« 東京都世田谷区砧の地ムービー「悪い奴ほどよく眠る」、東宝スタジオ | トップページ | 大分県の地ムービー「 釣りバカ日誌19」、大分県や佐伯市などとタイアップ。注目は佐伯名物「ごまだし」 »

2009年4月13日 (月)

ヨーロッパ各地の地ムービー「いのちの食べかた(Our Daily Bread)」、ロケはヨーロッパ各地。デンマークなど。

いのちの食べかた [DVD] DVD いのちの食べかた [DVD]

販売元:紀伊國屋書店
発売日:2008/11/29
Amazon.co.jpで詳細を確認する

映画「いのちの食べかた(Our Daily Bread) 」(ニコラウス・ゲイハルター監督)

脚本はウォルフガング・ヴィダーホーファー、ニコラウス・ゲイハルター。

編集はウォルフガング・ヴィダーホーファー。

生きている動物や植物や魚などが、人の食べ物に変わっていく様子を淡々と映像で見せるドキュメンタリー。

インタビューも無ければ、ナレーションによる解説も無く、テロップも無い。

食品生産の現場で実際に起こっていること、そこで起こっているの事実だけが映像で流れ、それをどう考えるかは見る側の想像力にゆだねられている。

機械化された食品の生産工場。野菜や果物といった植物の生産は普通に見ていられるが、その製品の素材が、生きている牛・豚・鳥などの動物や生きている魚となると、なかなか平常心では見ていられないもの。

自動車や電気製品のように高度にオートメーション化された食品工場は、非常に効率的な少品種大量生産の体制が築かれている。

なるほど、これなら低コストで大量生産できる。もちろん、衛生面にも細心の注意が払われている。

グローバルなマーケットにおいて、こういった効率的な生産体制に競争力があることは、一目瞭然だ。

ただ、生きている牛や豚やニワトリが、まるで自動車や電気製品を生産するのと同じように、ベルトコンベアーにのっかって、食品という製品に変わっていくのをじっと見ていると、どうしてもある疑問が湧いてくる。

なぜなら、生きている牛や豚やニワトリ、それに魚たちは、生まれたときからずっと最後までベルトコンベアーに乗せられているからだ。

つまり、人工的に生まれ、効率的に成長させられていて、生まれてから死ぬまでずっと、ある意味ではベルトコンベアーに乗ったまま食品となっているのだ。

そこには自由が皆目、見あたら無い。

「家畜は、こういった状況をどこまで自ら理解しているのかは知る術がない。ただ、家畜も生き物だから、例えば牛などは、ひょっとしたら、少しは自らの状況を理解できる能力があり、それを嘆く感情があるのではないか。」

で、もしそういう感情があるとすると、家畜にも幸せと不幸せがある可能性が出てくる。

つまり、結局は屠殺されるにしても、食品になるためだけに生き、生まれてから死ぬまで青空のした大地を自由に走り回ることもなく、最後は、自らを食べる人間たちから、何ら弔いの感情がないままに、機械的に殺されてしまうわけで、

そう考えると、「ここにいる家畜たちは不幸せに違いない。」などと、自然に思ってしまうのだ。

だが、豊かな食事をしていられるのは、こういう効率的な仕組みがあるからこそである。

だから、その浮ついた考えが、偽善的であることを、自分自身が一番よく知っている。

つまり、自らが矛盾を抱え込んでしまうわけで、だからおそらく、この映画は一生忘れない作品になるに違いない。

また、映像には、時々、工場の人たちが休憩時間に食事をしているシーンがある。

工場で働く人たちは、オートメーション化された工場だから、単純作業の繰り返しで、勤務中は無表情で、ほとんど会話もない。

チャールズチャップリンの映画「モダンタイムス」を思いだした。

そういう意味では、「モダンタイムス」の世界が、自分の胃袋の中にもあることが実感できる映画。

2003年10月から2005年10月にかけてヨーロッパ各地でロケ撮影。

豚のシーンはデンマークで1週間のロケ。

|

« 東京都世田谷区砧の地ムービー「悪い奴ほどよく眠る」、東宝スタジオ | トップページ | 大分県の地ムービー「 釣りバカ日誌19」、大分県や佐伯市などとタイアップ。注目は佐伯名物「ごまだし」 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ヨーロッパ各地の地ムービー「いのちの食べかた(Our Daily Bread)」、ロケはヨーロッパ各地。デンマークなど。:

« 東京都世田谷区砧の地ムービー「悪い奴ほどよく眠る」、東宝スタジオ | トップページ | 大分県の地ムービー「 釣りバカ日誌19」、大分県や佐伯市などとタイアップ。注目は佐伯名物「ごまだし」 »