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2009年8月11日 (火)

ロンドン・バッキンガムシャー州・ハートフォードシャー州の地ムービー「時計じかけのオレンジ(A Clockwork Orange)」

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映画「時計じかけのオレンジ(A Clockwork Orange)」(製作・監督・脚本はスタンリー・キューブリック)

出演はマルコム・マクドウェルほか。

原作はアンソニー・バージェス。

なぜ、これほど奇想天外でショッキングな映画をつくろうと思ったのだろうか。

思い当たることの一つに、映画が製作された時代背景がある。

冷戦時代のアメリカとソ連。

人間の欲望を解放することが基本的に自由な資本主義社会のアメリカ。

対して、社会に個人を合わせるのが基本で、徹底的に管理された全体主義、共産主義社会のソ連。

この2つの体制の対立が、作品に色濃く出ていると思われるのである。

それは、ロシア語と英語のスラングで組み合わされた「ナッドサット言葉」が使用されていることからもわかる。

ニューヨーク映画批評家協会賞の最優秀作品賞と監督賞を受賞。

ニューヨークといえば、ウォール街があり、資本主義社会のマーケットのど真ん中。

善と悪を判断するのは、社会だけでなく、そもそも個人にある。

もし、善悪の判断で、社会と個人に違いが生じれば、この映画のように滅茶苦茶な世界になってしまうだろう。

ちなみに、映画の欲望は、人間の欲望というより、どちらかというと猿から進化したヒト、ケダモノとしてのヒトの欲望。

(猿と言えば、「2001年宇宙の旅」を思い出す。)

社会にはいろいろな人がいるから、この映画が暴力を誘発する可能性が高い。

いや、すでに、結果はでていて、誘発している。

この作品を見て、映画を真似した犯罪が多発したのだ。

多数の犯罪の一つにブレマーという男の事件がある。

ブレマーという男。アラバマ州知事ジョージ・ウォレスの暗殺を図ったのだが、このブルマーは日記に「時計じかけのオレンジを見てずっとウォレスを殺すことを考えていた」と記している。

その日記がもとになって出来た映画が、「タクシードライバー」(マーティン・スコセッシ監督)である。

このように、犯罪を誘発する作品だから、1973年、キューブリック自身の意向もあって、イギリスでの上映が禁止されている。

(イギリスで再上映となったのは、キューブリックの死後である)

映画と暴力。

暴力の描写が、カタルシス(カタルシスとは、精神分析の用語。抑圧されて無意識の中にとどまっていた精神的外傷によるしこりを、言語・行為または情動として外部に表出することによって消散させようとする精神療法の技術)として役に立っていると考える専門家がいるが、その考えは、全ての人々に当てはまるものではない。

映画によって犯罪が誘発されることがある。

それが立証された作品。

ロケ地は、イギリス。

1)ロンドン

BatterseaのAlbert Bridge、Thamesmead SouthのThamesmead South Estate。

Southmere LakeのBinsey Walk(アレックスがディムを湖に投げ込んだシーン)

South BankのFestival Embankment(最後のTrampシーン)

WandsworthWandsworth Bridge Roundabout(浮浪者が襲われたガード下のシーン)

Wandsworth(地下鉄)

Kings RoadのChelsea Drugstore(レコードショップのシーン)

チェルシー堤(Chelsea Embankment)

2)バッキンガムシャー州(Buckinghamshire)

スタジオはPinewood Studios

3)ハートフォードシャー州(Hertfordshire)

Bricket Wood(アレックスが警官から殴られたところ。)

ブルネル大学(Brunel University)(Ludovico Medical Facility)

Edgwarebury Hotel(アレックスが窓から跳んだシーン)

Elstree(アレックスの住居(フラット))

Manor Lodge School、Shenley Lodge、Warren Radlett。

Princess Alexandra Hospital(病院のシーン)

Warren RadlettのSkybreak(アレキサンダー氏の家)

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