映画「THE JUON/呪怨(THE GRUDGE)」(清水崇監督)
プロデューサーは、サム・ライミ、ロブ・タパ-ト、一瀬隆重。
出演は、サラ・ミシェル・ゲラー 、ジェイソン・ベア 、ビル・プルマン、ケイディ・ストリックランド、クレア・デュバル、石橋凌、真木よう子ほか。
全米の興収で2週連続で一位になった作品。(日本人の監督では初めて)
日本版「呪怨 劇場版」をサム・ライミ氏が見たことが、ハリウッド版リメイクのきっかけ。
ハリウッドといえば、20世紀フォクス、コロンビアなどのマークが思い浮かぶが、清水監督は冒頭のコロンビアマークのシーンで何か仕掛けをしたかったようだ。だが残念ながらNGに。(ちなみに、「メンインブラック」では仕掛けをしている。)
これまでも、いくつかの日本映画がリメイクされているが、リメイクの理由の一つに言葉の問題がある。アメリカ人は字幕入りの映画を見たがらないのだ。
メインロケ地は日本。
日本の異国感が映画の登場人物に疎外感をあたえて、恐怖感を増幅させている。
ちなみに、「呪われた家」は、東宝スタジオ(Toho Studios)に造られたセット。 (日本版の「呪怨」はロケだった)
東宝スタジオといえば、「七人の侍」が撮影された場所。
日本のロケ地は、代々木の商店街(ロケをしているときに警察が来て大変だったという。)、新宿大ガード西交差点、浅草橋のマンション(大学教授が住んでいたマンション)、代々木の正春寺(高層ビルと古い建物の混在しているお墓参りのシーン)、浴風会本館(大学という設定)、京王線の電車の中、新宿のビル屋上(屋上のシーン)、新宿のお店(カフェ)、銀座(日本の繁華街を映して欲しいというハリウッドの要望があったため。タクシーの車内から銀座が映っている。)など。
ちなみに、日本ロケのエピソードはたくさんあって、例えば
「アメリカでは、車の流れを全て止めて、全員がエキストラで撮影、テイクの間には皆が静止して撮影している。ところが、日本はそのまま撮影している。例えば、ラッシュアワーの撮影では、一般の人々が駅に向かって歩いている。その中、いろんなところにカメラを隠してハリウッドスターがその中に入っていく。」
それが”信じられない体験”だったようだ。
「あんな経験は初めてだった。」と語っている。
それから、ラストシーンの死体安置所はロサンゼルス。
この映画の制作によって、日米のキャストやスタッフたちは、お互いに異文化体験をしたよう。
・日本では、「ヨーイ」のあとすぐに「アクション」で撮影が始まるが、アメリカでは「ヨーイ」とアクションの間に間があるため、ハリウッドの俳優たちは他のことをしていておこられた。
・日本のキャストやスタッフが15~18時間/日も働くのに驚いた。(アメリカは組合が強いのでそういうことはない。)
・ホラー映画の撮影前に日本では御祓いがある。(海外の役者さんたちには珍しかったよう)
・マンハッタン育ちなので敷布を干したことがない。(敷布を干すシーン)
・アメリカ人はエキストラで映りたがるのに日本人はそうではない。
・アメリカ人は映画のストーリーにルールが無いと納得しない。(日本のあいまいさがダメらしい。)
・ハリウッドの役者さんたちにからは、「日本は、CGを使わずにできるだけ実際にこだわっているように」感じたようだ。(この作品の場合)
・アメリカの役者さんたちは自分で演技を考えるが、日本では監督の指示に従うのも驚いた。
など、色々な感想を話している。
それから、蛇足だが、
・カップラーメンは映画のためにつくった映画だけのブランド(スーパーで穴を空けて確かめてから買うため。)
・クモの巣の造作はアメリカのスプレー。
・ADR(エーディーアール:Automated dialogue replacement、Additional dialogue recording )はアフレコのこと。アフレコは和製英語。
など、リメイクならではのエピソードには事欠かないよう。
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