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2009年10月 7日 (水)

鹿児島県知覧町などの地ムービー「俺は、君のためにこそ死ににいく」の君とは?、ロケ地は鹿児島県知覧町・滋賀県五個荘、茨城県真壁町・美浦村、沖縄県、フィリピンほか。

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映画「俺は、君のためにこそ死ににいく」(新城卓監督)

脚本・製作総指揮は石原慎太郎。

出演は、岸惠子、徳重聡、窪塚洋介、筒井道隆、多部未華子、前川康之、中村友也、中越典子、桜井幸子、戸田菜穂、宮崎美子、長門裕之、江守徹、石橋蓮司、寺田農、勝野洋、伊武雅刀ほか。

企画は遠藤茂行、高橋勝。

プロデューサーは、角田朝雄、吉田晴彦。

映画の始まりに、縦書きの字幕がゆっくりと映り、

「私は縁あって、特攻の母といわれた鳥濱トメさんから、隊員たちの秘められた、悲しくも美しい話を聞くことが出来ました。雄々しく(おおしく)美しかったかつての日本人の姿を伝えて残したいと思います。 石原慎太郎」

とある。

鳥濱トメさんといえば、鹿児島県知覧町の富屋食堂(軍の指定食堂)。

映画の舞台は、鹿児島県、日本国の知覧。

さて、ところで、この映画のタイトルは、「”君”のためにこそ死にに行く」だが、ここでいうところの「君」とは一体、誰を指しているのだろうか。

インターネットのレビューを見ると、「君」の解釈の仕方は、人によって実に様々だ。

「家族、愛しい人、母、父、妻、子供、恋人、友人、故郷の人たち。それから、国家、天皇陛下、君が代」などが挙がっている。

また、それらの解釈は、それぞれがその思想の中で成立していて、その解釈の違いが物議をかもし出している。

だが、一歩、距離をおいて考えてみると、いずれにしても、「君」は二人称であり、一人称の「俺」・「自分」では決してないことは、明らかである。

つまるところ、”君”が家族であれ国家であれ、どちらにしても、「俺は、”俺”のためにこそ死にに行く」のでは、決してないのである。

そのうえ、

特攻隊に志願し散っていった青年たちは、単純に日本帝国に従順であったわけではない。

それは、特攻隊の青年たちが、憲兵隊とぶつかりあうことからも明かで、彼らは、国家権力に全く無抵抗だったわけではないのだ。

ただ、深く、思い込んでいる。

「いとおしさ、いとしかもののために、夢をかけ、命をかけている。」

一方、

あらためて考えてみると、戦後の日本社会は、自己の欲望を解放して、それをあからさまに肯定することで成り立ってきた。

言い換えると、戦後の日本は、西欧から借りてきた資本主義、民主主義、個人主義、自由主義の基、権利の主張ばかりしてきた面は、ある意味で否定できないだろう。

最近は、「”俺”のためにこそ死にに行く」という感覚の無差別な事件も頻繁に起こっている。(その理由は、単純ではないが。)

映画からは、「戦争から生きて帰った人たちの中に、生き残ったことに対する罪の意識がある」ことが伝わってくるが、

現代日本で暮らしていれば、はからずも、「”俺”のため」になりがちで、「”君”のため」に散っていった戦友たちに、合わせる顔がない。

戦友を亡くした人たちは、生きていて申し訳ないという、罪の意識にさいなまれるに違いない。

戦争は断固反対、戦争放棄、非暴力、非戦、非核などの考えは、日本の財産であり誇りである。

だが、戦後、特攻隊に志願して散っていった青年たちを、「犬死に」といい、特攻志願して散れなかった人たちのことを「特攻くずれ」という人がいること。

映画では、そのことを紹介していた。

人は、その生きる時代によって、これほどに、違うのだということが実感できる作品。

(映画の中のセリフ。特攻作戦を決めた長官が「この戦いは敗れるだろう。敗れる限り、破れた後のちのちにも、国体は守らなければならんのだ。」といい。「国体とは何ですか。」と質問され、「日本という国家・民族の意志だ。」「正しい信念だった。」「心意気を、国家の名誉のために、歴史に確かに残すために、若者たちに死んでもらうのだ。」が印象的。)

愛と平和にラブ&ピース。

そして特攻。

この二つは、近いようで遠く、遠いようで近い。

総製作費18億円。

撮影は2006年3月27日に知覧町でクランク・インし、滋賀県五個荘、茨城県真壁町・美浦村、沖縄県などでロケ撮影している。

当時の日本の空気や生活感を追い求めて、全国各地で約3ヶ月のロケ。

なお、5000万円をかけ、陸軍戦闘機「隼」2機を実際の設計図を取り寄せて、実寸大に復元している。

俳優たちは、三分刈となり、茨城県土浦市の陸上自衛隊で3日間の体験入隊し、撮影所内でも厳しい訓練を積んで撮影に臨んでいる。

協力は、鹿児島県、鹿児島県知覧町、知覧町特攻平和会館、富屋食堂ホタル館、少飛会、知覧高女なでしこ会、防衛省、陸上自衛隊、富士学校、武器学校、第302保安中隊ほか。

撮影協力は、いばらきフィルムコミッション、沖縄フィルムオフィス、財務省関東財務局 水戸財務事務所、茨城県、桜川氏、美浦市、常総市、笠間市、大子町、群馬県富士見村、国立赤城青少年交流の家、海洋博公園、小平ふるさと村、川根町の皆様、

北河製品所、江戸東京たてもの園、東京ロケーションボックス、板橋区ホタル飼育施設、大井川鐵道(株)、エクセル航空、滋賀ロケーションオフィス、東近江市産業振興部商工観光課、五個荘金堂町自治会ほか。

フィリピンロケ担当は石沢ファラ。(フィリピンに現存する全長約100mの当時の米駆逐艦を使用して、実際に発砲するシーンを撮影)

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