賛成)、あるときはアルカリ性(反対?語呂が会わないや・・)、いや中性(中道)のような気もするし。

そんなふうに、どちらかわからない。

ただし、この作品については、ずるいと思った。

なぜなら、至る所に、恣意的な演出が目立つからである。

例えばだ。

刀匠(刈谷さん)が「靖国参拝についてどう思うか」と監督に聞いても、監督は答えない。

監督は、相手はおじいさんだから、上手にはぐらかして、逆に同じ質問を返している。

刈谷さんは90歳ぐらいのおじいさん。

部屋の中、段ボールが家具の一部になっている。
まさに、おじいちゃんの部屋。

寂しいんだろうな。(と)思ったりした。

きっと、話し相手が欲しいのだろう。

その表情は、すごく朗らかでやさしい。

(だが、DVDパッケージの表情はなぜか強情で険悪だ。)

刈谷さん「お茶もさしあげんですみませんな?」

監督「いえいえ、とんでもないです、はい。」
とかいいながら、

監督は「普段、休みの時どんな音楽を聴いているの?」と聞く。

おじいさん(刈谷さん)は「休みの?」がいつのまにか、「靖国の?」

と聞き違えているのだが、(監督の日本語が中国人なまりなので)

朗らかに、刈谷さんは、昭和天皇に関係のあるテープをかけ始める。

監督は(休みの?を靖国の?と聞き違えていると、たぶん、承知の上で、そのまま都合の良いようにしている。お年寄りをばかにしている。)

その後、刈谷さんは、完成試写を観て自分の登場シーンすべての削除を求めたが、事前契約を理由に認められなかったという。

これは、人間としてずるい。監督が。

それから、ラストは戦時の写真のスライドショーのようになる。

それでもいいが、ただ、捏造かも、ともいわれている南京大虐殺写真(歴史的にあったか無かったかではなく、確証のない写真)をつかう。

あと、この映画で一番印象的だったのは、靖国の追悼式典を妨害する若者のシークエンス。。

妨害した若者に対して、過激な50〜60歳ぐらい?の男の人が

「中国へ帰れ。よんでもないやろうだ。中国へ帰れ中国へ。中国へ帰れ、中国へ。なまいきだ、このやろう。中国人だろう、この野郎。」

などと、若者が境内の外に出るまで執拗に繰り返し怒鳴って追い出している。

だが、そのあと、記者から「中国の人?」と聞かれ「日本人です。2人でやりました。」

とのこと。どうも、日本人だったようだ。

この日本人の若者、
境内を出た後、揉みくちゃにされ、(遺族もいる追悼集会を台無しにしたわけだから)殴られたのだろう、顔に怪我をしながら。

「小泉首相は靖国参拝をやめるべきです。どうでもいいことではありません。歴史的犯罪行為に比べれば、アジアの人たちを何人殺したと思っているのですか。こんな怪我はなんでもありません。こんな暴力に屈服と思ったら大間違いです。」

などという。


その後、
「やめてください、僕を逮捕するのですか?僕は犯罪者ですか。やめてください。僕は犯罪を犯していません。僕は犯罪を起こしていないのに警察は僕を連行しようとしています。」
などと騒いでいる。

だからといって、「靖国で会おう」と散っていった人たちが祀られ、遺骨が日本にないようなご遺族が同席する追悼式に乱入して妨害していいわけが無く。

刑法第188条
第1項
神祠、仏堂、墓所その他の礼拝所に対し、公然と不敬な行為をし者は、六月以下の懲役若しくは禁錮又は十万円以下の罰金に処する。
第2項
説教、礼拝又は葬式を妨害した者は、一年以下の懲役若しくは禁錮又は十万円以下の罰金に処する。


とにもかくにも、
「(問答無用で日本の若者に)中国へ帰れ」という人、「(遺族の気持ちを考えずに)追悼集会を妨害する人」、極右と極左は、その性格の根っこが似ているのではないか。

最後に、靖国神社の卸神体は「神剣及び神鏡」である。日本刀ではない。そういう作品。

でも、これほど激しい行動を、やらせでなく、見ることができたのは貴重でもあり。

(ただ、この作品は、いつもカメラがぶれていてよくわからない。そもそも隠しカメラ?、ハンディカムで撮った自主制作映画のような映像。)

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