鈍感力のある日本~不愉快な「ワイルドスピードX3 TOKYO DRIFT」
ワイルドスピードX3 TOKYO DRIFTという映画のカーチェースシーンのロケ地はロサンゼルスである。
製作はユニバーサルで2006年9月に公開された。
映画の舞台はドリフト発祥であるとされる日本である。
また、ワイルドスピードの人気が日本で高かったことも日本を舞台とした一因だという。
見ると、渋谷のスクランブル交差点、首都高速道路などがロケ地になっている。
アメリカから見た日本のシーンは、まさに「まがい物」である。
見ていて不愉快な気分になる映画はそうそう出会えないが、「ワイルドスピードX3 TOKYO DRIFT」はまさにそういう映画であった。
DVDには特典として撮影の裏話が収録されている。
それによると、日本では公道を封鎖して撮影することは認められていないので、ロサンゼルスのダウンダウンにアメリカ仕立ての看板などをセットして道路を完全に封鎖し、そこでカーチェースを撮影したという。
それに、別途、東京で撮影しておいた映像を合成したようである。
映画には、渋谷のスクランブル交差点で、青信号を渡っている人々が少年(高校生)の運転する暴走車から逃げまどうシーンや200年しか歴史がなく、食文化が熟成されていないことから、毎日のように紙で出来た粗末な容器でハンバーグばかり食べているアメリカから来た少年(高校生)の日本食に対する侮蔑的な発言など、不愉快な表現は枚挙にいとまがない。
公序良俗に反する映画とはこういう映画ではないか。
ちなみに、「SAYURI」は中国では撮影禁止となっている。中国人であるチャン・ツィーが日本の芸者を演じているからだそうである。
多くの国で、映画の表現に対して激しい抗議運動などが繰り広げられているのだが、日本ではほとんどみかけない。
日本人は、日本を愚弄したような映画に対してもなぜか鈍感である。
「鈍感力」があることがよいのかどうか、分からないが、ただ日本が誤解される可能性のある表現に対してはもう少しはっきりと主張をするべきではないだろうか。
映画の力をあなどってはいけない。まさに、鈍感力のある日本という感じである。
ハリウッドのユニバーサルスタジオで撮影した、まさに「紛い物」の日本の看板の数々。
おかしな日本がここにある。
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